ボディ磨き

　　気になっていた部分のゆず肌の具合．
　　粗めコンパウンドでユルくしてポリッシャーで艶を出しました．



　　粗めコンパウンドはコスリ続けるのがコツです．
　　ザラザラの手応えが無くなるまではこすらなくてはいけません．

揃っていないゆず肌を整えるのはプロの修正です．
そもそもゆず肌をキレイに揃えて塗ることが出来るのがプロです．
修正が上手なのはプロというか、ちょっと違う専門かも知れません．

ガラスのような鏡面にするのではないのでペーパーを使う事はできません．
ゆず肌を揃えるウエーブのバフも見た記憶があります．
とにかく目の前の肌の不揃いに道具と経験で対処します．
自分のロードスターだからあくまで趣味のレベルです．



　　言うまでもなく手磨きが最高だと思いますが時間がかかって仕方がありません．
　　電動バフは処理面積が比較的大きいのでムラになりにくいです．
　　注意すべきは決してバフスポンジに砂粒を付けないことです．
　　飛んできたわずかな砂粒で取り返しが付かない事になります．
　　使うときにポリ袋から出して終わったらすぐしまった方が良いでしょう．

14年めのロードスターのボディは板金したり再塗装したりストライプを塗ったりと決して良い状態ではありません．しかし14年間コンパウンドやつや出しを使い続けて完全にゆず肌が消えた部分もあり、それこそ新車から14年かけて磨き続けたフェニックス号個体のツヤなのです

ショールームで新車を見ると塗装肌の粗い事に驚きます．
新車の塗装工程で水性塗料が使われて以来、ツヤが落ちていると思います．
確かに美しいのですが、光沢はありません．
ボディコーティングをするとキレイに見えるのは、
一旦研磨して表面を平滑にするからだと思います．
またその方が汚れも付きにくいはずです．

14年間の間に残ってしまった小さな凹み、すり傷、はね石のあと、板金～再塗装した跡、その歴史の全てのどの部分もツヤを鈍らせることなく輝きを放つこと．それこそがボディ磨きの喜びです．すり傷や凹みを嘆くのではなく、パテ盛りして塗ってしまうではなく、輝かせることです．磨いて取れない深い傷はそのままに美しい光沢の中に閉じこめるのです．子供が小さかった頃自転車をぶつけた跡も凹んだまま輝かせるのです．ロードスターが美しく輝いていることは、紛れもなくロードスターが生きている（勿論オーナーも）と言うことです．磨きすぎて地肌が出てしまったら濡れ場良いだけです．

”Better than new”
年数を経たロードスターは新車より美しいのです．
（若い人に向かって年寄りが偉いと言っているのではありません）