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2023年12月15日 イイね!

クルマの操縦は重心と駆動輪にあわせる

最近はサーキットで走ることもしなくなりましたので、走り方を忘れてしまう前に書いておこうと思います。


ラリーみたいな先の見えない道の走らせ方は別として、いや、見えないなら見えないなりのやり方があるのだけどそんなのもう忘れてしまったので、先のわかる道でめいっぱい速く走るための走らせ方というのを整理してみましょう。
つまり、スポーツドライビングがなんなのかということですが、大事な条件が2つあります。

「そのクルマの重心はどこか? 駆動輪がどれか?」

大きくいえばそれだけ。でもすべてはそこで決まるのです。


ひとつめ、「重心はどこか?」
これは重心をどう動かすのか?というです。

どうにかして重心に思い通りの動きをさせるのがスポーツドライビング、というか運動です。重心以外がどう動くか、どう動かすかは重心を狙った方向に動かすための小技の操作に過ぎません。
そしてクルマの場合、重心は大抵エンジン搭載位置よりちょっと車体中央よりにあります。


ふたつめ「駆動輪がどれか?」
これによってドライバーにできることが決まります。その制約の範囲でしか変化をおこせません。
そしてそれは、前か、後ろか、全部か、の基本3種しかないです。


※なお、話が面倒なので以後LSDがついてて車輪が浮いても駆動が抜けない、という前提にします。スポーツするならどうせ着けちゃうんだし。


重心=エンジン搭載位置、と駆動方式、つまりよく言うFR、FF、MR、(F)AWDで、ほぼできることとできる範囲が決まってしまいます。

そして、重心をどう動かすか、なのですから、この2文字の前側(重心)を意識の中心においていろいろ操作します。

つまり、
フロントエンジンのクルマは、フロントを動かすにはどうするか?
ミド、リヤエンジンのクルマはリヤを動かすにはどうするか?
というところから考えて組み立てるのが正道です。


では、定常円を走るとしましょう。加減速なく曲がれる限界の速度で、です。
すると遠心力で外に引かれます。クルマ全体にかかりますけど、合わせると重心を引っ張られる、とみませます。そしてフロントエンジン車は重いノーズが外に逃げてアンダーステアになります。

一方、ミド、リヤ車ですが、こちらは重いリヤが先にブレークするとは限りません。ぶっといリヤタイヤで支える設計や仕様になっていると、細いフロントタイヤが先に限界になってアンダーになります。
いや、真面目に安全設計してあれば、まずはそういうアンダーになるようにしてあります。すぐリアブレークするのは設計がおかしいクルマですので用心しましょう。


ここでわかることは、あなたが操縦しようとしているものは限界定常円走行でなにも操作しないとまずそうなるように作られている、ということです。普通の(真っ当な)クルマはアンダーが出る(ステアを切り増ししていかないと定常円が大きく膨らむ)ものなのだ、というのを理解しましょう。


そして、これに手心を加えるのがスポーツドライビングです。
動かしかたは2つ、回転運動と直線運動です。回転はヨー、向きを変えたり回りすぎを止める動き、直線は加速と減速。それだけ。そういう力を掛けたり抜いたりする遊びです。

残念ながら直接力をかけることはできません。使える道具はステアリングとブレーキとアクセルペダル。ここを操作して、タイヤ経由で力をかけます。
ステアリングは前進しているとき、基本前輪の向きを直接指定して横に振ることができます。微妙に横に滑りながら、です。

一方ペダルはタイヤに前後方向の力を掛けます。
ブレーキペダルは4輪ぜんぶに制動方向に、アクセルペダルは駆動輪にだけ増速方向に、です。
これが操作中使える道具の全て。そう、これだけしかありません。


では、もっとも簡単なカーブを一つ抜けるを考えます。まっすぐから、曲げて、まっすぐに戻す。すると、まっすぐと曲がるの移行期間が2つできます。直線と定常円は定常なので、この中間がキモです。英語でトランジションと言ってるところもありますが、その前者は進入、後者は脱出ですね。


そして進入と脱出それぞれに手前からの準備と真っ最中の仕事、抜けた後始末の仕事の3つ、がそれぞれありますからで6ステップ、そして定常の3つであわせて最大9ステップの作業がある、と言うかできます。

言ってしまえば、1つのカーブに対して3つの道具を9ステップの操作して最速で抜ける、を繰り返すのがスポーツドライビングというになります。


では、各ステップについて解説しましょう。

・進入
進入の準備は前荷重と減速です。重心はほぼ動かないのですが、加減速を使って姿勢を変えると前後のタイヤ荷重バランスが変わります。そしてタイヤは荷重が掛かってるとグリップし、荷重が抜けると滑りやすくなります。

なので、アクセル全開まっすぐの状態からブレーキの減速Gを使って姿勢を前のめりに変え、前荷重でハンドルが利きやすくします。

フロントエンジン車は元から前が重いので、ブレーキ掛けすぎはダメです。タイヤが限界越えない範囲で進入するのがいいので、最大減速より緩めることもあります、というかほぼ全車緩めます。

リアエンジン車はフロントが軽いので比較的強めブレーキのまま行けます。まあ、フロントタイヤが細いことが多いので、細いタイヤの限界と相談しながらではありますが。

荷重を適度に乗せることが出来れば、ステアを切るだけでシュッとノーズがインに入って行きます。ヨーイング発生成功です。フロントエンジン車は重いのでゆっくりめ、リヤエンジン車は軽いので早めにノーズが動きます。ここではアクセル踏んでいないので、駆動はほとんど関係ありません。

ここでヨー発生が足りない場合は切り増し、多すぎる場合は切り戻しをすることになります。この微調整の範囲で済めば進入は成功、理想的には切り増し、戻しがないのが理想的な進入後始末です。


・定常旋回
続いて定常円に乗りますが、ここはアクセルを使います。アクセルで適切なヨーイング量を維持するのが定常円です。ステアリングも切っていますけどアクセルで積極的に回るのがスポーツです。

FRはパーシャルスロットルから踏んでテールスライドさせるまでの範囲を使います。アクセルオフのままで我慢するのは失敗で、速度が高すぎるか進入での荷重移動で失敗しています。

フロントタイヤは荷重が乗って沢山仕事してますが、リヤはスカスカなのでオフのままではスピンします。ので、アクセルオンでリヤにトラクションを掛け、前に移った荷重を若干内向きの姿勢の状態でリア戻していきます。
ちゃんとしたFRならリヤは柔らかく沈みやすくセットされていますので、アクセルオンで食いついて荷重がリアに戻りながらヨーイングが減ります。
完全にヨーを消しては曲がらないので、パーシャルより若干多めにスライドするあたりでバランスさせ、後ろから押す力を旋回中心側に向けてバランスさせます(車体がイン側向いてるのでトラクションでインに押し込む感じになります)。まあここでのスライドにコントロール幅があるのがFRであり、楽しいところです。

FFの場合はというと、LSDがある前提で、パーシャルから弱加速までを使います。FRほどガツンとは踏めません。それと進入でのヨーもイン側への寄りも少し控えめにしておきます。
と、いうのはFFはLSDさえあればトラクションによりさらにイン側に引っ張れるのです。FRが重心のエンジンを軸にリヤを振り出しながら定常円するのに対し、FFはフロントの2輪が重心を前から引っ張ることで、遠心力で振られてアウトに出ようとするリヤを収束させつつ曲がるイメージです。リヤが出る前にトラクションでフロントを進める。ので進む先になるイン側の余地が必要になります。

4WDもフロントエンジン車ならFFに近いイメージです。ただし、リヤにもトラクションが掛かるので、4輪でバランス良く(ヨーイングが変化せず)横にスキッドアウトしながら前に出ますので、それをみこしてFFよりも若干内側向きを維持するイメージでアクセル量もFFよりスキッドアウトのロス分多めです。

そしてリヤ&ミドエンジン車(以降リヤ車)ですが、実はリヤ車は進入ステップでヨーイングを出しやすいし、その後も速いヨーでの旋回もできます。その分シビアで進入でオーバースピードやヨーイング過多だとスピン挙動が早くて止められません。いやフロントエンジン車もやりすぎるとスピンしますが、リヤ車はその限界とベストなコーナリングが近く、そしてオーバー側の余地がすごく狭いという特性があります。

つまりリヤ車は進入の見極めと正確性が大事なドライバーの見切り能力依存のクルマです。
まあそういう難儀なものではありますが、適切な速度、ヨーで進入ができたとして、定常円に移行するにはやっぱりアクセルです。アクセルオンで荷重がリヤタイヤに戻ります。フロントは元から軽いし、バランス上リヤタイヤを太く大きくしているのでアクセルオンでリヤがグリップしてトラクションが掛かります。

定常円的にはアクセル量でバランスして綺麗に旋回していくことになるのですが、じつは狭いながら幅があります。所謂パーシャルスロットルで横Gをタイヤのグリップで支えさせながら旋回するところと、もうちょっと速い速度でターンインし内側をむけたところで微妙に滑る程度にトラクションを駆ける。ここで上手く出来ているとフロントはもうほとんど仕事しておらず、全荷重がリヤタイアに乗っているような感じになります。バイクだとウイリーしているようなイメージで、ステア操作はヨー維持のため若干フロントをインに入れるか、スライド抵抗で減速(したら失敗なんですが)した分フロントの効きを減らすためのカウンターで脱出待ちになるでしょう。


ご存じのかたは察しがついたかと思いますが、定常円で理想的な状態はよくトラクションステアと呼ばれている技術で旋回していると考えています。旧来のパーシャルスロットルよりアクセルを踏んで曲げる技術のように解説されていますが、実態はダート用タイヤのような縦のグリップを使う走り方です。

最速で、という前提なのでこれはそうですが、タイヤを消耗しますし、タイヤもハイグリップ構造&コンパウンド、幅広、ロープロファイルほどそもそもスリップアングルをつけにくく、つけた分のメリットが少ないので横GMAXな運転の方が楽です。頑張っても微少なミスで横G運転に逆転さてしまうという欠点もあります。


・コーナー脱出
定常円旋回の状態からきっかけをつくって直線加速に移ります。ステアを戻してヨーを減らしつつできるだけ早くアクセルを全開にします。加速は減速やコーナリングに比べ最もGを出しにくいのでなるべく長い時間維持しないといけません。(定常円旋回の最低速度がベストであることも必要ですが。)

FRでの脱出はクリッピングゾーンを抜けたらアクセル全開が理想的です。全開でスライドしながらステアリングでヨーを収束させ、コースのアウト側の端までにスライドを終わらせて直進加速にうつします。カウンターステアであってもステアが切れているのは抵抗なので、脱出の準備でヨーを消したらニュートラルステア&全開のままコースの端まで斜行して縁石で勝手に直進、ができれば完璧ですが、そんなのまあ滅多にできません。

FFではアクセル全開にしてステアを戻せば脱出開始になりますからさらに簡単です。そのタイミングをだんだん早めていって、コースアウトしないギリギリがベストになります。
こちらも説明は簡単なのですが、ステアの戻し方はコースにより、タイヤや車両の状態によりベストが変わります。また戻しすぎて加速しすぎたりはらみすぎるとコースアウトするので結構チキンレース的な度胸勝負なところがあります。外の縁石ギリギリが最高です。

AWDはコーナ苦手、加速トラクション最強なのでとにかく早く加速に移るのが正解です。なのでコーナリング中のテクニックよりコーナー攻略の戦略が重要で、V字コーナリングといわれるような旋回速度を犠牲にして加速重視のラインを取ることがあります。そのコーナーのボトムスピードが遅くとも、手前からさっさとコーナリングを終わらせて加速脱出した方がトータルで速い、というやつです。この場合、戦略=ライン取り、ですが、ライン取りの話は今回のテーマとは別ですので機会を改めて。

AWDは操作テクニック的にはFFに近いですが、ちゃんと前後にLSDがあると前が巻き込みながらもリヤがちゃんと蹴り出してくれるますので、加速しながらの脱出旋回になります。

つまりクリッピングゾーンの終わりが思ったよりずっと前、アクセルを踏み込み始めるポイントがかなり手前になります。
FFでも書きましたがこれはかなり度胸が要ります。ストレートの先、消失点がまだ見えていない、アウト側の壁やフェンスしか見えていないところで踏み込んで行ったり、全開にするので視線の置き方も難しくなります。(先方消失点があれば視線も定まりますがそういう目標点がなく景色が全て横に流れていますので)
出口が見えたから全開、ではなくて、コーナーによってはクリッピングゾーンより前でパーシャルから踏み込み始め早めに全開、最強トラクションで加速しながらステアで姿勢の乱れを修正(できればゼロカウンターのままで、コースからはみ出なければ理想的)、という感じです。


リヤエンジン車の場合はというと、スピンせずに最速で定常円に入っていればほぼ成功です。ここまでの進入ヨーイングの残りで旋回しつづけていますのでステアきっかけでヨーを消して脱出、アクセルオンでウイリー加速しながら横スライド量をコースにあわせていければそのまま立ち上がり直線加速までいけます。それがリヤエンジン車の理想的なコーナリングでしょう。



なお、FRとリヤエンジン車の場合脱出に失敗したときはスピンで速度エネルギーを殺しつつ内側に逃げることができますが、FFとAWDはまずコースアウト一択です。


ざっとこんなところでしょうか。ドライビング論とかテクニック解説はこれ以外にもたくさんありますし、そのコーナーの速さ狙いとは違う走らせかたもありますから、これが絶対ではありません。


Posted at 2023/12/18 03:59:10 | コメント(1) | トラックバック(0) | ドライビング | クルマ
2023年12月07日 イイね!

自分の足で走るような、自転車を漕ぐような自在な動きのクルマ。

レスポンスがいいクルマに仕上げたいわけですよ。
反応が早い、というだけじゃなくて、適切適量。程度が判るグラデーションがあって、操作の量や速さに的確適量に反応するクルマ。
ゆっくりの操作にはゆっくり、ちょっとの操作にはちょっと反応して、大きく速い操作もこちらが適切であればそれに応じて素早く大きく反応するように。

とはいえ物理装置ですから大きい素早いの限度はあるわけです。でもその限度が伝わるようにはできる。こっちの操作、意図、イメージが間違っているならそれがどれだけ間違っているか、感じ取れる反応をしてくる。

エンジンパワーは必要ですけど、あるだけじゃダメ。アクセルペダルを踏み込んでいく時、その踏み込みかた通りの加速を、遅れなく加速してくれるのがいい。

歩いてるような、ロード用の自転車を漕いだ瞬間のような意図とズレのない加速感。
ターボラグはダメとかではなくて、それは踏めないハイギヤ選んだ自分が悪いとかに近い。

歩いてるとき、前の人を抜くとしましょう。その時抜こうとは思っても加速しようとは思っていません。抜くと決めた瞬間に体が勝手に加速します。前傾を増やし、後ろ足の蹴り出しを強め、前足を少し遠くに着地させますけど、いちいちそういうのを意識しません。

クルマではどうでしょう?アクセル踏みます。でも、踏み方踏む量は意識していませんか?

エンジン側でいろいろやると、いわゆるアクセルレスポンスをよくすることはできます。燃調。加速増量、非同期噴射いじるとか、スロコンいれて電子スロットル弄るとか。
でも、ある程度までです。意外と低レベルなところまでで頭打ちになって、それ以上はオーバーシュートするだけ。ちょっと遅れた後加速し過ぎてアクセルを戻さないといけない。いわゆるラバーバンドフィール。

最初の遅れは駆動系が緩くてエンジンの出力が逃げてしまうから。エンジン、MT、デフのゴムマウントがねじれて力の伝達が遅れ、オーバーシュートするせいです。
なので、それらを固めます。音は出るけどちょっと良くなる。すると今度はシャシーがねじれるので、そこも固めます。サブフレームマウント、ロールケージ、サイドシル発泡ウレタン充填、スポット増し、各種ブレースを追加。

そして、意外というか当たり前なのだけど、アクセルワイヤーの劣化伸びや張り調整、ペダル軸磨耗や歪みを直します。

このへんまでくると、だいぶ良くなります。要らない機械要素がなくなっても引き締まる感じ。
そしてギアの当たりが気になります、センターデフ、プロペラシャフト、デフ、ドライブシャフト。このへんのクリアランスは整備すれば新車同様に戻ります。

特に加速のおさまりかたが良くなります。アクセルペダルを踏むだけなのに普通はしなくていい要らん操作をいっぱいしてます。加速遅れを見越して多めに速く踏み込んで、少し戻す。しかも戻しはオーバーシュート防止に戻したあと微量踏んで各部のねじれを揺らさないようにします。
操作が上手い人ほど慣れて無意識にやってますけど、それしなくてよくなるとすごく楽になります。その分他のことに意識向けられる。コースなら先読み、レースなら前後のクルマとの差、一般道なら安全に。

同様のことがハンドリングにも言えます。余計なことしなくていい。
曲がる時、曲げる先にちょっとだけインにステアを入れて各部のガタを消しておく、なんてよくありますが、それ、コースでは微妙に曲がり始めてしまってアウトインにならず、早すぎイン寄りとか、ヨー発生に微妙に失敗、の原因だったりします。
どっちかというとコーナリングの後半、脱出プロセスでいろんな余計なことがいらなくなるのがよいのですが、それはやってみて体感するのがいいです。
そのへんは滑り始めたり、滑ったり、グリップ戻ったりするのでいろんなことが起こりますので。

自分の考えるいいクルマ、というかスポーツ寄りのクルマってこういうイメージでつくってます。なのでゴム減らしてピロボールにして…音とか出ちゃうけど、それは必要なインフォメーションの範囲ということで。
Posted at 2023/12/07 20:58:52 | コメント(1) | トラックバック(0) | dialy | クルマ
2023年11月03日 イイね!

流用モールは付いたがイマイチなので再改修

流用モールは付いたがイマイチなので再改修作業内容は整備手帳のフロントガラス下ベゼルモール交換をどうぞ。

気になっていたヒビワレゴムモールを交換してみた。
どうにかしたいなぁ、と思っていたパーツで、変性シリコンで整形しているみん友記事を見てその手か!と思っていたのだが、調べていたらいい流用品が見つかった。長さが足りなかったのでニコイチ作戦でやってみたら、ベゼル側かかないいいい具合。見た目も純正風でよい、のだが、若干浮いてしまったのが残念。
モールが厚いせいだと思うけど、張り方とかで軽減できないもんだろうか。いずれにせよやり直し。ガラスに両面テープで貼ってしまうというのもできなくは無いがちょっと無理がありそう。
まあ、その他手直し含めて近日作業しましょう。

ところで、モールが2本余っている。1本買えば同じようにニコイチで交換できるので欲しい方いらっしゃればお声がけください。BC5優先で2名様まで。

Posted at 2023/11/03 19:45:16 | コメント(0) | トラックバック(0) | メンテナンス | クルマ
2023年10月29日 イイね!

LSDのグリップ感というか安定感

LSD、リミテッドスリップデフ、をリヤにいれると安定感というかグリップ感が得られます、何故でしょう?
それは左右のタイヤが自由に差動しなくなり、ひきずって路面をにじっているからです。その抗力を落ち着いた安定感として感じ取っています。

人力リヤカーを引いている時、向きをかえると左右輪が差動します、そこに抵抗感はない。
なんならその場でくるくる回ることもできる。それが差動制限のない状態。
坂道で横向きに置いておくとちょっとでも斜めだったりしすると、くるっと回って坂を下って行ってしまいます。これ、オープンデフの不安定性です。
内輪差の抵抗が無い代わりに安定性も無くした、とも言えます。

そこで、リヤカーの両輪をシャフトで繋いでしまいます。これは直結デフ。LSDより強力で無条件に常に効いています。リヤカーは向きを変えようとすると内輪がジリジリと空回りします。その場回転はどちらかの車輪を軸にした回転がいいとこ限界、キャタピラの信地旋回はタイヤ擦りおろさないとできません。
内輪差抵抗MAXです。直進以外では抵抗が生じ、曲がり量に応じて大きくなります。

さて、ここでLSDです。これは直結デフにリミットクラッチが付いたものなのです。シャフトのねじり力が限界になると滑る。なのでイニシャル低いとスルリペチペチジリジリと、ちょっと引っ掛かりながら回れてしまいます。イニシャル上げればパキンと滑り、もっと上げればクラッチ容量の限度まで頑張ります。

そしてデフ機構中にあるカムはエンジンからの駆動力でクラッチをさらに押し付けるものです。アクセルに応じてもっとがんばるのです。


さて、安定感の話に戻りますと、LSD、まあ曲がりにくくなるんです。クルマが直結リヤカーみたいになります。それは体感上は曲がらないとかアンダーになったというレベルではなく、直進性が良くなった、真っ直ぐ走りやすい、というものになることが多いです。

また、カーブでもにじり感でわかります。曲率上がる=急カーブほどにじり感強くなります。定常円でステア量増えます。そしてこの時も曲がらない=アンダーというより、リヤの安定感が増した感じになります。
LSDがあると定常円では一定のにじり感か出て、旋回抵抗が掛かります。無いと当然抵抗は掛かりません。
この時、主にステアフィールに旋回の変化が分かりやすく現れます、フォースフィードバックです。一定の抵抗に増減が生じるということは外乱が起こっているということです。路面は完全に一定ではないのでそれがよくわかる、ということです。
一方、LSD無しだとデファレンシャルが路面の変化を吸収してしまうので、この外乱がわかりません。タイヤグリップのバランス変化から来るものはわかりますが、インフォメーション量が減ってしまっているのです。

LSDの安定感はこの2つ、旋回抵抗とインフォメーション量です。そもそも真っ直ぐ走る上に、的確な情報があるので無意識に対抗操作し、もっと安定する、ということです。
まあ、それはいわゆるグリップ走行の範囲の話ですが。


ここで最近流行りのABS流用LSDを考えてみましょう。
あれは空転した内輪にブレーキを掛けてトラクション抜けを防ぐ擬似LSDです。
つまり内輪空転がなければオープンデフと一緒で安定性に貢献するにじり力は発生しせず、直進安定性には関与しないのです。

マツダのKPCは擬似LSDとは違いますが、あれは旋回ターンインにおいて内輪のブレーキをちょっとつまんで運動性を引き出すものなので、にじりの安定性は得られません。

自分の足をにじりながら歩けばわかりますが、無駄な力を使うし靴すり減る感じもする。要は走行抵抗増して燃費が悪化することなのでメーカーはやりません。
しかし、自分の足でも地面に張り付くような安定感がある。これが欲しければやっぱり機械式LSDをつけるしかないです。
Posted at 2023/10/30 13:00:40 | コメント(1) | トラックバック(0) | 駆動系 | 日記
2023年10月22日 イイね!

イギリスのキットカーショウ





タブレットのyoutubeアプリがサボってるのでロールバックのテストついでにみてたらこんなのが。
貴族の国イギリスのキットカーショウです。規模は昔の晴海、というより平和島流通センターか。
このくらいの規模の方が目が届くというか、血が通う感じのイベントになるのかもですね。好きなヒトしか来ないし。昔のオートサロンとか、もっとマイナーな改造車イベントの空気。さすがにこちらはツナギのおじさんいませんけど。

さすがにスーパーセブン多いです、というか、ナンバーが付く昔のF3なんでしょうね。派生シャシーとかオリジナルもたくさんいます。今のインテリジェントデバイス満載カーと違って自分が走らせてる感ありますからね。

スーパーセブンの次にはフォードGT40とコブラが目につきます。どちらもイギリス、というかアングロサクソンの血筋。ホークはイタリアなのでここでは異質なのですけど、本国イタリアEUではナンバー取るの大変になってるとか。

さすが貴族の国、少しおかしくなってきたらEUも抜けちゃうし、うちの領地なんだから何走らせようと文句言われる筋合いはないよ、とかのマーチ卿もおっしゃられてます(嘘です)。

貴族といってもお庭でグッドウッドを開催できるような大貴族は数えるほどで、実際のところは日本でいうところの庄屋とか地主さんの人たちでしょう。そういう人たちがスーパーセブン買ってサーキット走れるくらいには国が豊かで安定している。かつての日の沈まない大英帝国からすれば勢いはずーっと降り続けているのでしょうけど、ローマ帝国後のように暗黒時代になったりマフィアが牛耳ったりしなかったのは島国とかいろいろな要因があるんでしょうね。

日本も80、90年代はこんなのができる力がありましたが、それは一時の勢いで、地力という感じではなかったのかも。
オートサロンも無駄にでっかくなって面白くなくなってしまった。規模だけデカくして喜ぶのは電通くらいなのだけど、それってつまり、豊かさがなくなってしまって、上澄みに逃げ、中間が無くなった。特権階級と貧しい層に別れていってるけど、それって貧困国じゃん、という気もしなくもないですな。

とは言え、その日本イケイケ80、90年代にイギリスは底辺みたいな状態でもあったもで、そんな中でも作り続けることができたのが今に繋がっていますね。
好きなだけではできないけど、好きじゃないとできないですね。

Posted at 2023/10/22 15:12:42 | コメント(2) | トラックバック(0) | dialy | ニュース

プロフィール

「おかんアートにより製作されたフロアマット。少し黒いが素晴らしい出来栄えである。なにより原価300円のセリア仕入れとは思えない。」
何シテル?   06/13 23:37
クルマ趣味は走る/直す/作る、一通りをできるだけ自分でこなします。Blogの過去記事には、今とは異なる考えの内容もありますので疑問に思ったらコメントなど頂けると...
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