
「ハイドラ」と聞くと、ココにお越しの皆さんはすぐに“ハイタッチ!drive”を連想されると思いますが…、
私を含む昭和40年代後半の世代の方の中には、老舗ゲームメーカーT&E SOFTが産んだアクティブロールプレイングゲーム、「ハイドライド3」を思い浮かべる方もおられるのではないでしょうか?
このゲームが発売されたのは今から30年前の1987年11月21日。
当時まだ小学校の高学年だった私は、チャリこいでツレの家にみんなで集まり、ツレがプレイしてる「ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々」を脇で観ながらワイワイガヤガヤ楽しんでいた頃でした。
そんなある日、ファミコンボーイな私はたまたま別のツレの家に呼ばれ、ソイツの部屋の中央に鎮座ましましていた家庭用パーソナルコンピューターでプレイしたのが、私と「ハイドライド3」との最初の出逢いです。
当時、我が家にMSXなんかあるワケがなく、何度も何度もそのツレの家に通い詰め、難しいところはツレに丸投げし、背中に冷たい汗を垂らしながらラスボスを倒して攻略したときの喜びといったら…、万人向けのファミコンソフトとは違う達成感がありました!
その後もたくさんの家庭用ゲーム機で数多くのゲームをしてきたつもりですが、未だにこの「ハイドライド3」を越えるゲームには出逢ったことがないですね。
1989年2月17日にはファミコンにも移植されましたが、家庭用パーソナルコンピューター向けの「ハイドライド3」と比べると難易度が低くなっていたため、プレイを重ねる度に「これじゃない感」が増し、もう一度MSX版のハイドライド3をプレイしたくなってしまいました(´・c_・`)
……が、自宅にはPC-8801やMSXといった家庭用パーソナルコンピューターが無いので「ハイドライド3」をプレイできません。
大人になったらこんなほろ苦い思い出も記憶から消えるのかなと思いきや、いくら年齢を重ねても脳内に流れてくるのは「ハイドライド3」のサントラばかりww
そしてとうとう、30年目の節目に私は手を出してしまいました……
2001年にDigiCubeがコンビニ専売で売り出していたWindows用ソフト「ハイドライド1・2・3」です。
当時、サークルKとかの本棚の一角で2980円で売られていたソフトですが、先日密林のマーケットプレイスで3倍以上のプレミア価格でゲットしちゃいましたヽ(´▽`)ノ
さっそく名前を入力してキャラを登録します。
ステータスの初期値です。
家庭用ゲーム機のロールプレイングゲームよりも項目がかなり多いですよね~
「ハイドライド3」の大きな特徴としては、ステータスの欄の一番下にある“持てる重量”って項目があることでしょう。
例えば武器屋に寄ったとして……
戦いを楽に進める為に短剣を購入しようとしても……、
手持ちのお金で短剣は買えるものの、持てる重量が2240gしかないのに2000gの短剣を持つと、持てる重量に余裕が無くなってしまいます。
しかも~……
ステータスの2ページ目、“使いこなす”の項目にある重量はわずか1172g。
先ほどの短剣は2000gだったので、装備しても攻撃力は増しません(^-^;
仕方なくパチンコみたいな飛び道具の“スリング”を購入します。
いざ、スリング片手にフィールドに繰り出します!
画面上には赤いコアのブニョブニョした魔物のジェリーがいますね。
こいつをシバいてロールプレイング定番のレベル上げをします。
たいした射程距離ではないですが、スリングをたくさんお見舞いすることで、魔物のジェリーをようやく倒せました。
2ポイントの経験値を獲得し、金貨を$30手に入れます。
そして画面左上(赤矢印)には、背景の木に紛れて魔物が潜んでいます。
こいつは食人樹です。
近寄るとハンマーブロス並みに飛び道具の葉っぱを吐き出してきます。
モロに喰らうとあっという間にゲームオーバーになってしまうので、上下左右しか動かないコントローラーを駆使して斜め下から近寄り、安全地帯から攻撃を入れていきます。
倒すと経験値やお金はザコ敵のジェリーの2倍手に入りますが、常に死の恐怖と隣り合わせで必死に戦った割には安い報酬です。
しかもレベル1からレベル2にあげるために必要な経験値は100なので、ジェリーなら50匹・食人樹なら25体倒さなければなりません(;´д`)
でも魔物と戦うのはアクション要素があるので、手汗ベタベタになりながら魔物を仕留めるのはとても楽しいんですよね~🎵
そして数えきれない程のジェリーや食人樹を倒した頃、いきなり自分のキャラの歩くスピードが鈍くなります!
メニュー画面を開いて道具を確認してみると……
道具の総重量が2310g!!
持てる重量が2240gしかない華奢な体なので、歩くスピードが遅くなったんですね~
重量オーバーの原因は、ザコ敵倒して集めた$10金貨が107枚も貯まってしまい、小銭だけで1kg超えてしまったせいです(笑)
もちろん捨ててしまえば再び身軽になってシャキシャキ動き回れますが、それではお金がもったいない。
かといって歩くスピードが遅いままだと、魔物に取り囲まれてしまいゲームオーバーの危険が……!
両替さえできれば所持金を減らすことなく身軽になれるんですが、このゲームは街の道具屋や武器屋で買い物をしないと両替してくれません(--;)
ザコ敵を倒したい欲望を抑え、重量オーバーな鈍足の自分を、魔物に襲われないように必死にコントロールしながら、ようやく辿り着いたのがこの宝箱…
宝箱の中には両替機が入ってました☆☆
「ハイドライド3」攻略には欠かせないアイテムです。
両替機も500gあるので、この時点の総重量は2810g!
十字キーをいくら操作しても、重量オーバーなので自分のキャラはピクともしませんwww
さっそく両替機を使ってみます。
ヂャラヂャラしてた10円玉が一気に両替され、道具の総重量が1820gまで軽くなりました。
両替機は何度使っても無くなる事はないので、例え500gあっても常に持ち歩かなければなりません。
今どきのロールプレイングゲームなんか、四次元ポケットのように道具コマンドに武器や鎧とか道具類を無限にしまえますが、そんな便利さとは真逆のこの面倒くささwww
……この制約こそ、ハイドライド3の醍醐味です☆
身軽になった私は再びザコ敵をチマチマ倒して経験値を稼いでいきます。
すると、13:00頃に自分のステータスに異変が……!
自分の状態:食事がしたい……(笑)
ハイドライド3というゲームは、13:00と19:00に食事をしないと、空腹でいずれはライフが減っていきゲームオーバーになってしまうんです。
…というわけで空腹で野垂れ死ぬ前に、街の道具屋に向かいます。
220円払って食料を購入。
この食料も持ち歩いてフィールド上で食べる事もできますが、500gあるので持てる重量を超えないように気をつけなければなりません。
空腹も満たされたところで、再びザコ敵狩りを再開します。
そしてようやく、レベル1からレベル2に上がる為に必要な経験値を稼いだところで、再び街に戻り寺院に立ち寄ります。
今どきのロールプレイングゲームみたいに、フィールド上でファンファーレが鳴ってレベルが自動で上がるようなシステムではありません(笑)
レベル2になり持てる重量も4900gに増えたので、旅の行動範囲が広がりました。
ただし、次のレベルまで上げるには、今度は400の経験値が必要になるので、新しい武器でも手に入れてザコ敵狩りを続けなければなりません。
19:00の晩ごはんも済ませ、この日は深夜までオラオラとザコ敵狩りを続けました。
そうすると~……
今度は自分のステータスが「眠い」と表示され、打撃を与えても相手にヒットしにくくなり、逆に夜になってザコ敵たちが一気に凶暴になったので、真っ正面から当たっても平気だったジェリーがガシガシ噛みついてきます((( ;゚Д゚)))
残りライフも僅かになりながら、街を目指してひたすら逃げるワタシ……。
そこに食人樹の飛び道具がたまたまヒットしてしまい……
ゲームオーバーっすwww
( TДT)
もちろん今どきのロールプレイングゲームのように、持ち金半額没収で続きからなんていう甘いシステムではありません。
最後にセーブした時点からやり直しです(爆)
ちなみにセーブが出来る場所は宿屋のみ。
しかも一泊1000円!
手持ちにお金がないとセーブも出来ません。
もちろんこの先、ダンジョンや塔を攻略するような大仕事が待ち受けていたとしても、宿屋に生きて戻らない限りセーブは出来ません(^_^;)
そんな制約だらけの激ムズゲームですが、何度でも何周でも聴いていられるゲームミュージックの美しさや、アクションの難易度の高さなど、魅力はまだまだ語り尽くせません。
挑戦者、お待ちしていまーす!
.゚+.(・∀・)゚+.゚