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美ケ原温泉の一角に今月15日オープンしたばかりの新店。昨日17日の12:30頃に訪れた時点で既に行列＆準備中の札が掛かっていて断念…本日18日に改めてお邪魔してきました。



駐車場は店舗東隣に5台分あります。11時開店なので30分前に着けば…と考えていたものの、その時点で先頭の家族連れグループがいたためポールポジションならず。開店10分前に「寒いので中でどうぞ」と声をかけていただき店内へ。店内はコの字型カウンターのみで9席。奥から詰めて私は奥から8席目。先頭のオーダーを…と思っていたら子供たちは何にしようか迷っている状況。後客の9席目の方がオーダーを始めたので私も釣られて先にオーダー。



「ワンタンが自慢」とあったのでワンタン麺は確定。そのワンタンにも肉・五目・海老の3種類があったため筆頭の“肉ワンタン麺(900円)”に、せっかくなのでと“味玉(100円)”をトッピング。海老ワンタンは仕込んでいなかったらしく、後からのオーダーで断っていました。こちらは家族経営でしょうか、両親と息子といった感じの3人で手際よく回しています。その調理の様子を先頭家族の子供たちが興味津々といった感じでカウンター越しに眺めています(笑)。



程なく提供されたラーメン。鶏ガラをベースにしたもので、生姜の風味がストレートに感じる現代風中華そばという印象。強いインパクトはありませんが万人に受けそうなシンプルなラーメン。ネギとの相性も良い優しいスープです。気になる肉ワンタンは餡がみちっと詰まったものが3個入り。胡麻油を効かせたためか肉まんの餡を想像させます。もう1つ印象的だったのはチャーシュー。バラロールですが、厚めながらホロッととても軟らかい。お店の本意ではないかもしれませんがこのチャーシューが意外な美味しさで、次回はチャーシュー麺にしようと確信。黄身が半熟で中まで味が染みた味玉も美味しい。



至近の「丸山中華蕎麦店」とバッティングしそうな雰囲気です。印象は悪くはないのですが、1,000円近い価格帯でどこまで求心力が続くのか注視したいと思います。


松本市里山辺86-4
11:00～14:00、17:00～20:00
月曜・第2火曜定休（月曜休日の場合は翌火曜休み）

安曇野市の人気店「万咲」が松本に出店。



「めんごころ なつ」の居抜きに今年2月オープンしたもので、ようやくお邪魔できました。





メニュー表を見る限りは本店と変わりませんが、壁メニューにはこちらの二号店のみで味わえる豚骨魚介の“二号らあめん”と、今月から提供の始まった“中華そば”も掲げられています。せっかくなので二号店限定の“二号らあめん 塩・並(820円)”を。麺の硬さ・味の濃さ・油の量は全てデフォです。



一口目の印象はとてもライトな豚骨。それに合わせて魚介の効きは穏やかです。とはいえ物足りないという感じはなく、むしろ豚骨の旨味を出しつつ食べやすさを両立させたマイルドな感じ。逆に言えば豚骨の雑味がなくワイルドさは低め。最近多い濃厚系とは一線を画します。この辺りの豚骨系で塩味があるのは珍しいと思われますが、その旨味と共に塩分濃度も適度で「万咲の味」として確立されているように思います。



途中でおろしニンニクと酢を投入すると魚介感が消えてしまいました…二号を食べる際はそのままのが良さそうですね(笑)。接客も良く、年末年始以外は休みが無いのも食べる側としては嬉しいポイント。




松本市元町1-3-7
11:00～14:45、18:00～23:00（22:40L.O.）※売り切れ次第終了
定休日なし（年末年始除く）

ライスのロケット盛りが印象的だった「豊玉」や、サーファー店主の「大波」、牛骨を使ったラーメン「れあ！」と、個性の強いお店の跡に先月10日オープンしたのがこちらの煮干しに特化したお店です。



中信エリアにある複数の有名店で修業された方が満を持して独立。臨時休業で一度振られましたが、オープン丸1ヵ月となる10/10にようやく再訪することが出来ました。



正午前に到着しましたが、表には2人並んで待っています。10分ほど待ち、店主に呼び込まれて席へ。店内は以前のお店のままのコの字型カウンターに加えテーブルも。以前は仕切りがあったキッチンですが、オープンキッチンとなり広く感じます。店主のみのワンオペ。



メニューは白湯と清湯の2本立て。筆頭は白湯ですが、評判の良かった清湯の“あっさり煮干し醤油ラーメン(756円)”をオーダー。見た目はシンプルですが器から立ち込める煮干しの香りが食欲をそそります。津軽ラーメンをイメージしたスープは煮干しが当然前面に出ていますがエグミや苦みが程よく、食べ手を選ぶタイプではありません。良い意味での雑味がとてもいい。キレのある煮干しで個人的には「ちょもらんま」を初めて食べた時の衝撃に近い印象で、ずーっと飲んでいられそう(笑)。



中太の縮れ麺はモチモチで加減も丁度良く啜れるもの。バラチャーシュー・メンマも派手さはないもののそれぞれ美味しい。ネギの辛味が整えてくれます。

会計時に「この前は臨時休業の時に来てもらったようで…」と、店主から声をかけてくださいました。てっきり忘れているかな？と思っていたのでビックリ。1人で調理、接客、会計、下膳と忙しそうでしたが、少しお話しできて再訪を約束。次回はピーク時を外してゆっくりお邪魔したいと思います。




松本市桐2-5-8
11:30～14:30 17:30～21:00（売り切れ次第終了）
月曜日定休

本日10/5オープンのお店にお邪魔してきました。



「つけ麺貴族」の居抜きに出来たもので、名前から察する通り「ゴールデン酒場おさけや」や「カリユシ」などを手掛ける「ニューコンセプトリゾート」の運営です。パルコ近くにあった同社の「アヴァンティ」は“野沢菜の天ぷら”にハマり、以前よくお世話になりました。



お店に入ると完全に居酒屋スタイル。中央にはU字型のカウンター席があり、その外側にテーブル席と小上がりが用意されています。U字カウンター内はドリンク類がズラリと並んで、スタッフが時々飲んでいます(笑)。そして夜用の焼き鳥の仕込みもその中で行われていました。メニュー表は大きく食べ物と飲み物の2枚。食堂らしい定食、麺類、丼物に加え、焼き鳥や揚げ物などのおつまみメニューも充実。沖縄料理も豊富で、「ゴールデン酒場」と「カリユシ」が合体した雰囲気でもあります。



さて、今回の狙いはラーメン。ということで“ラーメン(734円)”をオーダー。10分ほどで提供されたものは、いわゆる締めラーメン的なオーソドックスな中華そば。輪郭のはっきりした分かりやすい味です。チャーシューはやや厚めで、メンマが多めなのが特徴でしょうか。尖った部分がない分、万人に受け入れられそうなもの。



その割に価格が…と思いましたが、長時間の通し営業で無休という利便性とのバランスでしょうか。食堂とあって定食が充実。麺類にはあんかけラーメンのほか、ソーキそばも。ソーキそばを気軽に食べられるのは嬉しいポイントかもしれません。


松本市村井町南２丁目１５-２３
11:00～23:00
年中無休

【2020.6.4追記】
閉店されていました。

今月の限定は情報誌「長野Komachi」とのコラボ。お題は『1000円超えでも納得できちゃう創作麺』です。「佑庵」が繰り出したのは“岡谷鰻拉麺(1,296円)”。今月の…というものの、提供期間は9/25～11/24の2ヵ月間で1日30食限定。



岡谷市は市を挙げて「うなぎのまち」をPRしており、その鰻をラーメンに取り入れたもの。山椒煮という鰻が中央に鎮座します。



まずスープをいただくと、鰹節の出汁感がブワッと広がります。和風…なんてものではなく、完全に日本蕎麦の世界。鯖節や椎茸も加わり甘めですが優しい味。かなりインパクトのあるもので、「信州ラーメン博」で熊人が提供した“エビ天拉麺”に近い衝撃を受けました(笑)。

鰻はホロリとしてとても軟らかく、山椒が効いて蒲焼きのようなしつこさはありません。一緒に並ぶのは彩りの良い三つ葉と炊いたゴボウ、諏訪麺'sCLUBの現在のお題であるナスを使った煮びたし、そして白髪ネギ、ミョウガ、スダチ。更にスダチの横に添えられていたのはなんと松茸。実は個人的にナスは苦手な食材なのですが、こちらはきちんとアク抜きしているためか独特なえぐみが一切無く、とても美味しく食べられました。その他のトッピングも主張はそれぞれ強くありませんが、まとまり感があり落ち着いて味わえます。



麺は細めのストレート。歯切れが良く食べていて気持ちがいいもので、その食感が最後まで続きます。ラーメンとしての満足度はとても高いです。

「ラーメンで千円超え？」という方もおられると思いますが、昨今の厳選素材や手間をかけたものには、それだけの価値があると思っています。安くてうまい庶民的なものもあれば、食材だけでなく雰囲気や接客などに力を入れて相応の価格をいただくのもあるというのは蕎麦でもラーメンでも同じではないかと。少なくとも今回の““岡谷鰻拉麺”は、もう1度食べたいと思わせる魅力がありました。



なお、10月からお店のメニュー表が税抜き表示となっています。それに合わせて(？)トッピングのDXがデラックスとカタカナ表記になっていました…(汗)。