2010年02月04日
最小回転半径の話
車の諸元には、最小回転半径というのがあります。
小回りが利く/効かない、とか言うのは、この最小回転半径がカギになってます。
ただ、たいがいは常識的な範囲に納まってるので、全長や全高に比べるとあまり気にしない人も多い。それに、小回りが利かなくても切り返しすればなんとかなるし、回転半径がちょっと大きいからって、その車をあきらめるという人は、あまりいない。
実際に車を使うときの『小回り』としては、Wall to Wall(左右に壁があるとして、その間でUターン可能な壁と壁の間の距離)が小さいことも大事。 ただ、残念ながらWall to Wallはカタログには出てません、 あまり現実的でないからかな。 Wall to Wallは壁to壁ですが、最小回転半径(直径)は側溝to側溝。
最小回転半径は、たいがい常識的な範囲に・・・と書きましたが、常識には個人差がありますね。いままでにどんな車を経験しているか、どんなところに住んでいるか、など。
僕の個人的な経験からはコンパクトカーであれば、4.7mくらいに納まっていれば不満なし、4.5mを切れば『お!いいじゃん』、4.0mを切ったら『お~!やるね~!』って感じ。 ま、4.0m以下となるとキャブオーバー(エンジンが座席の下にあるタイプ、トラックとか)じゃないと実現しにくい数字ですけどね。iQが3.9mだったかな?ハンドルが切れて、ホイールベースが短いからそんなことができるんですね。
まぁ、でかい車は、腹くくって乗るので、多少回転半径が大きくても気になりません。でも以前乗ってたP10は時々『ハンドル切れねえなぁ』と感じました。
参考までにざっと調べてみたらこんな感じでした。
意外な車が意外な数字だったりしますね~(^^)
この表の車名の横に入っている数字が最小回転半径で、数字が二つとか三つ入っているのは、グレードによって最小回転半径が違うのがあるってことです。
たとえばキューブでは4.6mと5.0mというのがありますが、5.0mというのは16インチタイヤ装着車です。
下の図を見てみてください。
この図でAを基準とした場合、Bのように太いタイヤを履くと、そのままでは車体に当たっちゃう場合があります。車体と当たるとタイヤに傷がついたりして危険なので、その場合はステアリングの舵角を少なくします。もちろんチェーンの装着なんかも考慮して、いろいろ検討しますね。 こうすると回転半径は大きくなっちゃうわけです。
大きい車が必ずしも回転半径が大きいとは限らず、コンパクトカーで定番のFFはエンジンが横置きであることや、ドライブシャフトのジョイントの関係でなかなか舵角を大きくできないというハンデがあります。一方で、FRの車やメインフレームの幅に対してボディ幅がゆったりしていると舵角を大きく取れるので、回転半径を小さくすることができます。 それがCのような例です。 軽自動車の規格が変わって、全幅が1480mmに広がったとき、いっせいに回転半径が小さくなりました。あれはこの理屈です。 それまでの軽自動車は全幅が狭かったのであまりハンドルが切れなかったのです。 もちろん車幅を広げれば狭い道は通りにくくなりますが、回転半径が小さくなる場合もあるってことですね。現行ティアナってけっこう幅が広くホイールベースも長いけど、あのホイールベースの短いP10プリメーラよりも回転半径は小さいんですね。
上の表でフィアット500の回転半径が4.7mと5.6mの2種類ありますが、それぞれ1.2L車と1.4L車です。タイヤサイズが違うのかな? と思って装備表を見てみたら一緒でした。 ひょっとして1.4L車はフレームの幅が広いのかな? Dみたいに・・・。 それにしても、5.6m・・・? 測り方違うのかな? いや、そんなはずないよな、1.2L車は4.7mだもんな・・・。 謎だ・・・。
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2010/02/04 18:48:41