2010年10月20日
モノからコトへ
これって、1980年代の後半くらいから言われはじめたんじゃないかと思います。
モノからコトへ。
たとえば、物欲にかまけていろいろ買いあさったり、溜め込んだりする・・・ これがモノに縛られている状態。
そうでなく、家族との時間を作る、おいしいものを食べる、まだ見ぬ土地を旅する・・・ これがコトへの投資。
1960年代前半以前に生まれている人間の多くは、車というものにドキドキわくわくしながら育ち、80年代前半までに免許をとり、暗黒の排ガス規制を潜り抜けて花開いた高性能時代を味わっています。
それくらいの世代の車好きというのは、たぶん多くの場合欧州車コンプレックスを持ってる場合が多いっすね(^^) だって、さんざっぱら雑誌とかで読まされているからね。
一方、それ以降の世代、生まれたときから家に車もカラーテレビもあるような世代ってのは、車に対してどういう感覚で接するのか? なんて、いろいろ語られてましたよね。 モノ離れというのは間違いなく来るとは思っていましたが、製造業としては暗い展望を描きたくないので、たとえばレジャー(コト)を満喫するための車が求められる! とか 数値競争ではなく五感に響く感性品質を! これこそがモノからコトへの転換だ! なんて、いろいろやってた(たぶん、どこのメーカーも)。
それが結果どうだったか? って話は、いろんな見方があるので、あまり言及するのはよそうと思う。
あれから20年。
モノからコトへ・・・ ってのは、こういうことなんだよな・・・ってのを良く見るようになった。
たとえばさ、音楽。
僕らの世代はアルバム(LP)が宝物だった。 くちゃくちゃになったタワーレコードの黄色いビニール袋がバック代わりだったりして。 LPがCDにとって代わったとき、ジャケットが小さくて悲しく思った。 コレクション性に欠けると。
さらに時代は進み、音楽はダウンロードして聞く世代が台頭してきた。
僕らはその音楽を手に入れることと、レコードジャケットを手に入れることがセットだったんだけど、若い世代(笑)は『音楽を聴くことができるライセンス=コト』さえあれば、ジャケットという『モノ』はいらない。
これが、モノからコトへのシフトだったんだな~と思うのだよね。
でも、そんな中でも売れるモノ(買う楽曲も商品ではあるが無形なのでモノから除外)はある。 ウォークマンとか、iPodとか。
コトをもたらすモノならばヒット商品になりえるってことなんだろうな。
製造業は、がんばらんとな~。
車もきっと、なにかあるよ、まだまだ。
とか考えつつ、新しいCDとか買うと、うれしげにしげしげと眺めてしまう私です。
最近買ったCD

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ファクトリーカスタム | クルマ
Posted at
2010/10/20 17:29:19