2008年05月20日
パフォーマンスダンパーの効果
ご案内)オーテックでは、ヤマハ製パフォーマンスダンパーを、当社のコンプリートカスタムカーの一部品として採用していますが、補修用以外の目的(標準車への装着や他車種への流用)のための部品単体販売はしておりません。また、補修用部品をご自分で調達された方への取り付けのアドバイス等は行っておりません。
オーテックとしては、フェアレディZバージョンニスモにはじまり、エルグランド、セレナ、ノートのハイパフォ/パフォに採用した、ヤマハさんの魔法の杖=パフォーマンスダンパーですが、いまいちその理屈や効果がわかりにくいという声もあります。
過去うちのイベントにヤマハのエンジニアの方に同席していただいたことがあり、そのときに持ってきてくださったのが↓これ

パフォーマンスダンパー体験セット。
去年の里帰りミーティングのときに触ってみた人もいると思います。これを使うと、パフォーマンスダンパーの効果がとてもわかりやすいので、ヤマハさんにお願いして貸していただきました。冒頭のアタッシュケースにはこれが入ってたんです。
で、この場で皆さんに疑似体験していただこうと思います。デジカメのムービーなので、音質も悪いし、ちょっとわかりにくいかもしれないですが、ご容赦ください。絵的には地味なので、音を出して見てもらわないとなんにもわかりませんよ(笑)。
まず、この四角い音叉みたいのを、ノーマルボディということにします。これに入力を与えるかのごとくプラハンで叩くと、こんな感じ。
次に先ほどのヤツに、横棒を追加してがっちりさせたもの・・・要するに剛性アップしたボディ。これを叩くと、こんな感じ。
さっきのに比べて、ちょっと高音の、固い感じの音になった気がしません? 高音というのは周波数が高いということであり、剛性アップすると固有振動数があがるっていうのはこのことです。
さて、今度はこれにパフォーマンスダンパーをつけてみましょう。
ちょっとびっくりだと思いませんか?
ギ~ン って音が収まっちゃうのです。デジカメのマイクが小さいので実際より甲高い音になって響いちゃってますが、差はおわかりいただけると思います。ナマで聞くと、ほんとゴツッって感じなんです。
補強なしのボディにパフォーマンスダンパーをつけても振動が減衰している様子がわかります。
これもすごいでしょ♪
プラハンで叩く実験だけだと、いっこ前の『補強+パフォーマンスダンパー付』と変らないくらいですね。でもこの鉄枠をねじるような力を加えれば大きな差が出るのは容易に想像ができると思います。
要するに剛性アップと減衰力アップは別なんだということです。パフォーマンスダンパーは振動を減衰してくれるスペシャル装備。ボディ剛性アップとセットで実施するとこんな面白い特性を作れます。
パフォーマンスダンパーにも、効果的に減衰してくれる周波数域みたいのがあって、逆に周波数域によっては振動が大きくなる場合もあります。下のグラフはフェアレディZバージョンニスモでの実験結果のひとつ。

これは、パフォーマンスダンパーが悪さをして振動を大きくしているのではなくて、パフォーマンスダンパーのストロークが極小さく補強部材的に効く周波数域があるってことみたいです。 つくづく面白いですね。
それから忘れてはならないのがコストと重量ですね。パフォーマンスダンパーはけっこういいお値段しますし(笑)、上の動画で使った『剛性アップ+パフォーマンスダンパー』はずっしり重くて、持ってる左手がプルプルします。そのへんを総合的に考えて、どういう車にどういう性能を持たせたいのか?で作りこむことになります。
ってことで、
今パフォーマンスダンパーの不思議を体験できるオーテック車は・・・
フェアレディZバージョンニスモ → こちら
エルグランドライダー・ハイパフォ/パフォ → こちら
セレナライダー・ハイパフォ/パフォ → こちら
ノートライダー・ハイパフォ → こちら
ブログ一覧 |
ファクトリーカスタム | クルマ
Posted at
2008/05/20 19:38:41