2008年05月26日
FRの魅力ってなに?
言うまでもなく、FRとはフロントエンジン&リアドライブの車のこと。昔の車はFRがほとんどでした。サニーもカローラもFR。
FFの出始めのころはトルクステア(アクセルのオンオフでハンドルがとられる現象)が・・・とか言われましたが、いろいろと技術が進んでそんなクセも顔を出さなくなりました。それでもちょっと前までは、重量のある車やハイパワーの車はFFでは無理!って言われたもんです。ところがそんな定説も影をひそめ、今では2トン近くの重量で300ps級のエンジン積んだFFのミニバンもいます。タイヤの性能がよくなったことや、駆動系のデバイスが進化したことで、こんな真似ができるようになったんですね。
そんなふうにして今の車はほとんどがFFになり、FRは高級車やスポーツカーに残っているだけになっちゃいました。では、FRの魅力とはなんでしょうか? まず操舵をつかさどる前輪に駆動がかかっていないことによる自然なステアリングのフィーリング・・・というのがあります。アクセルオンでドリフトやテールスライドに持ち込めるって方もいるでしょう。
しかし最近は教習車でもFFが多く、一度もFRに乗ったことの無い人も多いと思うので、自然って言われてもねぇって感じかもしれません。養殖モノでも天然モノ並みに美味いのもあります。 ドリフトにしても出来る人と出来ない人がいるし、そもそもそういうことができる場所も限られている。
でも、FRの車に乗ると、なんか知らないけど気持ちいい~って感じる瞬間がある。それは、FRという駆動レイアウトが、その微妙な気持ちよさを対価として評価してもらえそうな車種に残っていて、そういう車種はデリケートなフィーリングにものすごくとかにこだわって作っている、ってことが最大の理由でしょうね。
基礎的な骨格みたいな部分に話を持っていくと、まずは重量バランスがいい。FFの場合だいたい6:4、場合によっては7:3くらいの配分でフロントヘビーです。FRの場合は多くの車が5:5か若干前よりの重量配分ですね。この重量配分だからこそできるサスペンションセッティングがあり、それが美味として出てくるのもあるんでしょうね。
それからエンジンの置き方(回転方向)も、ひそかに運転者の体やココロに響いているんじゃないかと思うんです。FFは多くの場合横置きですが、FRはまず間違いなく縦置き。バイクに乗る人は、シングルとマルチで操縦性能がまったく違うことをご存知だと思います。マルチは立ちが強くシングルはリーンが速い。横置きエンジンに比べると、縦置きエンジンは立ちが弱く、横置きよりも縦置きのほうがピッチング(前後のゆれ)が小さい。
走行中の自転車やバイクがパタっと倒れないのとか、回転している独楽が倒れないのは、ジャイロ効果によるものですが、エンジンの中で高回転で回っている重量物であるクランクシャフトのジャイロ効果が車両全体の動きに影響を与えているそうです。
バイクに比べ車はあまりに重量が大きく、クランクシャフトのジャイロ効果が車両の動きに及ぼす影響はごくわずかだと思うんですが、まったくゼロじゃないだろうと思うんですよ・・・。なので、横置きエンジンの車は前後の加重移動が発生しやすくキビキビした感じに、縦置きの車はしっとりとした感じになりやすい性質を生まれながらにして持っているんじゃないかと。どっちがいいかは好みですが、でっかい車の場合はFRが好まれるのはそんなこともひとつの要素だったりして。
どう思います?

地球ゴマの画像はwikipediaからの引用です。
地球ゴマに関してはコチラ
→http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E7%90%83%E3%82%B4%E3%83%9E
現存する最後のFRミニバン=エルグランドはこちら
→http://www.autech.jp/SV/ELGRANDRIDER/index.html
FRベースの4WDもあります♪
ブログ一覧 |
ファクトリーカスタム | クルマ
Posted at
2008/05/26 15:10:19