
急遽思い立ってリベンジ その1 からの続きです。
(前回は自宅を出発し、途中国道から林道に入り、延々と林道を走った後巨大ダム横で昼休憩、そして酷道を走って2ヶ所の滝を巡ったところ迄を綴りました。)
十分満喫したあと滝を後にし、次の目的地へと車を走らせます。
途中酷道から逸れ、更に強烈な道を進みます。
ここからの道は結構過酷でした。
あまりの悪路に何度か引き返そうかとも思ったのですが、なにせ引き返せるようなUターンするスペースすらありません。
なるようになれと走り続けると、目的のひとつ吊り橋に到着しました。
でもこんな看板が・・・

残念ながら吊り橋は渡れません。
事前情報で知っていたので落胆はありませんでしたが、ご覧のとおりの絶景に架かる橋、是非橋の中程で風景写真を撮ってみたかったです。
橋とN-ONEのコラボ。
橋の袂から撮影。
更に先を目指します。
左側はダム湖で断崖絶壁。
にもかかわらず、ガードレールも何もありません。
落ちたら間違いなく天に召されます。
もし万が一対向車が来ても、対向なんて出来ません。
ただ、これでも画像のところはまだマシなんです。
もっと酷いところはとても写真を撮っていられる状況ではありませんでした(^^;
1台キリでの走行で心折れそうになりながらも走り続け、やっとどうしても来たかった場所に到着しました。
廃小中学校跡です。

誤解のないように申し上げておきますが、私は肝試しをしに来たのでも荒らしに来たのでもありません。
ずっと何年も前からこの地を訪れ、記録に残しておきたいと思っていました。
しかしながら気が遠くなるような辺境の地。
なかなか訪れることが出来ませんでした。
ここは廃墟マニアの方の間では有名なところです。
サイトによってはここまでの行程をわかりやすく説明しているところもあります。
でも心無い人によって荒らされたりすることも現実で、現に中も荒らされ放題のようです。
ですのでこれ以上荒らされないよう、私自身はここまでの詳しい行程等は差し控えさせて頂きます。
できるだけ今の状態を保ってもらう為にも。
私の本意である退廃的な美しさを感じ取って頂ければ幸いです。
校庭から校舎へと続く階段。
校舎の扉は開いていて、ウェルカム状態です。
ただ私個人としては、いくら簡単に中に入れる状態であっても、やはり許可なく中へ入るのは良くないと思いますし、無断侵入は私のポリシーに反するので、外観を眺めるのと撮影することにとどめることとします。
元は校庭だったような感じですが、今は駐車スペース?になっています。

くれぐれも申し上げておきますが、ここは心霊スポットではありません。
お間違いのないようお願い致します。
この日は晴天の影響もあってか、よけい心霊スポットといわれるようなところの陰湿さや気味悪さは微塵も感じられませんでした。
廃校舎とN-ONEのコラボ。
ここに車を停め、周囲の散策に出かけます。
すぐ横には石碑やベンチがあります。
ここに訪れる時間がもっと早かったら、ここでお弁当を食べたらよかったなと思います。
散策にはしゃぐ れおん。
少し歩くと、倒壊した家屋?がありました。
こんな道を歩いて行きます。
暫く歩くと、また倒壊した家屋らしきものが見えてきました。
少し視界が開けてきました。
路面はいたるところこんな状態。
車を置いてきてよかったです。
いい眺めです。
あちらこちらにこんな箱が設置されていました。
養蜂用?
そういえば酷道を走行していた時、養蜂をされていると思しき軽トラに乗ったおじいさんが、行ったり来たりしていました。
更に道を歩きます。
遠くに集落が見えます。
そうこうしているうちに、神社へと続くと思われる階段が現れました。
暫く階段を上がっていくと、鳥居が見えてきました。
神社に到着です。
こんな辺境の地の無人神社でも、定期的にきちんと手入れされているのか、とても綺麗な状態を保っています。
お参りを済ませ、階段を降りて戻ります。
少し歩いていくと、集落が見えてきました。
集落に到着です。
実はこの集落、約半世紀前に無人となり廃集落になっています。
一番手前のこの建物、以前は郵便局でした。
集落が無人となった後もずっと開け続け、つい近年まで実際に業務を行なっていました。
こんな僻地の廃集落で業務を続けていたのも驚きですが、実際にこの郵便局から手紙やはがきを出すマニアが訪れていたようです。
できれば現役の郵便局であった時に訪れたかった。
奥に進んで行きます。
この建物、まるで現役のように綺麗だと思いませんか?
更に奥へと進みます。
皆さん、ここまでご覧になって何かお気づきになりませんか?
ここ、約半世紀前に無人になってるんです。
でも、今でも人々が生活を営んでいるように思えませんか?

有り得ないくらいに綺麗な状態です。
全く荒らされたり、自然倒壊しているような様子が見受けられません。
村人が暮らしている音が聞こえてきそうです。
多分所有者や自治体が定期的に手入れをされたり、見回りに来られたりしているんではないでしょうか。
今までいろんな廃墟等を巡ってきましたが、こんな綺麗な状態で残っていることは初めてで、驚くと同時になんだかとても嬉しくなりました。
いつまでも、できるだけ今の状態で残り続けてほしいです。
暫く感慨に耽った後、奥の階段を上ります。
振り返ると廃屋と山々、緑がとても綺麗です。
私は都会生まれの都会の下町育ちなんですが、こんな風景を見ているとなんだかとても懐かしくて、自分の田舎に帰ってきたような思いに駆られます。
奥へ奥へと進みます。
一番奥まで進むと、鳥居が見えてきました。
集落の守り神だったんでしょうか。
こちらも綺麗に手入れされているようです。
集落が無人になった後も、ずっと見守り続けています。
元来た道を戻ります。
景色が綺麗。
聴こえるのは風の音と水の音、そして鳥の囀りだけです。
建家はどこも綺麗な状態ですが、人工的な音は一切聴こえません。
人々が昔暮らしていた証。
ここに確かに生活はありました。
戻る途中の建屋の玄関に、なぜか急須が。
空が綺麗、緑が綺麗。
いつまでもここで物思いに耽っていたい。
ここの建家はどこも、ちょっと手入れすればそのまま暮らせそう。
そんなことを思っていたら、時計が私を現実に戻します。
そろそろ、帰らなければ・・・
ここで仙人のような暮らしもいいかも・・・
と思いつつも、やっぱり現実的には難しいでしょう。
後ろ髪を引かれる思いで集落をあとにします。
もしまた来ることがあったなら、今度はここでもっとゆっくりしたい。
元気な れおん は、はしゃぎながら戻ります。
誰ともすれ違うことのない、人里離れた山奥の道。
やがて廃校舎とN-ONEが見えてきました。
車まで戻ってきたら、すぐ横にラジカセが置いてあるのに気づきました。
雄大な景色を眺めながら、元来た道を帰ることにします。
よく見ると、遠くに先ほどの吊り橋が見えました。
またいつの日か訪れることがあるのだろうか。
いや、訪れてみたい。
そんな思いを胸に、この地での最後の撮影。
来た道をまた延々と帰ります。
いい加減山道に辟易としてきた頃、床下から異音が・・・
なんか引っかかってる?
車を停め、降りて底を確認してみると、木の枝が挟まってました。
大事じゃなくて良かった。
またひたすら走り続けます。
途中、トンネルの手前の展望台?で休憩。
トンネル内部の様子。
山並みとN-ONEのコラボ。
人工物の全く見えない、どこまでも続く雄大な自然の風景。
現実世界へと車を走らせます。
最初の道の駅まで戻って来ました。
れおん は、はしゃぎ過ぎてお疲れモードです。
りん は爆睡中!!(笑)
今回、文明から遠く離れた辺境の地へと行って来ました。
とても大変で疲れましたが、行って良かったのか悪かったのかと問われれば、勿論行って良かったです。
多分地元の方でも殆ど行かれることのない、いえそれ以前に地元の方にも知られていない、そんなところでしたが個人的見解としては行く価値はあると思います。
しかしながら、もしこういったところに行ってみようと思う方がいらっしゃいましたら、大きなお世話かもしれませんが、少しご助言させて頂きたいと思います。
ご覧頂きましたように辺境・秘境の地です。
険しい山の中です。
一番近い人家まででも数十キロ離れています。
できることなら特にこういったところの不慣れな方は、複数台・複数人数で行かれることを強くオススメします。
殆ど他車と出会うことはありません。
携帯電話も圏外です。
単独での行動では、何かあっても誰も助けてはくれませんし、助けを呼ぶことも出来ません。
私自身も過剰とも思える装備をし、万が一のことがあっても数日間生きながらえる準備をしていきました。
こういったところを行くのは私も大好きですが、常にリスクを忘れず、甘く見ず、備えを怠らずに楽しみたいところです。
最後はちょっと説教じみてしまいましたが、皆さんご自分なりの楽しいカーライフをお過ごし頂ければと思います(^_^)
長文最後までご覧下さいまして、ありがとうございましたm(_ _)m