新聞記事で修繕工事が完了したヴォーリズ建築の見学会が開催されることを知り、5月17日の水曜日は、久しぶりに近江八幡に赴きました。少し早めに着いてしまったので、長命寺港に立ち寄り、エクストレイルを撮影しました。
八幡山の麓に到着。修繕工事が完了したヴォーリズ建築が見えてきました。
大きな建物の背面を回って、建物の正面側に向かいます。
10年にも及ぶ修繕工事が完了したヴォーリズ記念病院の旧本館「ツッカーハウス」です。
明治の終わり、アメリカから商業高校の英語教師、キリスト教の伝道師として近江八幡へ赴いたウィリアム・メレル・ヴォーリズは、大正期に入り、全世界で大流行して不治の病として恐れられていた結核の療養所として、ツッカーハウスを設計、建築しました。その後、ヴォーリズは、戦中を経て近江八幡の地に永住することとなり、生涯を通じて教会、学校、個人宅を中心に約1,500棟を設計、建築していますが、現存するのは約150棟ぐらいだそうです。
こちらの写真は14年前、私が全国各地のヴォーリズ建築を訪ね歩いていたころのツッカーハウスの姿です。
当時は屋根が落ちかけ、室内はひどく荒れ果て、お化け屋敷のような姿でした。ヴォーリズ建築としてはかなり大きな建物であり、修復は費用の関係から無理で、数年後には崩れ落ちて姿を消すと思っていました。
早速、嬉しいことに、入口の扉にヴォーリズ建築らしくガラス製のドアノブを発見!
見学会には、平日の午前中にもかかわらず、高齢者を中心にヴォーリズ建築ファンが多く駆け付け、NPO法人ヴォーリズ遺産を守る市民の会の方の説明に熱心に耳を傾けていました。
2階へ上がる階段です。ヴォーリズ建築らしく、踏み幅が広く、段差の低い、優しい階段です。
こちらは2階の男性患者居室。居室に暖炉が設けられているのもヴォーリズ建築の特徴です。
明るい男性患者居室からは、玄関ポーチ上部のデッキにでることができます。
ツッカーハウスは、日照の方角や時間を計算し、冬至季に最大の熱量が得られるように、建物全体を南北軸に対して20度東寄りに振ってあり、通風を得るために効果的に配置された窓から明るい日差しが注ぎ込みます。
こちらは2階の広い男性病室。ツッカーハウスの2階は、左右対称の間取りになっていて、東側は男性、西側は女性の病室になっています。この時代に男女で均等の広さが用意されているのもヴォーリズ建築らしいと思います。
左右対称の建物の両端には、1階、2階ともにサンルーム(日光浴室)が設けられています。
サンルーム内は、日差しが差し込み、こんなに明るい空間です。
ツッカーハウスに続いてヴォーリズ記念病院 礼拝堂の見学へ。こちらも14年ぶりの訪問となります。
礼拝堂は、ツッカーハウスで亡くなられた方々の霊を慰めるために設けられた礼拝施設です。今でも病院の患者さんなどの礼拝が行われています。天井のむき出しのトラス構造は、ヴォーリズの教会建築に多く見られます。
落ち着いて素朴な色合いのステンドガラスです。
続いて礼拝堂奥のヴォーリズ記念病院旧希望館「五葉館」の見学へ。こちらの建物も、14年前に訪ねた時は、室内外とも荒れ果てて崩れ落ちそうとなっていましたが、数年前に建物の外観と内側の一部の修繕が完了しています。
五葉館の入口ドアのドアノブは、紫色がかったガラス製のドアノブ!
中央の広間は、患者の娯楽室として使われていたそうです。
小さな病室が、日差しを目指して広がる葉のように5つ並んでいます。
真っ赤なバラが咲いていた旧ヴォーリズ記念病院を後にして向かったのは、
お隣の「ラ コリーナ近江八幡」です。平日ですが、駐車場は県外からの車両で埋め尽くされていました。
メインショップの屋根の植物は驚くほど生い茂って、
しっかり周囲の自然に溶け込んでいました。
これまでメインショップ2階のカフェで「焼き立てバームクーヘン」を食べることができましたが、今年になって敷地の一番奥に「バームファクトリー」ができて、こちらのカフェで食べることができるようです。
どちらのカフェもお客さんで一杯。ラ コリーナでの食事をあきらめ、ショップで一つだけおやつを買って帰りました。ラ コリーナの背景として、先ほど訪問したツッカーハウスの姿がありました。
近江大橋を渡って西岸に戻り、コメダ珈琲で軽い昼食。自宅に戻って、今度は京都駅まで電車で出掛けて、夕食はチジミで有名な韓国料理店へ。開店直後から食べ始めて、次のお客が来店するころに食べ終えて帰宅。それから高血圧治療のための通院で一日を締めくくりました。朝から晩まで慌ただしく充実した一日になりました。
以下はランニングなどの記録です。
5月20日の土曜日は、ラ コリーナで買った「たねやカステラ夏みかん」をいただいてから湖岸へ走り出しました。
あいにくの曇り空ですが、浜大津港は観光客でたいへん賑わっていました。
近江大橋を渡って対岸へ。湖からの風を受けながら、湖岸の並木の下を走ります。
瀬田の唐橋を渡って西岸に戻り、さらに瀬田川沿いに南下。
いつものように京阪石山寺駅付近で折り返しです。
5月20日のランニングは、21.5kmの距離を1時間57分50秒。キロ5分29秒のペースでした。
暑さに負けてペースは上げられませんでしたが、フォームに配意して走ることができました。
この日のランニングでは、CW-Xのスポーツタイツ(エキスパートモデル ・クールタイプ)を試しました。このところ、永らく使用してきたスキンズのスポーツタイツが次々と破れたり、薄くなってしまったので、CW-Xのスポーツタイツを購入。しかし、生地が厚くて、気温が高くなってくると蒸す感じがして、新たにクールタイプを試してみました。ランパンに隠れる部分にメッシュ生地が用いられていて、夏場でもなんとか使用できそうな感じでした。
5月27日の土曜日は、夕立がありそうな気配がある中、蒸し暑い湖岸へと走り出しました。
なぎさ公園の広場には、翌日にカブのオフ会が開催されるようで、ステージが用意されていました。
絶好のロケーションの中で開催されるオフ会。たいへん羨ましいです。
近江大橋の下をくぐり、瀬田川沿いに南下していきます。
京阪石山寺駅付近で折り返し。漕いでいる本人は暑いのでしょうが、風を受けたボートが涼しげに見えました。
貸しボートが全て戻ってきて、一日が終わろうとしています。
5月27日の土曜日は、21kmの距離を1時間55分05秒。キロ5分29秒のペースでした。
蒸し暑さの中、厳しいランとなりましたが、しっかりと身体が動かせていると感じる瞬間もありました。