ナルディ・ボスの謎

今使っているステアリング・ボスは1994年の納車前に買っておいたFET輸入元正規ユーノス・ロードスター用ナルディ新品ボスです．クロメートメッキされたスチール溶接組立の本体はコラプシブル構造で、"NARDI"　と　"ITALY"　の刻印があります．万一、ドライバーの重量を過大に受けた際に自らが変形してわずかでも乗員の衝撃を緩和しようとする「コラプシブル（collapsible）」の仕掛けを、ラバー製のジャバラが隠しています．ちなみにコラプシブルにスチールを選択している理由は、クラッシュして変形した後もステアリングが前輪を操作出来るように考慮されたものだと思います．くの字のパーツを溶接で組み立てるより、アルミダイキャスト一体成型の方が生産性ははるかに高いでしょう．これがダイキャストだとコラプシブル構造がその役目を果たした時にはステアリング・ホイールは床に落ちることになります．

このジャバラはomoさんがタイコ状と評したごとく、怪しいロボットの股関節のように中央が膨れています．
確かにスマートな形ではないと思います．



ネットオークションに出品されているあるVスぺ純正ナルディのボスのジャバラです．6段＝山が6個数えられます．



別の出品を見てみると、やはり6段あります．

何となく僕がいつも見ている自分のボスと違う雰囲気が〜股関節状〜ジャバラが違う気がしました．



やはり僕のボスは山が4段と少なく、形状も股関節を思わせるほど膨れ上がっていません．
今日、Vスぺのナルディはステアリング・ホイールその物も、ボスもまた別物だと判明しました．
これもまた安全基準に基づくものだと推測します．