ミシュランの好印象

クラブの皆さんとツーリングに参加しました．



久しぶりのロードスターで高速道路、ワインディングロードなど走りましたがミシュランPS3は良い印象です．

市街地でもステアリングの感触は特に悪いところがなく、近所の舗装の悪い部分をいつも40キロ位で走るのですが以前は遠回りをしてでも避けたいと思っていたのに普通に走れます．段差の収まりが良い感じです．新しいタイヤなので当然ではありますが．

コーナーでもステアリングの切り込みが軽くて楽です．構えて切り込まなくても自然に切りはじめ、切り増して、ホールドして、するりと戻せます．知らないひとがこの操作を見たら見たらパワステ車だと思うでしょう．



9時15分の位置から左に切り込みます．



持ち替えずに左に180°切り、



そこから右に360°、握り直す事なく回してしまえます．
パワーアシスト無しで、これをすえ切り！できるのです．
笑顔で！

(^O^)

ホイールを握り直さないこのステアリング操作は「モス・ステア」
スターリング・モスがモナコのヘアピンで使う技だと記憶しています．
今のF1のステアリングも「ホイール」ではなくなって「握り直す」事がなくなりましたね．
（別に関連ないですが）

ちなみにパワーアシスト無しのステアリングを片手で操作するのは良くありません、
両手でしっかり握って（ウッドなら手を添えて握る優雅な感触です）均等に回転させる、
このロードスターでステアリングを片手で押したり引いたりすると細いウッドステアリングがパキパキ音を立てて華奢に「しなり」ます．コラムにも押したり引いたりの無理なチカラがかかって良くないでしょう．
何よりも外から見ていて格好悪いと思っています．

私はワインディングを攻めたりは（まず決して）しませんが、舵角を考えずに「当たる」所まで切ればいい感覚はパワーアシスト無しならでは、です．クルマは最大反力の角度でコーナリングを行います、そこから切り足すとステアリングは軽くなりグリップを失います．

タイヤのグリップ（CF）を反力でリニアに感じる事が出来る事はアシスト無しの美点です．
これに慣れるとアシスト付きに戻ろうとは思えないのですが、グリップの高いタイヤを装着しない事が前提です．



キックバックが強いのも今日の自動車としては非常識です．
極軽量のナルディウッドとの組み合わせでは白線の塗料の厚みにピクリと反応するくらいです．
わだちを斜めに横断する（ニブリング）ではステアリングを押さえきれません＝フラレます．

エアコン・パワステ無し（＝フロント荷重が少し少ない）のユーノスにこのミシュランPS3が素晴らしく合っています．自分のロードスターの仕様＋自分の好みにはこのタイヤしかないとさえ思えてしまえる、極上のコンビネーションです．

他に良いものもあるでしょうが、タイヤなんてそうそう交換も出来ないし、トレッドやサイドウォールのデザインまで拘る性格なので、もうこれで決まりです．本当に良いタイヤに出会えました．

と思っていたのですが、組み付け時にエアが高めに入っていた事が判明．
手持ちのゲージで2.4キロ、これはではステアリングが軽いはずです．
取りあえず2.1キロまで落としてもう少し走ってから評価すべきです．



サイドウォールははっぱりPP2のデザインが好きですが．



さて、どんなパーキングも愚かに頭から突っ込むのですが、車止めに気を使った事がないと言う．
スポイラー無しのノーズよりライセンスプレートが低いのですが、それでも余裕があります．



ロードスターは色もパーツもアメリカンに拘っています．
（しつこい）
ナルディはアメリカ人も好むブランドなのでOK．

考えてみればこのロードスターの本質はアシストがないステアリングや細いナルディに宿っています．

アシストしなければホールドできないほど強大なタイヤのグリップを、エアバッグと丈夫な鉄の芯材の重いステアリングホイールで、どんな速度でも一切のキックバックなしで曲がって行ける、多分それが洗練された現代のクルマです．
安全、と言う意味でも正しい進化だと思います．



この部分、小まめに刷毛でキレイにしています．
ここにホコリがないのは実に気持ち良いものです．



これに慣れるとここのホコリが我慢できなくなります．
一日がかりのツーリングなどでは途中で一度お掃除する支度をして出かけます．



今日も「女子席」に空気を乗せて一日走りました．
タイヤの事が印象に残った一日でした．
実に良いタイヤです．