ぺこり

信号のない横断歩道、自転車の子供がクルマの切れ目を待っている．
クルマを停めると左右を確認して横断歩道を渡りはじめ、クルマの運転席の私の前で「ぺこり」
と頭を下げてくれる．

ぼくはそれに「ぺこり」と頭を下げて返す．

小学生、中学生はもちろん、最近では浅黒い東南アジア系の人も多い．
みんな「ぺこり」と頭を下げて横断歩道を渡り、
ぼくはそれに運転席で「ぺこり」と頭を上げて応える．

日本人は「ぺこり」で気持ちを通わす事ができるのだ．
相手が何処の国の人でも関係ない．
みんな「ぺこり」とぼくに笑顔を返してくれる．
素晴らしい事だと思った．
世界は美しく、人はやさしく、光は輝くと思った．
目に映る全てが美しく、人は誰もが愛すべき存在だと思った．

なのに、である．
なのに、どうして、あんなに恐ろしいことが起きるのか．
それが現実に起きてしまい、それに現実が引きずられてしまったのか．

平穏に暮らすことがうらめしい．
元気に朝を迎える自分が申し訳ない．
眠くなり、空腹になり、のどが渇く自分が嫌いになる．

自分は社会の中でやるべき事をきちんと行うこと．
自分の能力で社会に尽すこと．
それしかないのはわかっているのだが．

ここにとあるブログを紹介する．
アニメ、京アニを知らぬ人は心して読んで欲しい．
京アニ作品に感動し、愛し、救われた人は見ない方がいい．

今夜NHKが番組を放送するようです．



ネットで見かけたファンの手によるものと思われる画像．
ゴメン、泣きながら無断で拝借する．