エンスージアストの条件

「エンスージアスト」

この言葉から皆さんがそれぞれ想像するのはどんな人物でしょうか？

カッコイーギターなんか飾っちゃってる奇抜なデザインのガレージで
イタリア車眺めながらエスプレッソを飲む紳士．

フラッグやバナーを飾りつけたガレージで古いモーターサイクルと英国車、
ビートルズを聴きながらキャブレターの調整をしたりして．

そういうところで憧れのガレージライフを楽しむことこそ、
「エンスージアズム」
「エンスージアスト」
だぞぅ、

とまぁ、
その手の雑誌等たくさんあるようですね．
たしかにすごいガイシャ買ってそんな暮らしができたら幸せというものです．


でもそれはごく一部の裕福な人のスタイルです．
立派なところで立派なものに囲まれる、
モノ自慢、値段自慢のスタイルなんかが
エンスージアストの条件ではありません．


エンスージアズムはスタイルではなく心です．
その心はとは、
お金がない若い学生が仲間にもらったパーツを使って
自分なりにミアータをレストアした熱意です．
決してスタイルに憧れることではありません．
モノでもカネでもありません．


ロードスターに出会って、
運転の喜びを感じたときでも、
新しく小さなパーツをつけたときでも、
ちょっとしたいやな音を自分で突き止めて直したときでも、
オイルやクーラントを自分で好感した気持ち良さ、
そういう日常の些細な喜びや
「自分の」ロードスターをちょっと自慢げに思う時、
「エンスージアズム」は実はそんなところにあります．


「ロードスターというキャンバスに
もっとも自分らしい方法で情熱を注ぐこと」

もし「エンスージアストの条件」
なんて定義づけをするならば、
そう考えるとわかりやすいと思います．

すると、自分とまったく嗜好の違うロードスターを見ても・・・
ブリティッシュだろうが、アメリカンだろうが、
ガルウイングだろうが、セリカ眼だろうが、
昭和テイストだろうが、表現不可能テイストだろうが、
どれもすべてが
「エンスージアズム」
だといえませんか？


それがわかれば
「NAはこうでなくてはイケナイ」
「NAにターボなんてケシカラン」
などと面倒なことを言い出す輩が出てくることはないのです．