まったく何の役にも立たない事

　　シート取付け直前．
　　ここで私だけの秘密の工程を施します．



　　たたんだ幌の裏もQB液で．
　　ここはロードスターの歳が現れるところ．
　　（健康度ではありません）
　　ラッチや手掛けの部分も外してQBできちんと掃除．



　　組付けに際してすべてのビス、ボルト、クリップはQB（ペースト）で洗いました．　
　　歯ブラシを使うとビス穴の中までちゃんときれいになります．
　　
内装の組付けをする時に手が汚れるのがいやで、ボルトやビス類をすべて洗いました．
普通本締めまでは指で回しますが、その時に必ず指先が汚れます．
ビス・ボルトが汚れているからです．
せっかくきれいになったシートやカーペットを汚いボルトやクリップで取付けたくありません．



　　調べたらこの3段ワッシャーは単独で出ません．
　　今度ブラストでさび落とし+黒染めで仕上げるとしましょう．
　　掃除のため分解．

シートベルトもQB液で掃除．
まぁまぁ汚れていました．



　　今はなきナルディ純正ボス．
　　ちゃんとコラプシブル構造になっています．　　



　　スライドレールもQBで掃除．
　　グリスアップはしません．
　　クルマの寿命と今後スライドするであろう回数を想定して不要と判断．
　　隙間にわずかに残っている油分で十分．

室内を手で触れて手が汚れるところがない事を目指しました．
ご飯が落ちても拾って食べれます．
お掃除は地球に優しいです．
QBは河川を汚染しないようですし．


　　
　　こういうところをキッチリきれいにしておくと、
　　クルマの雰囲気がしゃきっとします．
　　わざと美しいアメ色のグリースをためて塗ろうかと、ちょっと考えました．



　　ドアを開けて乗り込む時に必ず目に入る部分．
　　シートとフロアのわずかな隙間．
　　ここをキレイに保ちたいのです．
　　




　　シート固定ボルトの樹脂カバー．
　　Vスペのパーツです．
　　左右で微妙に形状が違います（=スライドレールも左右対称ではない）

分解して掃除をして組み付ける．

かなりの時間と、
労力と、
QBと水と電気を使って、
私が得たものは何でしょうか？

シートに座って見えるところも、
見えない内装パネルの裏や、
それが覆い隠すボディの鉄板まで、
すっかりきれいになった事を作業した自分自身はよく知っています．

そんな部分がきれいになったところでこの修復車の価値が上がる訳でも、
コーナリング性能がアップする訳でも、
燃費が良くなる訳でも、
家内や子供が喜ぶ訳でも、
犬が走り回る訳でも、
内閣支持率が変動する訳でも、
女性にモテる訳でも、
男性にモテる訳でも、
なんでもないのです．

まったく、まったく何の役にも立たない事です．

私が今回、かなりの時間と手間を引き換えにして得たものは、

「自己満足」

でしかありません．

お掃除のココロは自己満足です．
自己満足こそ
"enthusiasm"
です．

それは本当に、何の役にも立たない事ですが、
それなしの人生なんて考えられないのです．