
昨日・今日のネット記事で、20歳(成人)のカーライフにおける経済的な意識調査について、実際の手取り収入とクルマのイニシャルコスト(初期費用)やランニングコストにどれだけ掛けられるのか…その調査結果からの考察をしているものを見つけた😊
考察をされているのは、ニュースサイト「ガベージニュース」管理人の不破雷蔵さん(3級ファイナンシャル・プランニング技能士)です。
ソニ一損保が、2025年1月に発表した調査報告書「2025年 20歳のカーライフ意識調査」から実情を確認する。
今調査結果では、若年層の代表たる20歳における「カーライフをするにあたり1ヶ月にかけられる金額」「カーライフをするにあたり必要な手取り月収」「車を購入する際の上限予算」が尋ねられ、その答えが掲載されている。
これらの値を組み合わせることで、「車のある生活」を望んでいる若年層における各種金額の対月あたりの手取り比率(厳密には「カーライフが可能となる手取りを確保できた場合において、想定している対手取り比率」)が算出できることになる。
まずは、新規に自前の車を調達する際の手取り比率。
当然、ほとんどの人は手取り1ヶ月分で車が購入できるような高給取りであるはずもなく、自家用車の類が安いはずもないので、単純に月あたりの手取りの何倍かで表されることになる。
無論値が大きい方が、余計にコスト計上ができる=車の必要性を強く認識していることになる。
イニシャルコストは、直近年では7.3倍。
つまりカーライフをするにあたり「この程度の手取りが望ましい」と想定されている金額に対し、7.3倍の額を車本体の購入額上限として考えていることになる。
(例えば毎月の手取り額が20万円なら146万円のクルマ)
見方を変えれば20歳の手取りを底上げできれば、それだけ高額の車が購入され得ることになる。
経年推移を見ると、特に傾向のような動きは見られない。
毎月の手取り額の7~8倍程度、と見ればよいのだろう。
この値はカーライフのための初期費用なのだが…
車を利用する際には、当然定期的な出費も求められる。
燃料代や駐車場代が代表的な出費。
それらのランニングコストは、手取りの何%を想定しているのだろうか。
こちらは、月額コストが手取りを上回る状況は考えにくいので、手取りに対する%で表している。
ランニングコストは、直近年で6.2%。
手取りが20万円なら、およそ1万2400円を想定していることになる。
ガソリン代が高騰している昨今では、かなり苦しいそろばん勘定を強いられることになる。
経年推移では、こちらも傾向のようなものは見出しにくい。
2019年までは減少傾向、それ以降は微増というところだろうか。
ただし直近年で大きく減少を示しているのが気になる。
今件は、半ば数字遊び的な指標で、実用性がどこまであるのかは疑わしいものではあるが、あくまでも新成人を対象とした上で、「手取りの7~8倍が自家用車購入時の目安」「手取りの6~8%台が自家用車保有時のランニングコスト」と見ると興味深いものがある。
今後この値がどのような変化を見せるのか、若年層の懐事情や車への価値の見出し方の変化と合わせ、見極めたいところではある。
『2025年 20歳のカーライフ意識調査』
(調査実施機関:ネットエイジア)
2024年11月13日から12月2日にかけて、2004年4月2日〜2005年4月1日生まれの男女に対し、インターネット経由で行われた調査で、有効回答数は1000件。
男女比は1対1。
今調査は2023年まで「新成人のカーライフ意識調査」として実施してきたが、2022年4月の成人年齢引き下げ(18歳)に伴い、「20歳のカーライフ意識調査」と調査名を変えて実施されている。
先ほどのランニングコスト…金額ベースでの内訳をみると、1ヶ月あたりの最大区分は1〜5,000円で25.6%、次いで5,001~10,000円の24.5%、さらに10,001〜20,000円の14.4%が続く。
1円も出せない、つまり実質的にカーライフは過ごしたくない、過ごさなくてもよいとする人(0円)も13.2%いる。
自家用車を持つ必要性を感じない生活環境(もしくは感じていても経済的に持てない)にあるか、あるいは同居世帯、例えば親世帯にすべて任せるとの考えなのかもしれない。
中には50,000円超過でも大丈夫な人も少数(3.9%)ながら確認できるが、全体平均では17,606円となっている。
よくある例え話で持ち上がる「たばこ価格」で換算すると、おおよそ30箱分である(メビウス580円で計算)。
大体1日1箱分だ。
対価として支払える上限を聞いていることから、この値が高い方が「車がある生活」に高い価値を見いだしていることになる。
属性別の値が公開されている直近分となる2017年分を見ると、車を保有している人は当然高く、持っていない人はそれより低いものの、免許証を持っている・取得予定の人はそれなりに高い値が出ている。
他方、免許を持たず取る必要もないと考えている人は、一段と低い値にとどまっている(当然の結果か)。
経年変化で見ると多少のぶれはあるものの、車は持っていないが免許を持っている・持つ予定がある人はおおよそ横ばいだが、車保有者は値が減少する傾向にあった。
お財布事情が厳しくなり、車利用に割り当てる対価も減らした上で勘案しなければならなくなったと読み解くことができよう。
この調査結果に対する考察…を読んで私が感じたのは、今の若者は、私達昭和世代とは隔世の感がある…と云うもの。
何故そう感じたか…と言えば、まずイニシャルコストが手取り額の7〜8倍?
私達昭和世代(特にクルマ好き)なら、手取り額の10倍…猛者なら20倍以上でも、ローンを組んででも好きなクルマを手に入れたものだ。
また、ランニングコストも、手取り額の6〜8%?
これも、クルマ好きなら例えば手取り額が20万円ならその内、3〜4万円…猛者ならばたとえ10万円(手取りの半分以上)でも、惚れたクルマに注ぎ込んだものだ。
実際、私は猛者ほどでは無かったが、それでも上記した最低限以上は、好きなクルマに注ぎ込んでいた😂
今の若者達は、スマホにネットゲーム等いろいろとあって、クルマに回す金が無い と云う事か…