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2024年04月10日

酸性雨が原因じゃなかった

酸性雨が原因じゃなかった 今日は朝こそ冷えましたが、昨日とはうって変わってとても春らしい気持ちの良い天気ですね。今日はリモートワークで在宅です。

在宅勤務の日に合わせたわけでもないのですが、本日、ガレージの床の手直しをやってもらいました。ちょうど在宅だったので、作業前後で職人さんとお話もでき、作業の様子もちらちら確認できて好都合でした。

さて、ガレージの床の手直しと書きましたが、昨年の10月に、酸性雨でガレージの床が白っぽくなってしまったというブログを書きましたが、その話の続きです。

そのときには、酸性雨が原因で変質してしまったと書きましたが、別の原因であることがわかったのです。その後のいきさつなども紹介しつつ、本当の原因にも触れたいと思います。もちろん、綺麗になった様子も。


 〈小休止〉

10月のそのブログを書いたときにも、手直しをしてはもらったのですが、そのときには簡易的な道具で表面を軽く磨いてもらうくらいでした。そのときにも書きましたが、まあまあ綺麗にはなったものの完全には跡を取り切れていませんでした。

その後2, 3ヶ月くらいすると、また白っぽく変質したところが出てきてしまっていたのです。

タイトル画像の白っぽいところがそれですが、表面が少しザラザラになっていて、若干ですが凹んでいます。


測るのが難しいですが、今朝頑張って測ってみたところ、おそらく0.1~0.2mmくらい凹んでいます。

スペキュラー成分がわかるような角度で他の場所を見るとこんな感じです。

光沢が失われてちょっとえぐれているのがわかるかと思います。

ちなみに、355をおいている反対側は、こんな感じで超綺麗なままです。

床のメンテナンスは特に何もやっていません。

ちょうど355を修理に出しているように、オイル漏れでオイルが床に垂れたりもしていますが、何もつけない雑巾でさっとふき取っただけで跡も残らずホントに何ともなっていません。素晴らしい床ですね。メンテは何もしてないのに勝手に綺麗です。


‥‥それはおいておいて、話を戻してと‥‥

それで、2月頃にまた床がおかしくなってきたと施工した業者さんに連絡をして、今一度床の様子を見てもらって、確認してもらっておりました。

このコンクリート鏡面仕上げのシステムは、スウェーデンのハスクバーナ(https://www.husqvarnaconstruction.com/jp/)で開発されたものです。
ハスクバーナは、1689年(!)にマスケット銃のメーカとして創業されたたいへんに由緒ある会社のようですね。みんカラ的にはバイクで馴染みのある人もいるかもしれませんが、今はブランドと一緒に他社に売られていて、ハスクバーナ社では作っていません。

その「確認してもらっていた」とは、施工した業者さん経由で、システムの開発元であるハスクバーナに確認してもらっていたということです。

白い変質は、雨でやられてしまったことは間違いないのですが、家を建てたときの施工直後の雨ではおかしくなってしまったものの、その後の雨ではおかしくならないという差があります。その特徴も踏まえて、こうなってしまった原因恒久的な対処方法を確認してもらっていました。

それで、業者さんによると、ハスクバーナの日本法人(ハスクバーナ・ゼノア(株))では、私のガレージのような事例を知らないとのことで、本社に確認することになったようです。その確認にそれなりに時間を要したようで、最終的には本社の薬液担当者に直接聞くことになった模様です(^^;。

どうやら、私の預かり知らぬところで、ハスクバーナ日本法人的には大きな話になっていたようですね。いろいろな角度で撮った写真や状態説明(施工直後の雨とその後の雨の違い)を丁寧にしていたので、(私に対応したいというよりも)このシステムに潜在する知らない問題があることを、日本法人として把握しておきたいということになったのだと思われます。私もメーカ側の人間として、気持ちは大変よくわかります。

おそらくですが、日本でも同じ問題が起きたことはあって、私が初めてということはさすがにないと思うのですが、現場での磨き直して対応してしまっていて、問題がメーカ日本法人にまで上げられていなかったのではないかというのが、私の施工をしていただいた業者さんの見立てです。ありそうな話です。

それで、本社の薬液担当者からの回答によると:
--
コンクリートを打った後にあまり時間をおかずに施工すると、完全にはcarbonizeされていないコンクリート内部から、石灰成分が表面に析出してきてしまい、それが雨水と混じることでアルカリ性の腐食性溶液となり、表面がエッチングされてしまうことがある。
2ヶ月経てば反応は出ないが、特に最初の28日間に石灰が析出してくる。
--
ということだそうです。

このコンクリート鏡面仕上げのシステムでは、コンクリートを硬くする薬剤(densifierと書かれている)を使うのですが、それを使って徹底的に密度を高めるのが最重要なステップだそうです。コンクリートが新しすぎると、densifierを使っても固めきれなかった石灰成分(CaO)が析出することになってしまうため、28日間おいてから施工するのが良いとのこと。すなわち、使った薬剤の影響でもなく、雨が酸性雨だったわけでもなく、コンクリート自体の未硬化の遊離石灰の析出が原因だということでした。十分に時間の経っている古い床を磨く分には起きない問題ということですね。
(なお伝聞ではなく、薬液担当者のメール原文を見せてもらっていますので、間違いなくそういうことが書かれています。)

なんでそんな重要なことが、日本法人に伝えられていないのかに疑問は残りますが、まあ、原因ははっきりしたので、手直ししてもらうことになりました。

ということで、355がガレージにあると邪魔なので、ちょうど修理に出しているこのタイミングで、手直しをしてもらうことになっていたのでした。

手直し自体は、細かい番手側から様子を見ながら、跡が消える番手まで下げながら様子をみて研磨し、その後に番手を再び上げて仕上げるというシンプルな方法です。

今朝、強大な集塵機と巨大な研磨機がうちにやってきました。

あっと、写真に写っている方は施工してもらう職人さんではなく、いろいろな準備などの手伝いに来られていた方です。

研磨を始めてみて、3000番ではダメだったようで、2番手落として(多分1000番)研磨してもらっている様子がこちら。


その段階での仕上がりはこんな感じです。


もうすでにかなり綺麗ですね。

この後、3000番まで上げて研磨してもらうのは、午前中には終わっていました。
想像より全然仕事が早いです。あの研磨機はめっちゃ凄いですね。

その後に保護剤を手塗りで塗って、お昼休憩に入りました。


まだ保護剤を塗りっぱなしなので、手塗の跡が残っている状態です。


お昼休みに巨大研磨機の下が見れました。こうなっています。
1枚だけでもかなり大きい研磨パッド(普通はそれを1枚で回す)を3枚使う仕様のようですね。量産されている消耗品をうまく使うようにしたんでしょう。


午後からは、今度はこのマシーンを使って最後にバフ掛けがなされました。


とても綺麗に仕上がりました。


近くで見ても、おかしくなっていたところがわかりません。


綺麗になって、良かった! 良かった!

今日は、ハスクバーナ・ゼノア(日本法人)の方(エリアマネージャ)もいらしていて、いろいろな話をお聞きました。ハスクバーナ・ゼノアにとってみても、貴重な機会だったのだと思います。迷惑をかけられてはいませんが、ご迷惑をかけて申し訳ないというたいへんご丁寧な謝罪を受けました。
今回の補修とは直接関係ありませんが、うちの床は、骨材の出具合を含めて、綺麗に仕上がっているかなり上澄みの方にあるそうです。営業トークっぽくもなかったので、おそらくホントにそうなんでしょう。職人さんに感謝ですね。

また何かあったら、床のこともブログに書きます。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2024/04/10 16:50:22

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この記事へのコメント

2024年4月10日 21:04
貴重な体験ですね
ピカピカの鏡面仕上げは素晴らしい
クルマの色も映えそう

えてして海外メーカーでは情報が本国まで上がってない事はあります。現地法人が何とかしてしまうので・・したがって問題が再発するという訳です
コメントへの返答
2024年4月10日 21:56
(施工直後の雨で傷んだところは除き、)美しいだけではなく、傷もつきにくく汚れにくいのがいいですね。コンクリート自体を硬化させるこの施工方法は、ある種の工場などでも採用されているようです。

(国を跨ぐことを含み)商流が長くなると、情報が滞ることはよくあると思います。身に染みますね。が、今回のケースはメーカ現地法人が情報を掴んでいない状況でした。(本国開発者は当然のように知っていた。)
ただし、その下で実際の施工をする業者がなんとかしてしまうので、上(メーカ現地法人)に情報が上がらなくて施工業者に共有されず、問題が再発していたであろうという構図は似ているとは思います。

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