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エアコンネタが出てたのでちょっとウンチク。

「冷房設定は何度くらいにしてますか？」

うちではオートエアコンなのはブルーバードのみ。レバー中央の25度では冷えすぎるので大体28度位で使ってます。


ところで冷房の温度設定が燃費に響くかどうか？

結論は一部の車種・タイプを除いては無関係です。

これは家庭用エアコンとカーエアコンでは温度制御の仕組みが違うからです。
家庭用エアコンはコンプレッサーをインバーター制御して、「冷やす量」を調整して温度調節しています。
これに対して、一般的なカーエアコンはエアコンシステムで冷やした空気をヒーターとミックスして適温にしています。冷やす量は基本的に一緒で、その後ろのヒーター部分で「温める量」を調整して温度調節しています。なので、カーエアコンは温度設定を高くしてもヒーターの温風を混ぜる量が変わるだけで、エアコンは同じ量の仕事をし続けているわけです。


で、設定温度が燃費に影響する一部のタイプとは？
１．一部のハイブリッド車
２．アイドリングストップ搭載車
３．可変容量コンプレッサー搭載車


１．一部のハイブリッド車ではエンジン駆動力を直接利用しない電動インバーターコンプレッサーを採用してます。つまり、家庭用エアコンとほぼ同じ仕組みです。設定温度を下げるとコンプレッサーの稼働率や負荷が高くなるので、燃費に影響します。
ちなみにエンジンコンプレッサーを使用すると、エアコンを効かせるためにはエンジンをかけないといけないので、せっかくのハイブリッドシステムを十分に活かせないためこのような仕組みになっています。（初代プリウスなど）

２．アイドリングストップ搭載車はアイドリングストップ条件に車内温度を見ています。設定温度が低いと、アイドリングストップ時の車内温度上昇に対応するため、アイドリングストップ時間が短くなり、燃費に影響します。

３．可変容量コンプレッサー搭載車は、冷媒を圧縮する量を変化させて、冷やす量を調整します。もちろんそれだけでは温度を調整しきれないので、ヒーターとミックスする機構はついています。
圧縮する量が変化するということはエンジンの負荷が変化するので、燃費に影響します。

ちなみに、最近は少なくなりましたが、エコノミーモードが付いているエアコンは、当然エコノミーを使用したほうが燃費は良くなります。その代わり弱冷房なので、炎天下では効きが悪いです。雨天時の湿気取りや夜間走行時には積極的に使うといいモードです。


ブルーバードは可変容量コンプレッサーを採用しています。可変容量コンプレッサーはクラッチは常時オンなので、走行中にマグネットクラッチのオン-オフがなく、登坂途中でエアコンが入って突然パワーを食われるようなことがありません。サンバーはこれが結構気になるんですよね。
トヨタ車は結構多くのクルマで可変容量コンプレッサーを使用していると聞きます。

というわけで、燃費のために温度設定を上げている人がいれば、無駄な努力になってしまっている場合もありますのでご注意あれ。