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メーカーの思想　その３

ライトに対する考え方。





今は殆どのメーカーで統一されましたが，以前はフォグランプは

トヨタ系
ディマースイッチで車幅灯オンのとき，フォグランプが点灯できる。
日産系
ディマースイッチに関係なく，フォグランプを点灯できる。合わせて車幅灯も点灯する。


現在の保安基準では
前部霧灯は、車幅灯、尾灯、前部上側端灯、後部上側端灯、番号灯及び側方灯が消灯している場合に点灯できない構造であること。
とあります。これ，まともに読むと日産方式でもフォグだけが点灯するわけではないので問題はないと思いますが，この記載が追加された平成18年頃から日産もトヨタ方式になったようです。

旧日産系の設計思想はスバルも同じで，基本的に「フォグはユーザーが必要な時にユーザーの意思で点灯する」という考え方なんだと思います。
ブルはちょっと変わったところにスイッチが付いているので，手が当たって不意に点灯してしまうという不便はありますが・・・。
トヨタ方式にすると，常時フォグをオンにしていて，車幅灯と同時にフォグも点灯するという迷惑点灯が多くなります。最近特にそう思います。

私はフォグは必要派ですが，普段はほとんど点灯しません。
霧，強い雨，雪などに使うようにしています。比較的車両の直前を広く照らすので山道などでも使うときがあります。

今の思想で一番いいなぁと思ったのは三菱。
以前も書きましたがフォグスイッチが固定式（オルタネート）でなく，跳ね返り式（モーメンタリ）のスイッチを使っていて，ディマースイッチを切ると，次はオフのまま。まさに「必要な時に点けてください」的思想。
他のメーカーも見習ってほしいです。


そして，もう一つ。オートライト。

これは以前のJAFの資料にもありました。
実験！オートライトはいつ点く？（前編）
実験！オートライトはいつ点く？（後編）
これ，ちょっと古いですが，非常に興味深い記事でした。
自分が日産オーナーだから言うわけではないですが，日産はライトに対する意識が他の国産メーカーより高い気がします。
ヨーロッパ等では常時点灯がルールの国もありますし，この動画の資料にもある通り，外国車はオートライトが早いです。動画中の国産メーカーでは日産が一番早かったですよね。「こうあるべき型」らしいですが，この考え方には賛成で外車に近いグローバルな感じも好感が持てます(笑)。まあ，ユーザーが使ってくれなければ意味がないので，トヨタのようなユーザーフレンドリー型も間違ってはないでしょうが。

日産のオートライト装着車にはインテリジェントオートライト機能が付いています。
薄暮時の事故防止を目的としていて，他社より点灯が早いのはこういう理由があるようです。また，ワイパー連動機能もあって，ワイパーが動作しているとヘッドライトが点灯するようになっています。これは設定でLo以上，INT以上，オフが選べるようになっていて，標準はINTです。
これを踏まえて街中のクルマを見ると，確かに日産車は薄暮時や雨の日にライトが点灯している車両が多い気がします。

そして，日産のオートライト車は，AUTO位置でフォグスイッチをオンにすると明るさに関係なくフォグとヘッドライトが点灯します。これもフォグを点灯するシチュエーションなら当然ヘッドライトも必要でしょ？的な考え方なんだと思います。これが一部のユーザーには受け入れられなくて，現在はコンサルトで設定が変えられるようになってるんだとか。どちらも法に触れるわけではないので，お客さんの意見も取り入れたということでしょう。

何かと明るい話題に乏しい日産。でも，こういうところって自慢してもいいような気がしますけどね。