出合い系だったのね…

自動車メーカーの歴史を遡ってみると、ポルシェやフェラーリのように一人の天才の存在によって始まったものもありますが、二つの異なる才能が出会ったことにより始まったものもあります。

例えばロールス・ロイスは、上流階級の家に生まれたスポーツマンで、ケンブリッジ大学在学中から黎明期のモータースポーツに携わった自動車の先覚者であったチャールズ・スチュアート・ロールズさんと、貧しい製粉業者の家に生まれ、苦学を重ねて一級の電気技術者となったフレデリック・ヘンリー・ロイスさんが出会い、ともに世界最高のクルマを作ると言う夢を見たことで、1906年に設立されたメーカーです。

んなので、社名には創業者の名前が冠されていますが、ロールス・ロイスさんと言う人がいたわけじゃない…




ちなみに、カメラでも、1849年にエルンスト・ライツさんが創業した顕微鏡などで知られた光学機器メーカーのエルンスト・ライツ社に、1911年精密機械設計者のオスカー・バルナックさんが入社したことで、1913年に完成したのが小型カメラの元祖、ウル・ライカです。



じゃあ、テスラはとうなのかと言うと、2003年に、エンジニアのマーティン・エバーハードさんとマーク・ターペニングさんによってテスラ・モーターズ社が設立され、翌2004年に、起業家でスペースX社CEOのイーロン・マスクさんが参加して資金調達ができたことによって体制固めができたメーカーです。

テスラの社名は、エジソンの下でも働いた19世紀中期から20世紀中期の電気技師で天才肌の発明家であるニコラ・テスラに由来するのだとか。


異なる才能が出会うことによるシナジー効果と言うのは昔も今も同じですね。

テスラのような最近のメーカーでは、NHKのプロジェクトＸの題材にしたくなるような苦悩や挫折、逆転勝利などのエピソードと言うより、経営的な思惑が一致したと言うことなのかもしれませんが、色々分かってくるのは面白いものです。




今のところネットで情報を見るしかないのですが、昭和レトロ世代のオイラとしては、紙媒体で一気に俯瞰できるようなものがあればなぁと期待しているところです。