シャルク改訂版

　全国のブルックナーファンの皆さんならお判りでしょう、あの５番シャルク改訂版を初めて聴きました。オケの時にやったのは当然原典版（ハースなのかノヴァークなのかは覚えていない）だったので、新たな５番を聴いた感じでした。
　ブル５が好きだといってもそこはしょせん素人ですから、今回聴いたシャルク改訂版も一番入手が容易なクナッパーツブッシュ指揮のウィーンフィルのものです。ちなみに原典版はヴァント指揮のベルリンフィル、クレンペラー指揮のニューフィルハーモニア管のが我が家にはありまして、その辺との聞き比べによるものであります（好きなくせにあんま持ってなくてスイマセン）。

　聴いたイメージだとクレンペラー指揮のものと似たような感じがありました、良く言えばライブ感があり悪く言うと綺麗に揃ってない。どっちもそうなんだけど、ちょくちょく間違っていたりするし超うめえ！って感じじゃないです、実際は素人が何を言うかというレベルなんですけども。だいたいお前さん昔吹いたとき本番で何回間違えたんだと、いっつもピッチ高すぎてたんじゃないかと。
　話を戻します。ライブ感のある演奏ですが、クナ先生の抑揚のつけかたがとても好きです、出すとこ出して抑えるところは抑える緩急自在の演奏は素敵です。なんというかどうしてもガッツリ聴きたくていつもは飛ばしちゃう２楽章も今日はゆったり聴いてしまおうという感じ（いやいや一番深みがあるのは２楽章だと思うんですよホントは）です。逆にみんな大好き４楽章のラスト３分は、こんなんでいいの？って感じのあっさりさ、楽団の演奏はビンビンきてるんですが譜面が削られてましてね…っていう残念さは原典版を聴きなれている自分に起因するものがあるかと思います。全体を通していろいろパートの変更や追加（シンバル！）、指示記号の変更などわかる範囲で面白さはあるんですが、やっぱり楽曲としての完成度は原典版だと思いました。
　それだけにクナッパーツブッシュ指揮の原典版の音源がないのは悔しいところです。

　一緒にドホナーニ指揮のクリーヴランド管の展覧会の絵も入手したのですが、それは的今度聴こうと思います。ラヴェル編曲ですから当然なのですが、展覧会の絵の管弦楽版を集めると、一緒にボレロも集めることになっております、当然ボレロも好きですし、素人目にも解釈の違いが分かりやすいので気に入っております。