
今回のロンドン出張では、土日を挟むため、何しようかと考えてました。
ロンドン市内はほとんど見尽くしたので、郊外で良いところがないかと、調べました。シルバーストーンサーキット(ロンドンから北)や、National Motor Museum(ロンドンから南西方向)が候補になりましたが、その途中で、ロンドン近郊のFarnborough(ファーンボロ)で航空ショーが行われていることがわかりました。こっちの方が面白そうという事で、行って来ました。
結構大きな航空ショーで,2年に一度開催されるそうです。これはラッキーです。
今回カメラを持って来ておらず、全てiPhoneでの写真です。(うちにあるカメラはデジイチではなくコンデジなのであまり差はないかも。ビデオカメラの方がよかったかもしれません)
当日(7/25)、朝起きてみると、前日までの良い天気から打って変わって、雨が降っていて、どんより曇っているではないですか。
えー、と思いつつ、天気予報を確認すると、晴れるとのことだったので行く事にしました。
SouthWest鉄道のWebでは、鉄道の切符とあわせて入場券を買うと30GBPが25GBPになるとのことだったので、Waterloo駅の窓口に並んで買いました。列車の切符は、オフピークの往復で13.5GBPでした。
Waterloo駅発8:35分の列車に乗りました。44分でFarnborough Main駅に到着です。
列車は座れたのですが、発車直前に満席になりました。また、途中のWorkingは他の線から乗り換えてくる人も多く、車内は一杯でした。半分ぐらいの人が、航空ショーに行く人達でした。
駅についてからは、会場まで向かうためのシャトルバスに乗るために行列になりましたが、バスがどんどんくるため、10分ぐらいで乗れました。バスはダブルデッカーです。
10分ぐらいで会場の空港につきます。飛行機が見えると歓声が上がります。
10時前にセキュリティゲートを通り、会場に入れました
午後から、飛行ショーがあるため、午前中に展示してある機体を見て回りました。(展示してある飛行機の中には、ショーの中で実際に飛ぶものがあります。)
入り口近くには、イタリア連合(アエルマッキ、アグスタなど)の展示がありました。
(この航空ショーは、航空機産業の展示会も兼ねてます)。
アエルマッキは、練習機として有名なM326と、ユーロファイター タイフーン、輸送機を展示してました。また、無人機もいくつか展示がありました。
アグスタは、昔、MVアグスタというバイクを作っていました(今はブランドは売却)。本体は今ではヘリコプターで有名です。(そう言えば、アエルマッキもバイク作ってましたね。)
また,アパッチの展示がありました。迫力満点です。(実戦で使ったやつかも)
ユーロファイターは、ユーロファイターの会社にも展示がありました。
そこではコクピットに座らせてもらえるということで、30分ならんで写真撮ってきました。
ユーロファイターは全長が短くコンパクトです。三角翼なので、翼の下に、かなり多くのものをつけられます。

アメリカ軍は、F-14、F-16、F-18の戦闘機と輸送機を展示してました。

今回多かったのはイラク戦争などで使われるようになった無人機です。艦上からカタパルトで発射できるような小さいものから、通常の飛行機と変わらない大きさのものまであります。
(フォトギャラリ
Farnborough Airshow (4)を見てください)
今年はイギリス空軍60周年とのことで、第二次世界大戦の戦闘機(ハリケーン、スピットファイヤ、そしてメッサーシュミット)や爆撃機(ランカスター)が来てました。ランカスターは,戦争博物館で,機種の部分だけ展示されていましたが,完全な形のものを見ることが出来ました。午後にはこれら全て実際に飛んでました。
こういうのをちゃんと残して,飛べるようにしてあるのは素晴らしいです。
(フォトギャラリ
Farnborough Airshow (2),
Farnborough Airshow (3)を見てください)
今回のハイライトは、
Vulcanというイギリスの爆撃機でしょう。飛行機少年だった頃の記憶の片隅にありました。
冷戦時代の、いわゆる戦略爆撃機で、核爆弾を積んで、それを落としておしまい的な爆撃機です。
三角翼で、翼の中にエンジンを収めているため、分厚い翼です。
未来少年コナン(名探偵コナンじゃないよ(^^))に出て来たギガントを思わせるデザインです。
飛行ショーに最後に飛ぶことになっていて、待ってましたが、結局飛ばなかったです。残念。
屋台や遊園地まであって、家族連れが多く、食事や遊びにはことかきません。椅子やレジャーシートを敷いて、思い思いに楽しんでいます。
午後は、飛行ショーです。
最初は、いきなりレッドアローズ(イギリス空軍のアクロバットチーム)の演技からです。タクシーの段階から隊列を組み、離陸して行きました。
最初は9機での編隊飛行です。
編隊の形を変えながら宙返りや、傘のように開くなどいくつもの演目が続きます。
第2部は、5機の編隊と2機ずつのペアによる演技です。2機が近距離ですれ違う演技など見所満載の演技で、あっという間に30分がすぎました。
今年から女性のパイロットがいるそうです。(無線の音声が会場に流れるのですが、女性の声がありました。声を掛け合ってタイミングを取りながら、演技してます。)
その後は、A380です。遠目に見てもでかいです。離陸で目の前を通り過ぎてから、しばらくすると、A380が巻き上げた芝生が吹き飛ばされてきます。
あの重い機体を持ち上げるために、物凄い量の空気を動かしているのを実感できます(他の飛行機では無かった)。
あの機体でデモ飛行をやるのですが、いつだか、エアバスは航空ショーで墜落したよなという不安が頭をよぎりましたが、無事に終わりました。
B-52が,どこからか飛んできて,会場の上を通り過ぎました。細長い胴体と,長い翼,そして8発のエンジンが分かります。
いくつもの飛行機のでのデモがありました。中には、着陸でも見せようと、急旋回して急降下で着陸するパイロットもいました。
次は、プロペラ機のアクロバットチームBLADEによる演技です。第二次世界大戦の戦闘機に比べれば、相当コンパクトな機体です。(戦闘機が燃料や武器を積むためにいかに大きくなったかわかります)
エンジンは高回転型というかプーンという甲高い音です。
演技は安定感のあるものでした。垂直に上昇して、失速してキリモミなんてのを何回もやりますが、安心して見てられました。
次は、第二次世界大戦のスピットファイヤ、ハリケーン、メッサーシュミットMe109、そしてランカスターです。ちゃんと飛ぶし、戦闘機はアクロバットまではいかないにしても模擬ドックファイトやってました。この頃のエンジンはドロドロした音です(アメ車のV8のOHVエンジンの様)
圧巻だったのは、現代の戦闘機のデモ飛行ですね。F-18、F-16、タイフーンの順でした。
この中でも、すごいと思ったのは、F-18です。車でいうと、ほとんどドリフトしながら飛んでいる感じです。(飛行機なので3次元ドリフト)
飛行機の曲がろうとする方向よりも先を向いていて、エンジンの推力も曲げる力に使っているかのようでした。
また、プロペラ機のアクロバットのように、失速寸前(というか失速しているんじゃないのという感じ)まで持って行きますが、破綻しません。ちょっとドキドキものでした(前の週のカナダの航空ショーで練習していたF-18が墜落してましたから)。コンピュータ制御によるところが大きいのかもしれません。
F-16は、軽快ですが、F-18に比べると、古典的にすら思えます。
タイフーンはF-18よりですが、F-18ほどではないです。(フル装備だったので重いのかもしれません。)
最新のF-22は来てませんでしたが,飛んだらどんな感じかと思いました。
どの機も、アフターバーナーをたいての離陸は迫力満点でした。
17:30頃,A380が帰路につくために飛び立って,全ての飛行が終わりました。
帰りは、これだけの人が駅に殺到するのかと、電車に乗れるのは何時になることやらと思ってましたが、駅へのシャトルバスはどんどん来たのと、車で来る人の方が多いようで、バスにもほとんど待たずに乗れました。駅でも、少し並びましたが、後ろの方の車両を選んだところ、あっさり座れてしまいました。
ウトウトしていると、Waterloo駅につきました。
航空ショーには初めて行ったのですが、とても楽しめました。
初めて見る機体が、しかも,空を飛んでいるところを見ることができるんですから。
天気も飛行ショーの頃には晴れ、結構日に焼けました。
立っている時間が長く、足腰にきました。
日本でも、航空ショーをやっているので、家族で行って見たいですね。
フォトギャラリ
Farnborough Airshow (1)
Farnborough Airshow (2)
Farnborough Airshow (3)
Farnborough Airshow (4)
Farnborough Airshow (5)
Farnborough Airshow (6)