
ギブリディーゼルは高級なビジネスサルーンとして最適な一台ではないか?
BMWアルピナD5や、メルセデスベンツE350d、レクサスGS450hなど極めて快適ながら極めて経済的なサルーンがここ数年で数台出ています。安全で快適でカッコ良くてエコ、まさに理想の車です。
そこにイタリアからやってきたのがマセラティのギブリディーゼルです。正直、まじめに仕事が出来そうなセダンを作ることは不得意そうなイタリアから、割と死角が無さそうな車がやってきたわけですが、その出来はいかに?
まず、パワーは275馬力。100kmhまで6秒台で加速できる快速は必要十分。トルクも600Nmオーバーですから、ドライバビリティも素晴らしい。実際、ターボラグの少なさはメルセデスのV6ディーゼル以上で、なかなかの実力です。
何より特徴的なのはマフラーのタイコ近くに設置したスピーカーが音を出す事です。BMWのM5もビックリの、外での音演出。正直、まさか外に??と思ったのですが、どうやら本当みたいです。マセラティの主張は車内スピーカーから流すより自然に聞こえるから、という理由もあるようです。
確かにこれまで聞いたことが無い類の音がスポーツモードでは炸裂するので、なるほど確かに他とは違うアプローチをしているな、と感じられますが、これ必需かなぁとも感じました。
各メーカー、昔のようなエンジンが作れない為、昔のような音を出せずに苦労をしていますが、マセラティも例にもれずディーゼルでまさかの車外スピーカーをやったわけですが、そこまでやらんでもいいんじゃない?と思うんです。
マセラティの良さってイタリアンサルーンらしい、乾いた感じに硬めの足がスタスタ動いて車体をフラットに保とうとする、イギリス車ともドイツ車とも違う何とも気持ちのいいハンドリングだと思うのですが、どうやらそっちじゃない方向に目が行ってしまいそうです。
そして、数回乗ってみて思うので、どうも現行のギブリ・クアトロポルテの内装がしっくりこない。簡単に言えば、なんか普通。これ正直最初は気が付かなかったんですが、あのため息が出るようなデカダンな世界が現行のマセラティってあんまり感じられません。
その後、グランツーリスモスポーツMCシフトにも試乗したのですが、こっちの方が良かったです。まぁ・・・そらそうだよ・・・。でも内装は四台目クアトロポルテとかの方が良かったなぁ。
安全性も快適性もハイテクも法的問題も、何もかもから解放されると車はいったいどんなカッコいい車になるのでしょう。年々、縛りが厳しくなると、本当にメーカーのやることがジレンマの固まりに見えてきます。
スピーカーじゃなくて、ありのままのエンジン音をどう調理するかに掛かる気がします。まぁ・・・それが厳しいんでしょうけど。
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Posted at
2016/09/29 00:14:06