
アストンマーティンを大雑把に分類すると、よくわからない戦前型、あまり解らないDB2付近、中興の祖と言えるDB4~6(スーパーレッジェーラ世代)、ドディオンアクスルのDBS~V8世代、ヴィラージュとかV8ヴァンテージV550世代とDB7の平行世代(ラゴンダはその前からこの辺りまで?)、初代ヴァンキッシュ以降のVH世代、DB11以降の7世代くらいに分類されると思っています。
個人的には最新世代のアストンマーティンにあまり関心が向きませんが、DBXとDBX707はどうした事か興味があり乗ってみました。
感想からいうと、個人的にはDBXで十分で、707は過剰というものですが、仮にすべてを一台で纏めるなら707かとは思います。
DBXに対する707のアドバンテージは加速力の強化もそうですが、それ以上にコーナリングフォースの向上とハンドリングの凝縮感を増す事に感じました。
加速力は実際問題とんでもなく速くて、こんな巨体でこの風景の流れ方はなんだ!!!と恐れおののく感じです。R35GT-Rのむち打ち加速や、BMW760のV12ツインターボのブラックホール的感覚とも違う、恐怖と安定の不思議な共存です。
ただ、DBXでも普通にそういう感じはするので、それを増すことは想像できていました。乗らないと解らなかったのはハンドリングの差です。
明らかに締まっている。ファームとか、そういう言い方になるのでしょうか。鋭いとか、そういう事でなくて、シャシーとの対話がDBXより濃いのが707のシャシーです。
数あるSUVの中で、最もシャシーとの会話が濃いクルマかと思います。
ただ、これが必須かと言われると、難しい。
仮にガレージにスポーツカーとサルーンが居た場合、707のアドバンテージは光りません。むしろ通常のDBXであった方が良いです。乗る車全部スポーツしてないとダメ!なら話は別ですが、、、
もしガレージにサルーン一台しか無かったら、、、その上でSUVを足す必要があり、出来るだけスポーティなものを望むなら、ウルスやカイエンターボGTなどの名だたるライバルと十分以上に戦える魅力が707ならあります。
その人のニーズにも寄る、という普通にありきたりな回答になるわけですが、、、
あと、見た目の差は意外とデカいですよ。
DBXが出た時、なんてデカいグリルだ!!!と思ったのですが707はまるで別物のように、さらにデカく、挙句アンダーグリルがぐるっと囲んで二重顎にも見えなくもない、怖い顔。
若干引く車高と派手なホイール、そこにちらっと除くデカいブレーキとカーボンディスクは完全に戦闘民族のいで立ち。
乗り味より、意外と見た目で選ぶ人が多いかもしれません。
個人的にはDBXでスカイブルーに内装ベージュで、ほどよいスポーティネスを求めますが、人によってはブラックナイトのような真っ黒のいで立ちの707を欲するかもしれません。
ちなみに、トルコンATと湿式マルチプレートクラッチの差は良くも悪くもあんまりなく、普段使うにはどっちでも大丈夫だと思いました。
もし問題があるとすれば、どっちかというとデカい上にSUVの中では見切りが悪い方になるので、運転はしにくい方になるだろうという事くらいです。お金持ちの奥様が、紀伊国屋や明治屋の駐車場でお困りになる可能性もあるし、六本木ヒルズ地下平置き駐車場も狭いからイライラしそうです。
ただ、不思議なことに都内のお金持ちの方は割と苦労せずに使っているようにみえるので、すごいもんだなぁ、、、、と感じます。ボクなら港区専用プログレを絶対用意しますけどね、、、
乗り心地もどっちもいいし、加速力も申し分なく、多少の建付けの民芸品感あれどVH世代とはえらい違いもあるし、これ普通に普段乗れちゃうなあ・・・と思いました。いや、ほんと、永続的な資金力さえあればレンジローバーと本気で悩むでしょうね、、、
ボクみたいな資金力しかないと、これ何年乗れるんだろ、とか色々考えてしまいます、苦笑。ずーっと何千万円も年収があって、無借金留保金ありで、何となく外為法に触れないような範囲でうまくやっている本物の富裕層であれば、もうこれこそ、、、まあそういう方々表向き割と地味だったりしますが、、、良い選択肢でしょうね。
というわけで、個人的には現行アストン一番のおすすめはDBXシリーズであります。意外と。
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2023/02/12 23:02:45