
写真は関係ないです。
さて、オイル交換中に暇つぶしたいとリクエストをしたところ、DBXを供されまして、友人と乗ってみました。
VHプラットフォーム系を二台乗っている身とすれば、正直新世代アストンはなんかなぁ・・・いや、ハッキリ言ってしまえば嫌いでした。
DB11、DBS、ヴァンテージ。三台乗ってみて、確かに工業製品としての実力は段違いに良くて素晴らしいのは理解していても全然好きになれないんです。まぁ、簡単に言えば形が嫌いなんです。Cピラーがスプリットしているとか、もう性に合わない。
こればっかりはボクの個人的な癖ですから、仕方ない。好き嫌いを別とすれば新世代は大変良い車になっているわけですし、新しさは間違いなくありますし、新型は良い車なのは間違いないのです。でも、ボクの考えるアストンマーティンのスポーティクーペじゃないです、仕方ない。
そこに来てのDBXだったのですが、端的に言えばよかったです。多分、これSUVだから好意的にとらえられるのかな、と思います。要するにこれまで存在していない類のアストンなので、旧来の何かと比較対象がないわけで、そのもの自体にアストンマーティンのエッセンスがあれば好意的に考えられるのかも知れません。
好意的に捉えられる要因は他にもあります。そもそもの車の出来が良い。これは正直意外でした。
DBSやDB11は確かにVH系と比べれば洗練されていますが、所詮それは2ドアエキゾチッククーペとして考えた時の話で、SUVとなると比較対象がそれこそトヨタであるとかそういう部分まで入ってきます。要するに工業製品としての目線が厳しいわけです。
そう考えても、DBXは良く出来てました。
サッシュレスドアで不利なはずの静穏性もまずまず。建付けにしても良いわけです(ただ、助手席グローブボックスはちょっと歪んでた)。実際運転すると、操作系の仕方ない部分以外はフルレザーで覆われているラグジュアリーさで騙されるわけでもなく、ただただ良かったです。
まず、ライバル比でもやや目線が高い位置だけれども、これより低いSUVより揺すられ感は僅少でした。スポーツワゴン的な動きをします。22インチホイールが標準ということで、最初こんなホイールじゃぁドタバタするだろう・・・と思ったのですが、ちゃんと履きこなしていました。よって、乗り心地は良いです。
フラット感が強い、イギリス車らしいボディコントロール、これはコンポーネンツを借りてきているメルセデスとは全然違うものです。例えばGLE63sなんかと比べても遥かに快適です。特筆するべきはステアリングを戻した時の良い動きです。
ステアリングを切った時に俊敏に動くSUVは幾らでもありますが、戻す時にオツリがなく、ショーファードリブンであっても快適であろう動きをする車は僅少です。大したもんです。
8ATも迅速に変速をしますし、ショックもなく、ブレーキに関してもストレスフリーですし、挙句V8エンジンが実にいい塩梅で、てっきりドロドロ系(ヴァンテージがそうだから)かと思ったらフォンフォン系の音で良いわけです。しかも、トルクコントロールがターボだけどNAっぽい伸びを感じさせる系でして、アストン程度の規模で良くここまで作りこんだなぁと感心するレベルでした。
もちろん、直接のライバルであるウルスやRSQ8、ベンティガなどと比べれば彼らの方が機械的洗練性は上の部分がありますが、彼らの室内にDBXの持つ有機的なラグジュアリーのエッセンスは正直皆無(ベンティガといえど匂いはアウディ)ですし、見た目にしても妙な感じが良くも悪くも彼らにはありません。DBXってなんか見た目が凄いですからね、、、良くも悪くも。
というわけで、値段以外は大変良く思えました。値上げされるそうで、もはや乗り出し3000万円を切ることは無理になりそうですし、707シリーズはそこに700万円たさなきゃなりません。ただ、707シリーズはATもシステムが異なり湿式多板クラッチだそうで、多分丸っきりキャラが違うので、一番いいDBXもってこい!という感じの選択肢ではなさそうなので550シリーズに乗った人が悔しがることも無さそうです。550で十分早いし、、、、
最新のガジェットじゃん、としけた目で見つつあった車ですが、余裕さえあればこれとVH系の二台持ちはまぁ何とも時代に乗っかった富裕層的で憧れそうです。まぁ、ボクは毎日財布がライトウェイトなので、ちょっと無理そうですが、苦笑。
Posted at 2022/05/24 23:36:09 | |
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