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ある人と話している時に、ふと姫路城の話になりました。

姫路城って何が凄いのさ、と。いや、そりゃ凄いでしょ、ずっと残っていて、あれだけのもので、、、、と僕が言うと相手はそれ普通の考えね、というわけです。

明治維新から荒れ果てつつ、都度大規模修繕工事で復活してきているわけで、これは言ってみれば新築に近い工事。そもそも城は戦闘に苛まれたり、そもそも日本の気候風土からして４００年とか持たせる思想はどこにもないし、凄いのはどっちかというと落雷で燃えてない運とか、遥か昔の本来なら朽ち果ててもおかしくないものを修繕する人間のほうだ、、、

まぁ言わんとしたい事は解ります。

要するに、昔の建築が凄いとか、今より職人が凄かった、とか、今じゃあんな木材はないとか、そういう目線だけでモノを見ちゃいかんって彼は言いたかったんでしょうが、そうなると車はどうなんだろう。

ここ最近、新車に魅力を感じないのは昔のものが機械的に優れていたから、丁寧に手間暇かかっていたから、、、、確かにそれは嘘じゃないと思います。

でもですよ、メルセデスの名作と言われるW124型ミディアムクラスに現行のW213Eクラスがぶつかったら間違いなくW124型の乗員が被害を受けます。よく、手を入れればずっと乗れる凄い耐久性というけど、それは都度修繕を繰り返すことは必須。エアコンはおバカだし、何だかんだ新しい方が良いとこの方が多いです。

ただ、車の場合はそういう部分でない評価軸が生まれるという、家とか城とは違う現象が起きるから、簡単に新しいもんが良い、と言い切れないのでしょう。

だって、姫路城には住みたくないでしょ、、、寒いし熱いし水道ないしガスも無きゃ電気もないし何もない。超大勢の家来でも居れば別でしょうが、それはそれでかったるいでしょうしね。

家は最先端がいいねぇ、と思ってしまいます。ゴキブリとか見たくないし、、、

クルマは、、、

よく考えてみると時代の最先端だったことって実はない気がします。

例えば、ここ最近まで飛んでいたF-4ファントムⅡは１９５８年に試験飛行です。この頃の車を考えてください、とても実用に耐えるものはありません。

そして、確かに耐久性や機械的魅力はあったにせよ、例えばロールスロイス・シルバークラウドが５０年乗り続けられることありきで作られたとは思えません。

フェラーリ・モンディアルのヴァレオマチックが１０年後も動いているように考えられたとは思えません。

よって、今更ですけど車が消耗品でなかったことはなく、一部の何かが消耗品のワッカから飛び出て愛玩具になっているだけ、とも考えられます。

単純に、ここ最近の新車についていけない自分がいるだけ、という風に考えると結構楽です。ただ、面白いのは形なんかは今更ジャガーXJの最後の奴が、出た時はクソだと思っていたけど今はかっこいい気がする、とか、随分と遅くになって考えが変わる事も多く、まぁなんていいますか、もっと柔軟性を持ったカーライフの方が面白いよなぁ、と思います。

ただ、ボルボみたいにグーグルにバカにされているような状態はさすがに無理だなぁ、、、譲っちゃいかん部分を他の業種に譲ると悲惨な状態になる典型に見えます。

仮にF4と並んで先端でなかったにせよ、テールフィンのアメ車はどのほかの業界に指図されることもなく気高く見えました。今の車はその気高さが薄い気がします。なんだかんだ、値段が嵩むにつれて気高さを求めてしまうのは、おっさんの証拠なんでしょうか。どうもねぇ、、、見え透いた高級車に資金投入が、、、

さて、せいぜいグランツーリスモ５でF40でも運転して自分を納得させます、笑。

ドライブをして、美味しいものを食べる。

晴れてなきゃ、家でゆっくりする。

人生思うがままにできたら幸せかも知れないけど、そんな時間は全体で何パーセントあるだろうか。

自分の人生を自分のものに出来るなんて、いや、したつもりになっていても大半はできてないし、出来たら最高の贅沢で。

何かに縛られたり、何かが頭から離れなかったり、そもそも身体が思う通りに動いているかどうかも、全てタイミングが揃った上で多少の小銭があって、美味いものやいい場所にいけるか。

二十歳から還暦までの四十年くらいがまぁまぁな時間を送るチャンスだとしたら、たった1.5万日しかないわけで。

焦ることもないけど、日本の休日を惜しむくらいのライフスタイルで行きたいものです。


日本の休日、、、Ｊフェリー、、、ケツが垂れてたなぁ、、、