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2012年04月21日 イイね!

カウンタックのウィンカーユニットの変遷-1

先日からブログを再開しましたが、皆さんの反響が良かったようなので(思い違いかもしれませんが・・・)、カウンタックのウィンカ-・ユニットの歴史を載せてみたいと思います。

一番最初のカウンタックと言えるプロトタイプのLP500のウィンカ-・ユニットは、正直良く分かりません。
付いていることは間違いないと思うのですが、ライト・カバーがスモーク仕様になっていてよく見えないのです。
製作途中の写真からは、搭載される予定の場所が確保されているので、何らかのユニットは付いていたと推測できるのですが。(しかしひょっとして、ジュネーブ・ショーに間に合わせる為に突貫作業を当時のベルトーネは行っていたはずなので、展示の時には付属されていなかった可能性も否定は出来ません、彼ら良くやりますから・・・)

そして恐ろしいのが、このLP500を彼らはなんと山越えして「自走で!」ジュネーブに運んだらしいのです!!
(一説には途中は積載で運んで一部分だけ自走した話もありますから、こっちの方が本当らしい気がします。イタリア人は時々話を大きくしますから・・・)

世界に一台しかない大事なプロトタイプを部分的にせよ自走するなんてことは、日本じゃ絶対考えられないことですが、それくらい製作に追われて時間が無かったということなんでしょう。


■LP500の製作状況


■LP500のプロモーション画像



■LP400量産試作車1号(当初赤)
この車両から生産型のLP400に使用されているウィンカー・ユニットが搭載されています。
カウンタックを取り上げた雑誌でもよく間違って記載されていますが、この車両が製作されたのは1台だけで、後にランボルギーニ社の都合からグリーンに色替えされて現在はランボルギーニ・ミュージアムに展示されています。
最近スペインのランボ・クラブのパーティーのために貸し出されていたようですね。






■LP400量産試作車1号(緑)
当初赤く塗られて発表された量産試作車1号ですが、予算が無かったランボルギーニは次の展示に向けてマジックを使いました。
これはフェルッチョ自身の発案だったそうですが、2台の量産試作車があるように見せかける為に当初赤の車を緑に塗り替えて展示したのです。
この辺の発想はビジネスマンとして有能なフェルッチョの才能の片鱗を表しています。
ですから、例のムック本に書かれているような3号車ではありませんし、塗装もグリーン・メタリックと書かれてありますが、薄い緑のソリッドカラーです。(ヤレヤレ・・・)







この話は現ミュージアムに勤務しているイタリア人のスタッフ(通訳は日本人の某女史)から直接お聞きしましたし、以下に証拠の画像を載せておきます!(画像は本邦初公開?)








ついでにテールランプもご紹介しますが、これも生産型のLP400とは全く違うデザイン処理なのはみなさん良くご存知ですね。
この車両のものはオリジナルのユニットが大分痛んでいたので、新しいものに換装されています。



まだ本命のウィンカー・ユニット紹介に辿り着かないのですが、ここまでとりあえず第一部ということで。

く・・・




Posted at 2012/04/21 14:11:49 | コメント(8) | トラックバック(0) | カウンタック | クルマ
2012年04月19日 イイね!

時の流れは残酷なのか・・・

時の流れは残酷なのか・・・皆さまお久しぶりです。

この場でこんな私的なことを書くのもどうかとは思いますが、昨年末より身内の不幸が続き、しばらくブログの更新を行えませんでした。
あ~やっぱり自分も人の子だったと感じさせられた数ヶ月でした。

がしかし、四十九日も明け、サクラの花も咲く季節の到来を受ければ(東北の春は遅いのですよ)、クルマ好きの虫がムズムズしてきました。
そんな時、私好みのムック本が書店に並んでいました。
その名も「スーパーカー・コンプリート・ファイル VOL.1 ランボルギーニ・カウンタック」と書いてあるじゃあ~りませんか。
無論速攻でGETしたのは言うまでもありません!

早速読んでみると、最初から綺麗なフルカラーのLP500やLP400が数ページ続いていて、これは当たりだ~ッと興奮しながら読んでいると、何箇所か引っかかる文面に気がつきました。
なんかおかしいのです。

「パオロ・スタンツァーニがランボルギーニを去ったあとプロジェクト112の推進者となっていたジャンパオロ・ダラーラは・・・」

はぁ?

スタンツァーニがランボルギーニを去ったあとって???

スタンツァーニより早くランボルギーニ社を去ったのはダラーラなんですけど!

スタンツァーニは1975年までランボルギーニに居て、会社のマネージメントまで引き受けて、カタログまで彼が監修してたんですけど~!!!

これはおかしいです、事実誤認です、辻褄が合いません!

私スタンツァーニさんに会ってますし・・・



その他にもおかしな箇所はあるのですが、極めつけは巻末近くの御大のお言葉でした。
編集子が「LP500SとLP5000Sのどちらが正しい車名なのか」との問いに関して、

「5000Sが正しいですよ。LP400があってLP400Sがあるから、LP500Sというふうに発展していったと思われていますが、LP5000Sが正解です。だって5000QVっていうじゃありませんか」と自信たっぷりにおっしゃっています。

し、しかし、当時のカタログには「LP500S」としっかり印刷してリリースされていますし、当時から現代までヨーロッパで発行されているカウンタック関係の書籍にはほとんどLP500Sと記述してあるのです!

■LP500Sのカタログ





これから察するに、少なくとも1982年ジュネーブショー発表時の正式名称はCOUNTACH LP500Sであり、アメリカ市場向けには、80年代当時の大排気量ブームに乗る形でLP5000Sというリアバッジを付けたのではないでしょうか?(付属の取説に載っている写真にはCOUNTACH S 5000と記載されています)
それには経営陣が刷新され、パトリック・ミムランが新社長に就任して初めてのモデルということや、プロトタイプLP500以来悲願であった5リットルEgを搭載できたことへの感慨もあったのだと思われます。
更に当時85年に発表される予定だったテスタロッサに対抗させる意味もあったのでしょう。

そもそもカウンタックがLP400からLP400S、LP500Sへと発展していく課程においてこれらの車名はあまりランボルギーニ社にとっては重要な意味が無かったのかもしれません。
なぜならば、LP400以降のカウンタックのコーションプレートに記載されている名称は単に「COUNTACH  S」としか書かれていないからです。
つまりLP400以降のカウンタックは、ウォルター・ウルフに影響を受け、仕様や排気量変更を受けた単なる「S」シリーズだったと考えられるのです。(QVやアニバーサリーを除く)

■LP500Sのカタログのリアビュー



ちなみにLP500Sのセールスカタログには何枚かLP400Sの画像が使われています。
いい加減といえばいい加減なのですが、当時のランボルギーニですから仕方が無いでしょう。
400Sと500Sの外観上の違いはほとんど無いのですから、当時のランボルギーニの広報担当は「どうせ誰も分かりゃしないだろうから、え~い使っちまえ!」的なノリだったかもしれません。
(実は400Sと500Sではターンライト・レンズとハウジングが違います。400Sに使用されているのはLP400と同じ形状のものですが、500S用はフェラーリの308GT4や308GTBに使用されている角ばったユニットなのです)
そしてそれどころかQVのカタログにまで同じ車体の写真が使われているように見えます!

■QVのカタログ





重箱の隅を突っつくようなことはしたくないのですが、過去のヒストリーを紐解く雑誌のライターの方々は注意が必要と思います。
時間が経つにつれ、過去の真実は闇の中へ消えていってしまうからです。

最近スーパーカーの魅力に気付かれた読者の方々に誤った知識を与えない為にも・・・。










Posted at 2012/04/19 21:17:40 | コメント(15) | トラックバック(0) | カウンタック | クルマ

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