前々から気になってた事。
アクセラの車高調、フロントアッパーマウントのスタッドボルトって純正準拠で基本的にM8なんですが

こんな風にストラットの穴に対して緩いです。

純正アッパーマウントだとこんな感じ。
アッパーマウント側がナットで、ボルトを上から挿すパターン。
まぁこれがどうにも扱いづらくて加減慣れてないとこのボルト折ります。
ジャッキアップして負荷をちょっと調整しないとダメ。
このストラットの穴が大きいってのを利用して
キャンバー角の微調整はできるわけですが、別の問題も浮上します。

車高調の場合、ボルト挿しからナット通しになるパターンがあり、そのワッシャが締め付けの結果、陥没したりします。
酷いとフランジナットのフランジ部も押し上げられて平ら気味になってしまう。
これ、今まで作業してきたアクセラの車高調でなっているの複数見て来ました。
締め付けトルクも35NMくらいで良いものをオーバートルクで締めてしまいがちなところも要因かと思いますが、どうも車高調付属のナットワッシャが組み合わされているとなりやすいと見える。
何故ならここの純正ボルトワッシャが

こんなに分厚いのを使っています。
ここの穴が大きいからこれくらいやらなくちゃ陥没するってのをちゃんと分かってる上でのそういうサイズ選定。
ただ、

社外タワーバーを付けていて平気な場合もありますが(この場合テンション調整結果の都合も合わさって)
この部分に関しては前から疑問視をしていたのでそれで2023年7月から試験的に、

ホームセンターでは売っていない様な強度のあるフランジナットをモニター使用してもらっています。
一般的に車高調に付属するフランジナットよりか少しではあるけど直径が大きく、何よりも根本的に素材が違って硬く、フランジ肉厚も倍分厚くスタッドボルトが噛む量を最大限にとっています。
ただ、だとしてもワッシャではないので実際に接触する範囲が大きいとも言えない。
ワッシャよりか小さい面積ではあってもナットの剛性が高くなれば緩みもせず且つ何なら競技にも耐えうるのか(このアクセラはMFCTでの国際サーキット走行を年数回しています)という試験です。
またこのナットの表面処理は黒染めではないのですがどれくらいの防錆能力があるのかも同時に見ています。
さて、自分の先日組んだ車高調の場合ですが…

自分のなので最初から数パターンチェックしています。
一番最初は基本でという事で車高調に付属してきたワッシャとフランジナットをいつも使っているアナログのトルクレンチで針の振れと手感で見ながら締めて行ったんですが…トルクが30NM辺りからトルクが思った様に上がらない。
ダメそうなので32NM上限で止めました。
無視してぎゅっとやれば締まるんでしょうが、その結果待っているのは先にも書いたワッシャの陥没、フランジ部の逆反り変形が待っているわけです。
やはりまず穴径が大きい、トルクが安定して掛からない理由は土台にあり。

モニター使用してもらってるナットと同シリーズのワッシャです。
M8ピッタリ、且つ厚みも素材強度もあり。
問題としては肉厚だからナットの噛み代を盛大に奪う事です。
ではその強化ワッシャと付属のフランジナットを組み合わせたパターン。

見た目にも安心感がある!
流石にこれは締め付けても大丈夫、普通の感じ。
同ワッシャに強化ナットの場合だと、

スタッドボルトの噛み量としてはむしろ付属のフランジナットよりも噛んでいるんですが、一目見た時に「緩んでる!?」と思えてしまう見た目感が気になります。
合いマークとかつけておくと安心材料になるかな…
強化ナットの方でしばらく使用試験してみました。
まず締め付ける時のアナログトルクレンチの針の立ち上がり方が断然に鋭い。
あんなに付属のワッシャとナットで30~NMがじりじりだったのに、ぐっ!と35NMまで簡単に締められる。
ナット側の強度が勝ちすぎるとスタッドボルトを折るのでバランスは大事ですが、この場合穴径が大きすぎて座面が不安定な条件を強いられている中でトルクの上がり方が良好という事は座面の安定性が良いとも言えます。
その後走る走る、セッティング出しの為にあれやこれや…
そうしている間に、次に試したいナットが届きました。

チタンです!
こんなん使った事ないよw
フランジナットであえてセレート(緩み止めのギザギザ)無しにして摩擦面積を最大にとる方を選びました。
車高調付属のフランジナットも大体セレートありだけどもね。
さてテストしてた強化ナットを緩める時点でナットの食いがもう全然違ってたw
めちゃしっかりしてるし、そもそも丈もあるから工具の掛かり幅も抜群。
いや…やっぱり文句なしにいいですね。
見てくれだけが一瞬緩んでる!?に見えるそれ以外は言う事なしかもしれん。
ワッシャ無しで強化ナットだけで使えてそれで安定してるならそれが一番なのかな…

という事で新しく届いた、チタンフランジナットにしてみました。
ワッシャはそのまま継続。
チタンのナットなんて締めた事ありませんw
一般的なユニクロフランジナットと特別違う…気持ちトルクの上がりがいい…とも何も言えないかもしれないw
うーん、チタンとしか書いてないからチタンの何なのって分からないのでまだ何とも言えません!
それ含め実用テストなので。
ただ、見てくれ的にはちゃんと締まりきってる安心感再び。
色合いがユニクロメッキともステンレスとも違う、そういえばチタンマフラーの熱の帯びが浅いところはこんな色だったかもというぼんやりした記憶が蘇った感じ。
チタンって事で買った値段を考えるとユニクロでいいんじゃないのって気もしてくる様な…w
色々やってますけども、
つまりはその車高調の固定、ちゃんと出来てる?ってのがポイントです。
ストラットの締結強度を純正以下にするなんて問題外なのにね。
せめてちゃんとそこが軸力安定させられてるかは見た方がいい、と思うところでした。