
今回は、去年と大体同じ時期になりましたBLEFWアクセラのセッティング作業になります!
去年の作業後、
・フロントロアアーム新品交換
・スタビライザーブッシュフロントリア新品交換
・リアスタビライザーリンク新品交換
・BKMSブレイスバー新品交換
おおう変わった…
って事で流石にフロントロアアーム外しちゃ効果が解けてしまうので、タイミングを見ての今回の作業となりました。
まーた台風だの雨だのって今年もなってましたが結果的にはカンカン照り。
工具は黒くなくともあっつい缶コーヒーを持つかの様な温度。
デジカメは高温でやられてエラーで使えなくなる。
無限に湧き出る汗…っていやしっかり水分補給としっかり日陰に逃げての休息をとっての進行だったので体調は問題なしです。
今回の作業は基本的にフロントだけ。
って事で先ず体力がある最初の内にロアアーム後方のボルトを緩めてから計測に入り、そしてジャッキアップ、ホイール外して目視点検…
あ…

外してからの写真ですが、すっごいズタボロ。
というか、個人的にはこの手のリンクはメリット薄いと思ってます。
純正でここまでボロボロになる事はあまりないし、社外のは調整できるってメリットがあるけどしっかりセッティング合ってる個体にあった例もない。
マツダ純正、または付属品があるならそれを使っておいた方が間違いないです。本当に。
まさかここまでダメになっているとは思ってませんでしたが、実は先読みして…

準備しておいたんだなー!!w
これはアイシン製のものです。
純正の様にボルトに六角穴が刻まれているのではなく、ボルト根っこに六角があるタイプ。
個人的にはこのタイプの方が固着した時には怖いのですが今現在はラスペネ塗布がしっかりしてあるので後は祈るのみw
これ、BLアクセラ用ではなくて流用前提でのサイズなので普通のアクセラでは大分合わないので使えませんが…

ビルシュタイン製車高調+オートエクゼ製スポーツスタビライザー穴位置強の条件でOKになるっていう特殊例。
スタビリンクのマッチングも無事確認取れたので、前回はやらなかったフロント車高調のリセッティングも合わせてします。
BLアクセラ用のビルシュタイン車高調は所謂ネジ式で、硬めのヘルパースプリング(それでもテンダーレベルまでは行かないかな)とレート不明のテーパー形状のバネが組み合わされます。
線径からすると日本で多くみられる車高調の吊るしよりかは硬いと思われるけどそれでも乗った感8kくらいだと思う…
メーカーが公表してなくて分かりませんが、車高下げた時にバネを遊ばせない為のヘルパーってところですね。
昔のテイン車高調のHAとかみたいなああいう感じの構成。
あれもレート8kとかでヘルパーが硬かったね。
去年初めて乗った時に、何か頭が思った様に入らない…
また軽量ボンネットの逆恩恵(軽くなりすぎて足セッティングが合わなくなっている)かってその時は思ったんです。
その頃はフロントをもうちょっと前傾姿勢とれる様にすべきか、とも考えていて。
だけどダンパーウェイトのブラケットがスプリングシートのロックシートと干渉してしまって

途中で回せなくなっていたので、ブラケット側を切削するかとも考えていたんですが、ここ最近の色々幅が広がったセッティングのやり方から考えて、いやそれではなくてこの場合なら逆にヘルパーを潰す方向にした方が効果が的確に出せると今は判断。
ただ、ネジ式の場合はそれをやると単純に車高も上がってしまうので微調整に留めます。
今回の作業内容としては結果的に
・フロントスタビリンクを破損した社外品調整式より、社外品長さ固定品へ交換
・フロント車高調、設定数mm分変更
・フロント1G締めやり直し
・ついでにフルバケの固定ボルト増し締め
という具合でした。
今回は作業の中でこんな工具を使ってみました。

特にEFW、3FWのフロント右で使えるんじゃないかって思って。
トルクレンチで締められないんですよ、物理的に狭くってソケット+ラチェットのヘッドが入るスペースが無い。
19mmのスパナ上で1/2の…って相当珍しいんだけどコレ。
同じBLアクセラでもFFWならここのスペースはもっとあるんでこういうの使わなくてもトルクレンチで締められるんだけど、それ以外、特にEFWは配管類があって外してスペース作るとかそんなの無理なので。
面白い動きするけど案外締められた…けど、ここの140NMなんて高トルクは無理でした。
力もう入れられないーって状態になっちゃって。
ボルトがナメるか、スパナが折れるかって雰囲気だったので通常の手締めに切り替えました。残念。
お楽しみのテスト走行はもう出だしからぜーんぜん違うw
今回の個人的目玉はやはりスタビリンク長変更に依るスタビの効かせ方の変化です。
これまでかったいスタビがはっやい段階で効いちゃって常に突っ張ってる状態でした。
それで余計に曲がらない。
それを今回長さを適切にして、実際にジャッキアップダウンを繰り返して作動の仕方を現物で見ましたがこれがまたスタビのレートを上手に立ち上げられる様に出来ましたね。
但し長いリンク長とスタビ穴の装着位置は強にするのが前提ですが。
弱の方の位置だとふらふらグラグラで芳しくないだろうな…
前回、舵を入れても曲がらずタイヤが先に逃げる結構なプッシングアンダーが目立ったんですが、今回も基本特性としてそれはあるにはあるんだけどそこの変化が相当穏やかになって分かりやすくなった。
曲げようと思えば曲げられるんだけど、滑らせながら曲がるみたいな感じ。
それでもかなり読みやすくなりました。
ちゃんと足が状況伝えてくれる感じになった分怖くない感じ。
何よりも荒い路面のいなしが正確かつ早い。
この感じは他にちょっとないかも。
同時に、リアのツッパリ感、ストロークの硬さ(乗り味としても)がたまに目立つのも気になった。
でも既にリアスタビの補整は入れてる状態。
今年になってから従来の2段階調整から4段階まで調整できる様になったから、これにするとかで調整してみるのも手かもしれませんが…
先ずオーナーさんに乗って判断してもらった方が良いかな?って事で乗ってもらいましたが、例の如くいい感じに驚きつつハテナをたくさん浮かべてて面白かったですね。
慣れた自分の車が良い意味で変化した時のリアクションが一番の報酬ですw
「何か軽い、加速が速い」って感じたのはまさにその通りで、それこそが適正化した今回のフロントのセッティングの効果です。
自分の中で元々フロントスタビの作用のさせ方、そしてそれに合わせたフロントバネの設定。
これがちゃんと結果に繋がったので良かった。
ネジ式車高調なのでちょこっとだけどうしても車高は上がっちゃうんですが、上げ幅は考慮して最小限に留めました。
結局は強化スタビであろうが、どのくらいで作用させるのかが合わせられればそこまで深刻に考えずともなのかもしれんーというところではあったんですが、先にも書いた『リアのツッパリ感、ストロークの硬さ』が気になっているわけです。
フロントの調整が上手くいったもんで逆に今回は手を付けていないリアが気になってしまったんですが、

フロント同様にリアもジャッキアップダウンをやって見てみて、そこまで悪くなくない…?と。
既にリアもこちら指定の方法でスタビリンクは補整がされた状態になっているんです。
写真の通り、強化スタビも穴位置が外側で弱い方です(去年作業時は強の穴位置状態だった)
悪くないんだよな…でもなんだ、ずっとあったあの違和感は…
って考えていた時にハッと思い立って、リアのトランクスペースの…補強バーって付いてましたっけ?って聞いたら、フロアクロスバー付いてますと。
くーーーーっやっぱりそれか!!
好みそれぞれではあると思うけど、これが付いてるBLアクセラはマジで俺個人とは感性が物凄く合わないから外したくなるマンなんですが、これ付いてる込みでセッティングをした事も勿論あります。
あるんですが、例の如く減衰を下げたり他の所で帳尻を取らなくちゃ合わなくて苦労してるw
この特性を活かせる仕様であればいいんですが、リアをそれこそ進入でブン投げて曲げる様なサーキット走りであれば別ですが基本的にはNAのアクセラだと無い方が乗りやすいです。
角が立たずしなりがあって。
とはいえ、それが付いてるとこういう特性になりますよと説明はしてもそこまでです。
ただ、言われて試して最終的にそのまま外した状態にしたって人の方が多いですがw
だからオススメしてるってのはそういう事なんですってーって後からなる。
基本的に作業そのものは今回もストレートに決まって良かったんですが、いつから鳴っていたのか分かりませんが、まるでキャリパーのピストンの戻りが悪い個体のパッド鳴きみたいなのがキッ!とか小さく一瞬鳴く事が左右不規則な感じでする事がしばしばあって。
左から、キッ!右からキッ!って具合。
乗ってた間左右同時はなかったし、何でもない時に唐突になる感じで発生条件が今のところ不明。
ただ、音の種類からして今回の作業のところではないと思うけど、何か作業に落ち度があったか心配だから確認しようって事で両輪ジャッキアップした状態でチェックするも異常なし。
フロント左のバネの座りが渋くてステア切ってストラットが転回すると、ぐごごごごご…ってバネ鳴りを起こしてました。
とりあえずそこのエアブロー処置。
結構な砂塵が出ましたが、ある程度は車高調だとぐごごごご…は出ちゃうからね…
右は鳴ってなかったけど。
キッとかヒッみたいなそんな高いひっかき音がするのはブレーキパッド…
もしくはFRPバンパーがたまに振動でそんな音させることはあるけどちょっと今回は聞こえ方が左、右があまりにもはっきりしてるからそれではないかな。
ブレーキが一番怪しいと思う。
ブレーキキャリパーをエアブローしてみたら結構ダスト出てきたので…一先ず様子見してもらう事で終わりました。
ブレーキパッド周り洗浄してグリスアップしたら直る気はする。
分解してるわけじゃないから今のところの見立てだけれど。
今回、部分リフレッシュとセッティングそのものは良い具合に進められましたが、ボディ補強強度、強化スタビやら固める方向に進められているのにコンフォートタイヤで負担が重い感もあるので次期タイヤはスポーツ系をお勧めさせてもらいました。
セットアップを活かすという意味合いでもやはりタイヤがしっかりしていないとせっかくのパーツも活ききらないので。

今回のセット出しでよりハッキリした指向性が出たので、この後に控えたアライメント、そして行く行くのタイヤ交換で真価が発揮される事でしょう。
まだ伸びしろがある!ってのは楽しみになるってところでいいのではないのかなーという事で今回の作業レポを締めくくります。
次は時期見通しがまだついてないけど3台、話があります…
その間はまた自分のアクセラで試行錯誤実験の日々ですw