
去る14年6月の車検で、
フロントパイプのサブタイコ溶接線にクラックが見つかったので、思い切って社外のメタルキャタライザー(フロントパイプ一体)に交換しました。
色々検討しましたが
GPスポーツのメタキャに決定。
理由はフロントパイプアウトレット側が
φ70だから。
他社のやつだと純正のマフラー(センターパイプ)も使えるようにされてる為、φ60~65に絞りが入ってしまうんですよ。
折角、メイン径が太くても最後に絞りを入れたんでは勿体無い。
GPスポーツ製は最後まで太いのでそれが決定理由に。
タービンとの接合部も純正と違い、2パイプになって合流するのもポイント。
コッチの方がウェストゲートが開いた時の排気干渉が抑えられます。
整備手帳:
キャタライザー・フロントパイプ交換 ~①
キャタライザー・フロントパイプ交換 ~②
ちなみに
管径を太くすると何が良いってのは、
マフラー交換と同じです。
管径が太くなれば、その分圧力と流速が落ちるので排気の抵抗が下がります。
触媒部分もセラミック→メタル筐体となることで抵抗DOWN。
同じく抵抗に絡むことでは、バンテージもコレしか巻きません。
触媒本体とその上流部分のみです。
でも本音を言うとこれすら巻きたくなかったです(爆)
ここからすこ~し小難しい話になります。
Q.排気系にバンテージを巻く理由ってなんですか?
って聞くと、多くの人は
「排気の温度を保つことで流速を上げ(維持し)、排気の効率を上げる為」みたいなことを言うと思います。
一見正しそうなんですけどね・・・。
よく考えると意味不明です。
では、なぜ温度を保つといいんでしょう?
まず温度や圧力の関係を確認しましょう。
・温度が高いと圧力は?→高くなります
・温度が高いと体積は?→増えます
・気体は温度が高いと粘度は?→上がります
・流速が高いと配管抵抗は?→上がります
さて、どうです?
温度を保つとどうなるのか。
「圧力が上がり、体積が増え、粘度が上がり、高流速により配管抵抗が増えます」
一体なにがいいんでしょ?
流れ難くしてるだけですよね。
温度を保って流速を保つってことは、温度による体積膨張分圧力が上昇し、流すボリュームが多いから流速が上がってる。ってことなのです。
適当な数字ですが、
「100℃で100㎥のガスを流す」のと、
「それを冷却して50℃で50㎥となったガスを流す」のはどち
らが効率がいいんでしょね?
※温度が下がれば体積も減る
温度が高いってことは抵抗を増やします。
そして、流れというのは
圧力差によるものですから、下流の圧力は下げたほうが流れやすくなります。
ですから本来燃焼室から出た
排ガスはどんどん冷却していくのが効率が良い排気となります。
→冷却により体積減少=圧力低下、粘度低下と流速低下による配管抵抗の低下。
※冷却して体積を減少させるということは相対的に見て、パイプ径を太くするのと同義です。
しかも、バンテージを巻くような人は排気の効率を上げようとして巻いてるのだからもはや意味不明な行為ですよね。
メタルキャタライザーにして抵抗下げたのに、保温して抵抗増やす?
SSバイクなんか見ると実は良くわかるんですが、速さのみを追求した
R6はエキマニすら保温はありません。
むしろ走行風で冷やしてます。
抜けを良くするためには排気系は冷却していくのが正しいんです。
では、純正がなぜ保温しているのかといえば、あれは殆ど保温してるのではなく「遮熱」をしてるんです。
※熱が周りに害を及ぼさないようにしてる。
あと触媒に関しては機能させるのに温度が必要なので保温しています。
温度と圧力の関係を知ってれば分ることなんですけどね。
なぜかバンテージを巻いたほうが良いって風潮がありますよね。
もし、保温して流速高い方が良いってんならマフラーエンドまで保温した方がいいんじゃない?
というか、配管径を細くすれば流速は上がりますよ?
なんでせっかく管径を太くしたのに逆のアクション取るんでしょうね?
温度が高いと確かに流速は高いですが、排出できる実ガス量が増えるわけではありません。体積が増えるので
見かけの量が増えてるだけです。
それと、
温度が高いほうが流れやすいって勘違いしてる人が多いのでしょうね。気体は液体とは逆で流れ難くなるのですよ。
○まとめ
バンテージは触媒および周辺保護用に巻くべし
PS.
ターボ車はちょっと事情があり、タービンを回すためにエキマニ~タービン上流までは保温した方がいいです。それより下流はしないほうがいい。
これは、”一次排圧→二次排圧”の差圧をつけた方がタービンが良く回るためです。
一次排圧・・・タービン上流
二次排圧・・・タービン下流
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Posted at
2014/08/04 22:35:18