石川県金沢市出身の部下がこんなことを言っていた。
「金沢っていつも雨降ってる印象です。一年中どんよりしてるっていうか」
流石にそれは言い過ぎだろうけど、たしかに日本海に面している北陸は日照時間が少なく曇りが多いのも事実らしい。今年は日本全体的に雨の多い夏だし。
今年のターゲットは石川県だったのにな…
そんな不安で始まった今年の夏の大冒険なのです。
今年も一人ロングドライブ決行だ!
と息巻いたものの、コロナの状況は良くならないし、天候も悪いこの夏。
やっぱ考え直したほうがいいのだろうか、と2週間くらい前からいろいろと検討していた。
結論としては、予定通り決行。
その後押しになったのが、2回目のワクチンを10日前に接種し終えたこと、この数日間だけ奇跡的に夏の天気が戻ってきたこと、だ。
石川県もこの数日だけは傘マークがついてない。ほんとに奇跡的。
もちろん、感染拡大予防措置として現地の人と極力接触を避けるとか、人が密集している場所には立ち寄らない、というのを昨年同様遵守して、だ。
そして今回のターゲットは、ずーっと行きたかった場所。
それが石川県の能登半島西側にある、砂浜を車で走れる「
千里浜なぎさドライブウェイ」。
日本で唯一車で走れる砂浜、って言われたら一度は走ってみたいし、波打ち際で水遊びをするエイトを見てみたいww
というわけで、今回は単純にここを走るためだけに行くことに決めたのだ。
ちなみに、ここの砂は粒が小さくて、水を含むとぎゅっと引き締まるから車が走っても埋もれないんなんだそうな。
だから、白いところ(乾いた砂)を走るとヤバいらしい(後で知った…)。
天気にも恵まれて、現地に到着。
しかーし、事前に調査を怠ったせいで、衝撃的なことを現地で知らされることになる。
それは、緊急事態宣言期間中の通行止め・・・・orz
各種ミュージアムや兼六園などの施設が休みになっているのは知っていたけど、道路までとは思はなかった。
何のために片道約500km走ってきたのか、と。
それでも入口まで行ってみると、千里浜北口~千里浜の数百メートルだけは解放されてる様子。
小さく、やったー!!
もうこうなったら100mだって走る事さえできればいい。
そしてめでたく、入場!!
■千里浜 なぎさドライブウェイ
これよこれ!
これが見たかったんだよ。
でも、基本的には通行止めになっているから、通る車はほとんどない。
自動的に密回避だ。ちょうどいいかも♪
車がほとんど走ってないから、正直どこが”道路”として走っていい場所なのかよくわからなくてまごまごしてしまった。
黒い砂のところは波が来そうだから避けて、白い砂の方が”道路”だと思うじゃないですか。
そしたら白い砂の上は、雪の上をノーマルタイヤで走ってるときのよな感触で、お尻フリフリ。そして終いには危うくスタックするところだった(アセアセ
もっと勉強しておけばよかった。
一方、黒い砂の本来の道路は、しっかりとグリップしてなんの不安感もない。
これなら道路として機能するわ。もちろんそんなにスピード上げることは怖くてできないけど(制動距離は伸びるもんね・・・)
本来は8km程度の道だから、窓を開けて、チューブの曲をかけながらさっそうと走って夏を感じたかった。次は絶対に…。
そして波打ち際でたたずむエイト。
どこを見て、何を思ってるんでしょうか。
そちらの方角は能登半島の先っちょの輪島か?
このピーカンじゃなくて、どんよりしながら晴れてるのが能登の海っぽいのかもしれんですね。
しかし、500m程度の短い区間ではあるけど、車が20台もないんだから、ガラガラでかえってよかったかも。
写真撮り放題だし( *´艸`)
リベンジとしてコンディションが整ったときにまた来たい。
何年後になるか分からないけど、今度は家族で。
石川県は行きたい場所はいっぱいあるものの、距離的な問題や緊急事態宣言の関係で、いけるところはほとんどない。だから、金沢駅の鼓門だけみて、観光旅行した気分に浸ることにした。
■金沢駅 鼓門
立派な門だね。
しかも、絵になるデザインだ。とてもいい。
で、この金沢駅で良かったのが、ロータリーの真ん中にある一般車用の駐車場。
これが、20分まで無料なの。助かるー。
おかげで車を駅に近いところに止めて、さらに駐車場代ただ。
地域経済活性のためにお金落して行きたいのに・・・こんなおもてなしされちゃまた来ないわけにはいかないね。また来るよ。
今回は人があまり来ないような場所の、人が食事しないような時間に食事して、密を回避だ。
ちょっとだけぐるめのコーナー。
■きときと食堂「白えび丼」
「きときと」は「新鮮」という意味の富山の方言。
店に入ったら、誰もいない。
ボクだけの貸し切りだった。
流石に誰もいないのも、密回避とはいいながらも大将とサシになるからちょっと気恥ずかしいね。
富山湾の宝「白えび」を生で堪能するために丼で。
白えびは天ぷらとして食べたことはあるけど、生は初めて。
甘エビよりもっと上品にほんのり甘さを感じる。
なんか、ウマッ!!と声を張り上げるようなうまさじゃなくて、じんわりしみるような味だ。
ぬる燗の日本酒が合うよね・・・
■氷見漁港場外市場 ひみ番屋街 氷見前寿し「氷見前三種、炙りのどぐろ」
この店には、ボク以外にも客がいた♪
遠くにカップルが一組(爆
氷見の寒ブリといえば有名ブランドだけど、さすがにこの時期だとブリはないので、三種盛りで旬のばい貝とのどぐろだ。
のどぐろって、芳醇な味。炙ることで油が浮いて余計に濃厚さと芳醇さがアップしてる。ボクは通常”炙り”って好きじゃないんだけど、のどぐろと金目鯛みたいな脂ののった魚は炙りがおいしい。
猛烈に暑い昼下がりだから、きりっと冷えた辛口の日本酒が欲しいよね~。
■マルガージェラート「パイン・リンゴ・セロリのソルベ、マスカルポーネとオレンジバニラ」
この店はテレビで知った。
「パイン・リンゴ・セロリのソルベ」は、2017年イタリア世界大会”Sherbeth festival”優勝作品。
「マスカルポーネとオレンジバニラ」は、2015年日本ジェラートマエストロコンテスト優勝作品。
なんですって。
興味わくじゃんね。
ボク的には、緑のソルベが美味しくてお気に入りだ。
セロリが入っているというけど、セロリの独特の渋みというかあの味はほぼ感じられることはなく、爽やかさだけが最後に全てをまとめ上げてくれるような感じ。研究に時間をかけたんだろうなっていうのとそれを実現する技術力を感じるな~。
今までのロングドライブでは、意図的に往路と復路は違うルートにしてたんだけど、今年はいろいろ寄り道をすることもできないので、往路と復路を同じにして最短ルートにすることとした。
それでも今回は1,063kmとひさしぶりの1,000km超えだから、寄り道してたらほんとに過密スケジュールだったわけだけど。
朝は右手に富山湾を見ながら走って、帰りは左手に富山を望む形になる。
こうやって日が暮れてくると、なんか夏休みが終わる感じがしてちょっと切ない。でも、まだこの地点から400km程度走らなければいけないのだから、おセンチになってる場合でもない…という複雑なひと時。
■景勝地「親不知」から見た夕暮れの富山湾
やっぱ夕暮れ時の日本海って最高にきれい。
しかも富山県って初めてきたけど、なんか街の雰囲気がのんびりしていてとてもいい。富山湾を絡めた景色は抜群にいいし。
石川県も街並みに歴史を感じてすごくよかった。
海のない埼玉県に生まれ育ったからかもしれないけど、海を見るとテンションが無条件に上がるんだよね。
瀬戸内のキラキラした海と点在する島々のあまりにも奇麗な景色に移住したいとも思ったし、今回も富山湾を見て富山に住んでみたくなった。
台風とかの自然災害時には大変なんでしょうが・・・。
まだまだ日本にはいいところがいっぱいある、ってこと。
こういうことをネットやテレビじゃなくて、生で実感できたことがこのドライブの一番いいところかもしれない。
来年はもっと自由に楽しめるようになってることを切に願います。