トヨタ コースター。会社所有のマイクロバスです。
時代の流れでしょう。とうとう売却されました。
この車に乗る為に教習所に通い、大型2種免許を所得しました。2種は必要なかったのですが、いつか役に立つことがあるかも知れない・・と、2種免許に挑戦した若き日の私。
教習車は路線バスと同サイズ。その大きさには戸惑いました。鋭角クランクでは運転席は完全に崖の上。自分の2m後方にフロントタイヤがあることに違和感を覚えました。この経験以降は自分の着座位置と4輪の場所をより強く意識して運転するようになりました。
大きさよりも苦戦したのはハードセッティングのエアブレーキ。上達を促すためにそういう仕様にしているようでしたが、ブレーキペダルに触れたか触れないかくらいの踏み方でもガツンと制動力全開。我ながらむちうちになりそうでした。しかし、ペダル操作の感覚は自分でも解るくらいに研ぎ澄まされました。
免許所得後、初の公道。マイクロバスが小さく感じました。大きなSUVから軽自動車に乗り替えたようなものでした。だが、初の冬に大苦戦することになります。冬にとても弱い車でした。
凍結した坂道で信号待ち。青に変わり、隣の普通車はドライ路面を走るようにフツーに走っていくのにこちらはホイールスピンするばかり・・。峠越えの大型車の気持ちがよく解るようになりました。
同じく凍結した街中。時速は30キロくらい。前方の信号が赤になったので、そ~っと減速。ところが・・テールがズザ~っと滑りだす。乗客席から悲鳴が上がる。カウンターをあてて姿勢を立て直しましたが、最後部の席は5~6メートルくらいスライドしてたと思われます。慎重すぎるくらい慎重に運転していたのに・・。
積雪路にて。普通車がフツーに走っていくからこちらも大丈夫だと思ったら・・スタックした・・。
車高も高いのに、この弱さはいったい何だろう?
大雪後の出動。乗客に近道を勧められる。その道を見て私は「このクルマでは無理です。」乗客の皆さんは「大丈夫。埋まったら押すから。」覚悟を決めて走りだしました。出来ればスタックは回避したいので、アクセルを煽りながら豪快に走破を試みます。荒海にもまれる船のように激しく揺れる車体。勿論悲鳴が上がりますが、解っている人がフォローしてくれます。「こうやって走らないと埋まって動けなくなる。遊園地のアトラクションだと思って楽しめ!」心強い!
自分の車では無いのに、いざその車が無くなってしまうと頭をよぎるのは悪戦苦闘の記憶ばかり。でも、数々の体験が私を鍛えてくれたのは事実です。寂しい気持ちになります。
コースター。平成4年車。なんと私のFD3Sと同年式でした。バスはフロアが抜けるまで寿命は来ない・・と聞きます。次のオーナーの元でも元気に走ってくれたらイイなぁ・・。
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FD以外の車 | クルマ
Posted at
2017/03/29 22:00:05