河合薫著「40歳で何者にもなれなかったぼくらはどう生きるか - 中年以降のキャリア論 - 」
同窓会について書いた後に、まさかのテーマですが買った本が届いたからしょうがない(笑)
正に最近出世レースから外れた自分の参考になりそうなので購入( ̄^ ̄)
山一證券が倒産した直後の1998年、氷河期真っ只中でポンコツ会社に就職し、紆余曲折を経て運良く2000年代半ばに中途採用で入った今の会社。
当時は採用を絞った直後で同年代はもちろん、歳下は居ないし歳上も1番近くて5歳離れているという状況。
ライバル不在で順風満帆に出世街道を走れるか?と甘い考えでいたら、まさかの後続に抜かれまくって気付いた時には周回遅れ(笑)
違う道を選ぶには選択肢が極端に少なくなったこの年齢、それならば今の慣れた道をのんびり流せばいいぢゃないの。という気持ちにさせてくれる本でした(笑)
内容がある本というより、我々世代に関する名言や記事、映画なんかを引用してそれについて書いている感じなんだけど、なかなか職場に同世代がいなくて愚痴ったり共感してくれる相手がいない自分には疑似議論をしている感じにさせてくれて新鮮でした。
例を挙げると、2017年12月7日の朝日新聞に掲載された旭化成の小堀秀毅社長のインタビューが載ってるんだけど「当社では、30代後半から40代前半の層が薄くなっています。2000年前後に構造改革で採用を極端に減らしたためです。その世代が中間管理職として一番パワーをもたないといけない時代にさしかかってきました。キャリア採用もしていますが、なかなか人が集まりません(中略)ないものねだりをしても仕方がないので、若い人を早く登用して育てていきます」と。
この記事が掲載された時、ネットで炎上したらしいんだけど(自分は当時知らなかった)あの頃から我々氷河期世代に諦めムードが漂い始めて、コロナ禍でトドメを刺された感じだよね。
もし、あの頃読んだとしたら?と考えると当時はギリ30代だったから今とは違う感覚で「お前ら逃げ切り世代のせいじゃねーか!」と怒りに震えたのかなぁ。
40代半ばで読んだ感想は冷静に「氷河期世代はキャリアを積む機会がなかったんだから仕方ないじゃない」としか思わないけどね。
そんな感じで、よく自己啓発本にあるような「やればできる」みたいな後ろから背中を押すような言葉よりも「そんなに走ってもどうせゴールできないんだからゆっくり歩こうよ」みたいに良い感じで背中からTシャツの裾を引っ張ってくれる本でした(笑)
もちろん、ネガティブな事だけじゃなくてポジティブな事も書いてあるので興味が湧いた方は是非。
元々趣味人間だったし、そろそろバイクやギターに力を注ごうかなぁ。
え!?今でも十分注いでるって^^;
Posted at 2023/10/02 18:51:48 | |
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