2023年02月14日
今更この話題をやるのかぁ…
と思った方もいらっしゃると思いますがぜひ復習も込めて読んでいただければと思います
一般的な純正のショックアブソーバーは複筒式とされています
二重になったケースの中をオイルとガスが行ったり来たりします
一方単筒式は1つのケースにオイルとガスが直列配置されています
車高調キットに多いですね
複筒式のほうがストロークが長く、ガス圧が低く済むので
オイルシールなどの消耗品にかかる負担が少なく、長寿命
だからこそ純正ショックアブソーバーにこの機構が採用されているということでしょうね
メーカーもいかに長く使えるか、というところを念頭に開発するので
開発コストや労力はかなり高くなる傾向にあるみたい
一方の単筒式は筒が二重ではなく一重(一層って言ったほうがわかりやすいかしら)
なのでオイルが外気に触れやすく(複筒式と違って壁が1枚しか無いので)
熱が逃げやすい
複筒式よりもピストン径を大きくしやすいので減衰力の調整がきめ細かく出来る
基本的に直立させることしかできない複筒式と違い
単筒式は寝かせても大丈夫なのでレイアウトに制約がない
F1などのレーシングカーはサスペンションが横向きにされていますが
あの芸当ができるのは単筒式ということですね
一般的に市販されている車高調キットは後者の単筒式が圧倒的に多いですね
おそらくですけど製造が比較的簡単なのでは、と思う
ガスが抜けてきてもオーバーホールが可能という点や
メーカーによってはシリンダーごと交換するという方式を取っていて
そういう容易さが価格に反映されている気がする
というか、意外とシリンダーの製造メーカーが一緒で
そこからOEM供給をしてもらってサードパーティが販売しているという感じなんじゃなかろうか?
大量生産をするからそれが価格に反映されている印象もある
複筒式=安い
という説明をしているケースもあるんですけど、そもそも車高調キットでなおかつ複筒式を作ってるメーカーってすごい限られてません?
私はTEINしか知らないんですけど…
おそらくここでの複筒式は純正形状のショックアブソーバーのことを指しているんだと思う
確かに安いですよね純正形状
でも純正形状はやはり長寿命という点や路面の凹凸を拾っても柔軟にいなせるストロークの長さ
そして特にストラット式は偏心コイルを採用していることが車高調とは全く違う点だと思う
基本的に重たい車には単筒式を採用する傾向があるみたいで
ミニバンとか、あと今はレクサスも純正形状ながら単筒式を採用しているパターンもあるみたいですね
純正形状ショックアブソーバーを開発するメーカーでは
KYBやモンローあたりは複筒式ですが
唯一ビルシュタインは純正形状で単筒式らしい
実際にビルシュタインで検索すると公式サイトがヒットしますが
各車種ごとに対応する製品と、その製品が複筒式か単筒式かを明記してますもんね
かなり前、それこそ私がスープラを買う前の話だったと思うけれど
某掲示板でサスペンションの話になった時
いくら減衰力を弱めたとしてもバネの形状が直巻きの車高調はボディに与えるダメージが大きくなるという話が出ていた
純正サスペンションは偏心コイルだからこそ路面の凹凸の衝撃をボディに伝える力が弱まり車自体が長持ちする
スープラが旧車に片足を踏み入れていた時期だったので
スープラを長く乗るなら変に車高調を組まなくてもいいんじゃないか?
という話が当時出ていたんですよね
さて、スープラはやはり純正でビルシュタイン製ショックアブソーバーを採用していたので
今のショックが駄目になってもビルシュタインを選ぶと思う
スープラが純正採用するビルシュタインがどちらの方式を採用しているかはわかりませんが
アフターマーケット品のビルシュタインは80向けにはB6という純正形状シリーズがあって
こちらは単筒式とされていますね
問題はバネだよね…
純正のバネだけって今でも出てくるのかしら
純正のバネでもリアがギリギリと言われている一方でフロントがちょっと高い(タイヤとタイヤハウスの隙間が目立つ)んですよね
だからフロントだけでもダウンサスを入れたいという感じはある
GTOは残念ながらビルシュタインのラインナップはなし
ただKYBはちょっとおもしろいシリーズがラインナップされていて
一般的にはNEW SR SPECIALというシリーズが適合する車種が多いんです
80スープラもそう
でもGTOはそれよりも上のクラスであるSUPER SPECIAL for STREETというシリーズが適合する
これは純正形状ながら4段階の減衰力調整ができるというもの
ツインターボでもNAでも
4WSの有無にもかかわらず同じ型番が適合する
やはりバネのチョイスが難しいところ
特にGTOは中古パーツでも純正サスペンションが出て来ない状況なので
必然的にダウンサスという手段しか無いと思うのよね
あとGTOでやりたいのはTEINのFLEX Zという複筒式車高調キットに
速度などの条件によって自動的に減衰力を調整してくれるEDFC5(先日出たばかりのやつね)を組み合わせるというのをやってみたい
もうほとんどの中古物件が純正サスペンションから社外の車高調キットに交換してあるものばかりで
純正の電子制御サス(ECS)が機能していないパターンばかりなのだけれど
それに近いことを後付でやってしまおうというのがTEINのこれです
きっと面白いと思う
もう1つ、車高調キットには別タンク式(サブタンク式)と呼ばれるタイプがありますよね
ちょっとお高い価格帯になるんですけど
メリットとしては通常の単筒式よりもオイル量を増やすことが出来る
オイル量を増やせるとガス圧を下げることが出来るので
一般的な単筒式よりも長寿命や乗り心地のよさが期待できること
また伸び側と縮み側で独立した減衰力調整ができること
意外と単筒式と複筒式のいいとこ取りをした方式なのでは?と思う
オイル量が多いことで発熱を緩やかにできるからオイルの寿命も伸ばせるし
外気に触れる面積が別タンクがある分増えるから冷却にも一役買うのでは?
デメリットというデメリットがコスト面くらいしか思い浮かばない…
特にラルグスというメーカー、別タンク式でも18万円台という破格の値段だったりする
すごい…
ただラルグスの別タンク式は適合車種がかなり限られている
ランエボXは対応してるけどスープラは適合外
スープラはかなり高い価格帯の有名ブランドからいくつか出てるはずですが
最安値となるとD2Japanから発売されているもの(30万円台半ば)になると思う
ラルグスもD2も、いずれもカートリッジ交換が可能で
車高調をメーカーに預けなくてもカートリッジだけを注文してこちらで交換し、新調することが出来るのがいまどきだなぁと思うのだけれど
カートリッジの価格が全然違う
ラルグスの別タンク式は1本約4万円
D2はなぜかスーパースポーツの価格が書いてないのだけれど
スポーツだと1本55000円税別
スーパーレーシングになると1本12万円になる…
そういった面でもラルグスって魅力的なブランドだと思う
が!
やはり普通に乗る分には車高調を組むのは本当に自己満足でしかなくて
純正形状サスペンションで事足りてしまうような気がする
特に私はサーキットを走らないですから
いかに長く乗れるか
いかに乗り心地よくできるか
といった部分にフォーカスされていくわけですね
面白いとは思うけどね!!!
そういうのが出来る車に乗ってるってことは
そういうことをやってみたいと思わせてくれるってことだ
Posted at 2023/02/14 06:30:45 | |
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