さて、本日はちょっとマジメなアルミホイールの考察
みなさんはアルミホイールに対しどのようなお考えをお持ちであろうか?
デザイン重視?ブランド重視?性能重視? ちなみに当方は、いちおう性能重視です!
しかも高価な高性能モデルではなく、安価に手に入る高性能を研究していますw
まあ、まかり間違って当方がリッチであれば、超高価なパーツをどんどん奢り、これみよがしに見せびらかすかもしれませんが、それじゃあ浪漫が無いですよねぇ~w
地味だけど質実剛健!しかも手を出しやすいパーツを! そんなのをテーマにして書いてみます
はじめに、主にアルミホイールにはどんな製造方法があるのか!?
もはや常識かもしれませんが 「鋳造と鍛造」 ってありますよね。更にはアルミの成形方法には鋳造と鍛造の中間のようなもの(ハイプレッシャーキャスティングや溶湯鍛造など)もあり、厳密には2種類で分類できない製造方法も数多くありますね。なので単純に、「鍛造は強い、鋳造は弱い」という定義にはあてはまらず、剛性と強度の違いや、それのメリット、デメリットまでは一般的では無いような気がします。
では「剛性」と「強度」の違いとは?
ざっくり言うと、 「剛性」 とはモノ全体に受けた力をどのように分散し 受け止め、変型しないようにするかということで、 「強度」 とは局部的にガツンと大きな 衝撃が加わったときに、どのように衝撃を吸収するかというように考えてください
わかりやすく車のモノコックボディでたとえるならば、 「剛性は走行中のボディの変型のしにくさ」 「強度は衝突時に キャビンを守る強さ」 と置き換えることができます。たとえば、一般に強いと思われている鍛造ホイールは、実はこの局部的な衝撃には弱く、あんがい割れやすいのです。逆に鋳造ホイールは鍛造ほど硬くないため、局部的衝撃が加わっても割れずに軽く変型するだけで済む場合があります
鍛造は「硬いが脆い」、対して鋳造は「軟らかいが粘り強い」と言えます。これは鉄や鋼と違い、アルミならではの特性ですね。なので一般的には 「鍛造ホイール=剛性が高い」 「鋳造ホイール=強度が高い」 という分け方ができます (個人的には鉄・鋼の方が大好物だが、書き出したらとんでもなく長く複雑になるので割愛w)
ちなみにあまり知られていない鋳造の「アルミダイキャスト」と呼ばれる製品は、金型を用いて適度な圧力をかけておこなう製法です。圧力をかけるので一般的な重力で流し込むだけの鋳造より強度が上がります。 「鋳造」と言ってもただ砂型に溶けた金属を流し込むだけの重力鋳造ばかりが精製方法ではないのです
あっと…ここまで一気に鋳造贔屓に書いてしまいましたが、決して鍛造ホイールをクサしているのではありません!むしろ鍛造は当方の大好物といっても過言ではありませんのであしからずw
で、鍛造は、剛性を上げることにより、ギリギリまで軽量化できるメリットは計り知れなく、普通車や車高を低くする必要のあるクルマであれば、バネ下の軽量化は運動性能やハンドリングの向上に繋がり、燃費だって多少なりとも軽減が見込めます!逆にバネ下重量の増加は、これらの反比例にあるとも言えます
そして強度を出すため重く肉厚に作らなくてはいけない鋳造については、オフロード走行に目を向けたジムニーに限ってコレが弊害とはならず、利点になる場合があります。色々な動画や画像でもUPされているように、脚を長々とストロークさせるように改造がされた時にはタイヤ&ホイール重量が重要で脚が延びきるような状態の時、路面へ確実にトラクションをかけるため、重量(重たいタイヤ&ホイール)が必要になってくるのです。
ここで当方の考えをいれますと、ことジムニーをオフロード(狩猟現場)で使用する場合には、ギリギリまで肉を削ぎ落とした 鍛造ホイールよりも、多少重くても肉厚に余裕をもたせた鋳造ホイールのほうがトラブルが少ない。 という結論が見えてきたのです。
たとえば、自分の使用環境において、オフロード走行中に、アクシデントでホイールに多大なショックが加わった際に、鍛造ホイールであればそこで割れてしまって立ち往生(泣) なんて場面でも、 鋳造ホイールであれば僅かに変型するだけで済み、そのまま走行し無事に家まで帰ってこれた! なんてことも考えられます。
大事なのは、使い方や、使用目的を明確にし、どういった物が必要なのかを考えねばならない!ということですね
参考までに、パリダカの鉄人「菅原義正」氏にあっては、ラリーモンゴリアを走らせている自分のジムニー(JB23)のホイールは、純正のスチールホイールを使用しています。理由は、「もし凹んでもハンマーで叩けばすぐに走らせられるから、メーカー純正のこのスチールホイールが信頼できる!」だそうです
必ず生きて帰るとの意味を持つ「RALLY」。その鉄人ラリーストの言葉には重みがありますね♪
では気になるジムニー用ホイールの重量(1個あたり)表を少しお見せします
(あくまで参考程度でねw)
※軽さ順ね
RAYS A・LAP-J 5.5Jx16 4.8㎏
SUZUKI JB23ランドベンシチャー用純正アルミ 5.5Jx16 +22 5.6㎏
4X4エンジニアリング ブラッドレーVエボリューション 5.5JJx16 +22 6.07㎏
4x4キタガワ ノースリバーⅢ 4.5J×16 6.1㎏
RAYS TE37X 5.5Jx16 6.25㎏
(ココから↑はJWLか(+R)くらいの規格。つまり普通車に使うレベルのヤツ)
(ココから↓はJWL、JWL-T規格。つまりトラック用としても使える丈夫なヤツ)
キャン・アソシエイツ ジムラインSP24 75.5Jx16 6.3㎏
SUZUKI JA11純正アルミ 5.5JJx16 +22 6.4㎏
RAYS VOLK Racing TE37X 5.5JJx16 6.4㎏
SUZUKI JB23クロスアベンジャー用アルミ 5.5Jx16 +22 6.6㎏
SUZUKI JB23 7型~純正アルミ 5.5Jx16 +22 6.7㎏
SUZUKI JB23 5型~純正アルミ 5.5Jx16 +22 6.8㎏
SUZUKI JB23 前期 純正アルミ 5.5Jx16 +22 7.2㎏
APIO WILD BOAR X 5.5JX16 7.5㎏
4X4エンジニアリング ブラッドレーV 5.5JJx16 7.5㎏
SUZUKI SJ30純正鉄 4.5Jx16 +17 7.8㎏
SUZUKI JA11純正星形スチール 5JX16 +19 8.7㎏
APIO WILD BOAR J 5.5J×16 8.9㎏
あああ… もう面倒なのでこのくらいでカンベンして…
まだまだたくさんありますが、代表的なものだけを記載してみました
ここで、自分の使用目的をしっかりと定める。それは 「街乗り7割、狩猟(オフロード)3割」 である。
鋳造で、軽量化しつつも、強度のあるホイール
で、導き出した答えは
JA11純正アルミホイールを選ぶ!!
というか、もうポチッたwww
安価で高性能。玄人好み。いぶし銀の純正流用とする
しかも衝撃を逃がすための奇数、360を割り切れる数の5であるのも大事w
でも、ほんとこのアルミホイールは凄いと思います! まず、静岡は「スズキ自動車」のお膝元である「エンケイ(遠州軽合金)」製である
ここで製造される製品は、純正品はもちろん、モータースポーツでも世界ラリー選手権やフォーミュラ1、スーパーGT、ジムカーナ、ラリーなど幅広いカテゴリーで使用されているのに加え、その昔、大ヒットテレビドラマ・西部警察 にもスポンサー協力し、アルミホイールを大量に提供した経緯があり、あの過酷な撮影に耐えうるアルミホイールの開発に成功し、ましてやあのロケを通し、常に性能テストをしていた! という伝説があるのだ
そんな、80年代中盤から90年代初期にかけ、バブルの余波を受けつつ、今より、より贅潤な資金と膨大な時間をかけて、不整地用万能車であるジムニーに
「軽さ」「剛性」「強度」を高次元でシンクロさせた、JA11用純正アルミホイールを完成させたのだ!
まとめとして
エコだのコストダウンだのが、まるで名誉のように叫ばれる昨今にあって、愚直にまで高性能に拘り、剛性と強度と軽量化を成功させたパーツには、開発者の意地とプライドがヒシヒシと感じられる
安価に買えるのは、製品自体の価値が下がったんじゃない。世の中の、また、その他大勢の、見方が変わっただけ… 決して価値が変わったんじゃない!
そんなサバイバーたるバイクとクルマとパーツ達に敬意を払い、大切に使用していきたいと感じる、アラフォーまで生き残った、オッサンなむらっち2の、今日この頃である
おわり ( ̄ヘ ̄)ゞケイレイ
ごめんなすって