フォルクスワーゲンは3日、ボローニャモーターショーでシロッコ"スタディR"を公開した。
これは、フォルクスワーゲンが豊富なレース経験から得たノウハウを注ぎ込むことによって実現したシロッコのスポーツ仕様だ。
フォルクスワーゲンは2008年5月の「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」に、当時デビューしたてのシロッコのレース専用車シロッコ"GT24"2台で参戦。
その結果、初出場にしてクラス優勝、しかも1-2フィニッシュという快挙を成し遂げた。
シロッコ"スタディR"は、そのシロッコ"GT24"の公道仕様に位置づけられる。
エンジンには、直列4気筒ながら270馬力を発揮する2.0 TFSIユニットを搭載。
ミッションには6速DSGが組み合わされる。
足回りはダンパーとスプリングが固められたほか、ブレーキャリパーは4ピストンの強化タイプに変更。
タイヤ&アルミホイールもインチこそ同じものの、僅かなサイズアップが図られ、デザインも"スタディR"を名乗るに相応しいものとなっている。
ボローニャということで、外観は白いボディカラーに左右のドアミラーが赤、グリーンと、イタリア国旗のトリコロールカラー仕立てがご愛嬌。
しかし、見た目だけでなく機能性の向上を狙って開発したパーツを装着し、ノーマルに対して大幅に迫力を増している。
大型フロントバンパーには大型エアインテークを装着。
エンジンとブレーキの冷却性に配慮したデザインとなっている。
ヘッドランプには、視認性と夜間時の圧倒的な存在感を両立するLED式が用いられる。
さらに、リアにはワイド感を強調する巨大なルーフスポイラーや整流効果を発揮するディフューザーを装着。
これにより、高速走行時の揚力軽減に貢献する。
ディフューザー内には、高揚感のあるエギゾーストサウンドを奏でる左右2本出しマフラーも併設された。
内装もレーシーな雰囲気満点。
レカロ製バケットシートは専用ナッパレザー仕上げで、ホワイトのパイピングも施されている。
インテリアパネルやステアリングホイールの一部に奢られるカーボンとアクセルペダルやドアパネル、シフトブーツなどインテリア各所に装着されるアルミパーツ袈飾が絶妙のコントラストを際立たせる。
このシロッコ"スタディR"はあくまで参考出品のコンセプトカーだが、この考え方はゴルフ「R32」の後継車として、2009年デビューが噂される「R20T」に受け継がれるはず。
R20Tの内容を予測する意味でも、このスタディRは意義深いモデルだ。
Posted at 2008/12/05 23:59:06 | |
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