リボルバー・リリー

先日、8月11日（金）から全国公開された映画「リボルバー・リリー」を観てきました。

綾瀬はるかさん主演の「リボルバー・リリー」の舞台は1924年（大正13年）の日本。




前年の1923年に関東大震災が発生し、復興していく渦中にある東京の姿や、軍国に走る戦前の日本の時代背景などもあり、幕末や明治の時代とは違った激動の時代だったことがうかがえます。

そうした時代に、幣原機関で訓練を受け、16歳の頃からスパイとして実地任務に投入された主人公小曾根百合は、最高のスパイとして暗躍。

3年間で57人の殺害に関与し、各国大使館から「最も排除すべき日本人」と呼ばれました。


ネタバレになるので詳しいことは割愛しますが、小曾根百合がとある少年を助けることにあります。


多くの秘密を抱える少年と、人を殺すことを止めた元スパイとの逃亡劇。


2人に迫る陸軍。



軍国主義の中でも、敵対関係にある陸軍と海軍。


映画とはいえ、あちこちで発砲したり殺害したりと、とんでもない物騒な世の中だった戦前。




配役として、主役の綾瀬はるかさんは、大河ドラマ「八重の桜」で銃を扱う主人公の女性「新島八重」を演じ、抜群の演技とアクションを披露しているので、美しいダークヒーローという役はドンピシャ。


小曾根百合に命を救われたことがある元海軍の弁護士岩見良明役は、大河ドラマ「麒麟が来る」で明智光秀を演じた長谷川博己さん。



脇を固めるキャストも、阿部サダヲさん、野村萬斎さん、豊川悦司さん、吹越満さん、橋爪功さん、石橋蓮司さん、佐藤二郎さんといった安定の顔ぶれだけでなく、シシド・カフカさん、古川琴音さん、ジェシーさん、羽村仁成さんといった若手の人選も話題性があると思います。



とにかく、綾瀬はるかさんといえば、男顔負けの体を張ったアクションが素晴らしいのは周知の事実。

先に書いた「八重の桜」では会津武士道の魂で、戊辰戦争を生き抜いた女傑を演じていますが、他にも2016～2018年に放送された大河ファンタジー「精霊の守り人」では更に過激なアクションを披露。


ドラマ「奥様は、取り扱い注意」では「八重の桜」でも共演した西島秀俊さんと体術による激しいアクションを披露。


直近では2023年1月に公開された映画「レジェンド＆バタフライ」でも信長役の木村拓哉さん以上に激しいアクションを披露。






今、日本の映画・ドラマの中で、最も体を張っているだけでなく、実力も備わった女性アクション俳優といえば、綾瀬はるかさんではないかと思います。



「リボルバー・リリー」の時代背景に至る歴史がわかるよう、簡単に書きだしてみると、エグイ時代だったんだなということがよくわかりました。



1894年（明治27年）清国に宣戦布告。日清戦争勃発。

1904年（明治35年）ロシアに宣戦布告。日露戦争勃発。

1909年（明治42年）伊藤博文ハルビン駅で射殺。

1914年（大正3年）ドイツに宣戦布告。第一次世界大戦勃発。

1918年（大正7年）第一次世界大戦終結。

1921年（大正10年）原敬東京駅で刺殺。

1923年（大正12年）関東大震災。




ちなみに、歴代の首相の中で、伊藤博文、原敬の他、昭和に入ってからも首相殺害や命を狙った事件は続きます。


1930年（昭和5年）濱口雄幸東京駅で銃撃。

1936年（昭和11年）「二・二六事件」高橋是清銃撃。

1936年（昭和11根）「二・二六事件」斎藤實射殺。


そして、記憶に新しいのが2022年の安倍晋三銃撃。


他にも殺害が計画されていたが実行されなかった事件や、襲撃されたものの殺害までは至らなかった事件はたくさんあります。


昨年の安倍晋三襲撃事件はともかく、戦前の昭和の時代まで平和とは程問い危ない時代だったということがよくわかりますね。



リボルバー・リリー公式サイト
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