1月27日に封切りとなった「レジェンド&バタフライ」を観てきました。
テレビでも映画の宣伝のために木村拓哉さんがバラエティ番組に出まくっているし、昨年11月に開催された「ぎふ信長まつり」でご本人が信長に扮して出演するということで46万人を動員したという話題もあって、この映画を知っている人も多いと思います。
「レジェンド&バタフライ」は、木村拓哉さん演じる織田信長と、美濃のマムシ斎藤道三の娘であり、信長の妻となる帰蝶(濃姫)をクローズアップし、両者の結婚から信長の最期となる本能寺の変までを描いた映画です。
大河ドラマや歴史モノが好きな私としては、「どんな信長像が描かれるんだろう」と「合戦シーンはどんな感じだろう」という期待で観にいきました。
信長のイメージといえば、幼少期は暴れん坊でうつけ者と呼ばれ、桶狭間の戦い以降では戦の天才、商業の天才、天下布武のためには手段を選ばない魔王・・・という先入観をどうしても持ってしまいます。
本作品では、そのイメージとは少し異なる新たな信長像に出会うことになります。
戦国時代なので、合戦シーンや多くの武将の魅力にも期待をしていたのですが、こちらは正直、期待外れ。
信長の戦といえば、1560年桶狭間の戦いを皮切りに、美濃を平定した1567年稲葉山城の戦い、織田・徳川連合軍対浅井・朝倉連合軍の1570年姉川の戦い、1571年比叡山焼き討ち、織田・徳川連合軍対武田の1575年長篠の合戦などが有名ですが、前述のとおり、合戦シーンについては非常に淡泊でした(^^;
有能な武将が多い織田家中の中で、本能寺の変のキーパーソンとなる明智光秀だけは存在感を出していましたが、他の役者さんは全然記憶に残らない(^^;
有名な供応シーンでの家康の腹黒く洞察力の鋭い人物像はちょっと出ていましたけど・・・。
本作では、信長と帰蝶の心情の変化をクローズアップしたり、信長の成長していく姿をメインに捉えたりしていると割り切れば良いのですが、他の武将の存在感が薄いことが私にとってちょっと残念だなぁ・・・と。
わかってはいても、そう思うのは、歴史好き故ですね(^^;
本能寺の変で、明智光秀が何故、反旗を翻したのかということについて諸説あります。
光秀が信長の所業や自分への仕打ちに恨みを持っていた説、自ら王となろうとする信長に対し、朝廷を基調とし、武家と朝廷が共存する世にしたいと考えていた光秀との考えが合わなくなった説、光秀自らが天下人を狙っていた説、秀吉の謀略により光秀に謀反を起こさせる流れにまんまと乗せられた説。
その他にもいろいろと諸説あると思いますが、本作では、新しい光秀像が描かれています。
また、帰蝶役の綾瀬はるかさんは、大河ドラマで幕末に戦う女性を「八重の桜」で演じているだけあって、アクションも心情表現も流石の演技でした。
ちょっとネタバレになるかもしれませんが、本作品は、圧倒的かつ絶対的な存在感を放つ信長像とその妻を描いたというよりも、なかなか歩み寄れなかった信長と帰蝶が、時間はかかるものの最後はお互いを必要としていることに気づくという「夫婦愛」を描いた映画という視点で観ると面白いと思います。
レジェンド&バタフライ
↓
https://legend-butterfly.com/
Posted at 2023/01/30 21:52:40 | |
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