旅の始まり

今世紀に入ってから、デトロイトのＮＡＩＡＳ（北米国際自動車ショー）が仕事始めとなるのが恒例になっている。

バブル期の拡大路線の破綻から危機に陥ったマツダは、1996年にフォードからヘンリー・ウォレスを招き、国内メーカー初の外国人社長が誕生。以来、ジェームス・ミラー（97年）、マーク・フィールズ（99年）、ルイス・ブース（02年）と03年8月に井巻久一前社長が就任するまでの7年間で、マツダの企業イメージは大きく変わった。

なかでも39歳の若さで社長に就任したフィールズさん（現フォード・アメリカズ社長）とは、ＲＸエボルブ～ＲＸ８に至る発表の過程を通じて親交を深めることになった。それがＮＡＩＡＳ通いのきっかけだったと思う。

同じ99年。日産はルノーからカルロス・ゴーンを当時あまり耳慣れなかったＣＯＯ（最高執行責任者）として招き、当時の最大関心事のひとつとなったＮＲＰ（日産リバイバルプラン）に着手。01年6月に社長兼ＣＥＯに就任すると、Ｚの復活やＧＴ－Ｒの再生などのプロジェクトの推進役として強烈なリーダーシップを発揮する。

フィールズさんとゴーンさんという非常に現実的な外国人トップは、スポーツカーの最大マーケットはアメリカであるとして、コンセプトの段階からＮＡＩＡＳへの出展を断行。それを契機に、当時はまだトラックとミニバン主体のローカルショーの色彩が濃かったデトロイトショーは名実共に国際ショーに相応しい内容へと盛り上がっていく……。

わずか10年たらずの出来事ではあるけれど、この間の変化はまさに激動といった感がある。定点観測を続けてきて思うのは、何事も今までどおりでは立ち行かない……ということ、ですね。


ということで、仕事始めです。海外取材に出掛ける時には、その時々のスケジュール、体調、懐具合などを勘案して、出発の空港や空港までのアクセスをいろいろ変えている。

今回は、あと約3時間後のＮＷ6便でポートランドに入り、ミネアポリス経由でニューアークまで行く。マンハッタンを見て気合を入れてから、デトロイト入りするプランにした。

昨日（7日）はあれこれバタバタしていて、思った通り深夜の成田入りとなってしまった。こんなことだろうと読んで、定宿のホリデーイン成田を予約していた。ここは泊まると2週間まで駐車場代が掛からない。

priorityclubというメンバーシップに入っていると、2週間以上前の予約だと6500円ほどで泊まれる。現在のステイタスはゴールドメンバーなので、その料金で広くて新しい新館のツインルームにアップグレードしてもらえ、しかも例とチェックアウト（16時まで）が可能なんですね。

昨夜は深夜の移動となったので、ＥＴＣ利用の交通料は合計1360円。用賀ＩＣまでは246号利用。懐具合が寒いので、すべてにおいて節約なのだ。

すでにオンラインでチェックインしているけれど、そろそろ空港に向かうとしよう。

では、行ってきます！！