元横綱 白鵬の宮城野親方 退職へ「外の立場から 発展に貢献」
2025年6月2日 21時08分
大相撲で現役時代に史上最多となる45回の優勝を果たした元横綱 白鵬の宮城野親方が、日本相撲協会を退職することになりました。親方は「外の立場から、その発展に貢献していく決意を固めました」というコメントを発表し、9日にも記者会見を開く予定です。
目次
伊勢ヶ濱親方「本人が望んでいること これ以上言えない」
八角理事長「大変残念」
宮城野親方は、現役時代史上最多となる45回の優勝を果たすなど現役生活およそ20年で数々の記録を打ち立てて、4年前の秋場所後に引退しました。
3年前の7月に宮城野部屋を継承し師匠を務めていましたが、去年2月に弟子の元幕内力士の暴行問題で日本相撲協会から2階級降格と報酬減額の懲戒処分を受けました。
その後、部屋は閉鎖され、宮城野親方は部屋の全員とともに所属する伊勢ヶ濱一門の伊勢ヶ濱部屋に移籍し、部屋付きの親方として指導にあたっていました。
弟子の暴行問題で謝罪する宮城野親方(2024年2月)
宮城野親方は部屋の閉鎖から1年を過ぎても再興のめどがたっていないことなどから、相撲協会を退職する意向を周囲に漏らしていて、関係者によりますと、夏場所中も協会側と話し合いを行いましたが折り合いはつかず、一門の関係者に退職届を託して自身の去就を一任していました。
日本相撲協会は2日午前から開いた臨時の理事会で、宮城野親方の退職届を受理し、6月9日付けで宮城野親方が退職することになりました。
さらに、元の宮城野部屋に所属していた力士については、引き続き伊勢ヶ濱部屋に所属することになりました。
宮城野親方は現在、所用でモンゴルに滞在中で、関係者によりますと日本に帰国後、6月9日にも会見を開く意向だということです。
また相撲協会は、ことし1月に引退した元横綱の照ノ富士親方が、年寄・伊勢ヶ濱を襲名して伊勢ヶ濱部屋を継承することを承認しました。
これに合わせて、7月、相撲協会の65歳の定年を迎える元横綱 旭富士の伊勢ヶ濱親方は、年寄・宮城野を襲名して今後再雇用され、伊勢ヶ濱部屋の部屋付きの親方として残るということです。
宮城野親方「外の立場から 発展に貢献していく決意」
退職することになった宮城野親方はコメントを発表し、この中で「これまで相撲道一筋に歩んで参りました。力士としての人生は、多くの皆様の温かいご支援とご指導があってこそなしえたものであり、心より深く感謝申し上げます」と感謝のことばを述べました。
その上で今後については「日本の誇る『相撲』という文化をより広く、次の世代へと伝えていくために日本相撲協会の外の立場から、その発展に貢献していく決意を固めました。国内外を問わず、相撲の価値と魅力を新たなかたちで伝え、相撲の未来を世界中の人々とともに築いていく活動に力を注いでまいります」とコメントし、今後、記者会見を開いて、正式に報告するとしています。
伊勢ヶ濱親方「本人が望んでいること これ以上言えない」
元横綱 旭富士の伊勢ヶ濱親方は宮城野親方について「あれだけの実績があるのでなんとか協会にとどまって弟子の育成をしてほしかった。何度も辞めないように説得していたが、本人がやりたいことがあって望んでいることなのでこれ以上は言えない」と話していました。
一方で「本人からは、これからはいろいろな形で相撲協会の発展に尽くしたい、自分の視野を広げて恩返しをしていきたいという気持ちが強いと聞いている」と話していました。
伊勢ヶ濱部屋を継承する元横綱の照ノ富士親方については「横綱でいろいろなことを経験してきているので、それを弟子に教えていってくれると確信を持って継がせている」と期待感を示していました。
また、自身が年寄・宮城野を襲名して、部屋付の親方となることについては「私のやることは変わらない。すべての弟子を強くするために指導していくだけだ」と話していました。
八角理事長「大変残念」
日本相撲協会の八角理事長は「大変残念だが、意思が固いので、弟子のことを決めて受け取るしかない」と話していたということです。
佐渡ヶ嶽広報部長「師匠として頑張ってほしかった」
佐渡ヶ嶽広報部長は「残念だ。立派な横綱だったからこそ、師匠として頑張ってほしかった」と話していました。
炎鵬「整理がつかない」
宮城野親方とともに伊勢ヶ濱部屋に移籍した幕内経験者の炎鵬は「突然聞いたので整理がつかない。何と言えばいいかわからない。何も考えられない。頑張るしかない」と話しました。
宮城野親方がスカウト 草野「さみしい思いある」
宮城野親方にスカウトされ角界入りした草野は「残ってくれると思っていた。さみしい思いがあるが、今は相撲に集中してしっかりやっていきたい」と話しました。
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2025/06/03 06:27:09