『平パン』『固パン』を求めて・・・

所用で浜松方面に行ってきました。
昼間の気温は20度越えで、既にオープンでは暑い程です。


所用のついでに、やりたかった事を実施してきました。
それは、当地にある『平パン』とか『固パン』と呼ばれる物を手に入れる事。
不祝儀の引菓子に使われる見た目は甘食のような堅めのパンで、元々は精進料理の飛竜頭の代用として始まった物とされています。

『浜松　平ぱん』でググると、こんな写真が出てきます。
確かに見た目は甘食の様です。


まず一件目は、浜名湖ガーデンパーク近くにある　かたぱんや。
シャッターが閉まっていたので横の窓から中を覗くも、営業している様には見えず。
実は手前の建物は倉庫で、奥の母屋の脇で製造販売をされていました。


『かたぱん　下さい』と言って出されたものをみると、あれっ、なんか違う。


原材料には、小麦粉　とあるので、煎餅では無いですね。
かなり粘り気が高い水溶き小麦粉のタネを鉄板に落とし、上から押し広げて焼くのだそうです。
直径は約8cmで厚みは3~4mm。
応対してくれたおかみさんの話によると、元は伊賀忍者の携帯食だとか。



『用心しないと歯が欠けるから手で割って食べな』と言われましたが、薄いので歯で食べる事も可です。
まぁ、歯が悪い人は手で割った方が良いでしょうね。
トッピングは、黒胡麻　白胡麻　青海苔の3種類。
非常に素朴な味で、ほんのり胡麻や海苔の風味が鼻に抜けます。
濃いめのお茶と一緒に頂くとよさげです。


二件目は浜松市内のスーパにて。
ようやくお目当ての物を手に入れる事が出来ました。
確かに、パッケージからして不祝儀っぽい雰囲気です。


長手方向は約16cm、短手方向は約12cm　厚みは2cm以上あります。
こちらも上には胡麻がトッピングされています。


食感は甘食を少し硬く＆甘みを抑えた様な感じです。
牛乳と一緒に頂くとよさげです。
というより、飲み物無しで食すのは少し難儀かも。


どちらも、私にとっては満足な味でした。
また行く機会があれば、求めたいと思います。

私は流浪人だったが故に、子供の頃から親しんだ味なんてものは存在しません。
それ故に、こういった地方に根差した食材には興味がありますし、そういった物を持っておられる方が、羨ましい限りです。