
今年も8月にKaZuさんがEFWアクセラの足リセッティングでいらっしゃいました!
何かね…KaZuさん8月の人(8月にいつも作業してるから)って印象ですって話をしたら、単純に長期連休とれるのがここなのでって話でしたww
いつも遠くからありがとうございます!
前回まで仕様は基本的に変わっておらずーでしたが、今回変わったところがあります。
これは自分も現車を見て乗っては初めてなので注目しておりまして!
・フロント

メンバー前方側の下

メンバー前方側の上

メンバー後方側の下

メンバー後方側の上
・リア

バネ部、下

バネ部、上

前方側、下

前方側、上

内側、上下
写真がまぁー撮りづらかったw
はい、そうです!
メンバーリジットカラー『リジカラ』を装着されました!
この手のパーツは自分で脱着作業を複数回、数パターンの取り付け方を行っているのもありBLアクセラでは何がどうなってどれくらいの変化がーというのは理解していますが、リジカラはカラーを下側から入れるだけでなく上側からも挟み込む構造。
かつボルトで締結の際にカラー本体(素材はアルミ調としか公式の情報はありません。調って??)を潰してブッシュカラー付近にある隙間を埋めてメンバーとフレームを剛体に~という触れ込みのパーツです。
かくいう、これ系のパーツを自分のFFWアクセラにも装着しています。
オーデュラ製のメンバーカラーなので仕様は違いますが。
オーデュラのメンバーカラーは素材がA7075製で硬さもあり通常取り付けで変形するものではありません。
アプローチが違う。
メンバーを固定するボルトと合わせる事でメンバーのセンター出しも出来て(車種と装着場所に依る)ブッシュの規制は一切しない。
むしろカラーを入れた事で隙間がなくなり、純正メンバーブッシュを活用させる様にする。
隙間が無くなってブッシュがすぐ反応する様になる事がドライバーにダイレクト感というかたちで変化を感じさせるわけ。
これがリジカラだとどうなの?って気になってはいた。
しかしまぁ今日日BLアクセラにリジカラ付けようなんてタイプの方はそういらっしゃらないので…
KaZuさんが取り付けるっていう話を聞いた時に、へーーー!!って楽しみだったんですが、その後再1G締めの依頼の話があったので是非!という事で今回の作業となりました。
試乗してまず第一印象。
かっっっった!!マジで!?
乗ってすぐの第一印象はそんな感じだったけど、乗り始めてしばらく様子を見ててなるほど足自体はやっぱビルシュタインのこう、やわっとストローク深めなネジ式車高調の印象がそれはそれである。
でもその割に案外路面ギャップで硬い感があるのはエクゼの強化スタビの影響。
この辺は自分がセッティングしたから覚えてる。
何か…第一印象の乗り味観点だと、硬いと柔いが混在してて微妙。
ロールケージ入れた!みたいな感じと違って、何だろう…妙な金属的な硬さだった。
剛性が変化したとは何か違う。
何だろうねこれは、新感覚だね。
この補強硬さだけが要因ではないけど、前回セッティング時に残ってたフロントが入りにくい印象は消えてました!
これはタイヤを225/45R17のブリヂストンアドレナリンに変更したこと、リアに入れていたワイトレ15mmを外したことが効いてます。
曲がらない状態を作っていた要素がなくなったのでハンドリングは正しく改善。
今回は更に長所を伸ばす様にしていきたい。
まずボンネットが軽くなってるアクセラは、吊るし車高調とかなりミスマッチ(ダウンサスでも勿論同じ)しやすい。
KaZuさんのアクセラも一昨年初めて乗った時から出ててアンダー強め。
これはEFWだけでなくFFWの軽量ボンネット装着車でも同じ動きをしてたので覚えてます。
フロントが軽くなった事でトラクションが減る、軽くなってフロント車高が上がる、という要素が組み合わさってアンダーが強まる…
そういう事もあって、本当はフロントの車高下げたかったんです。
しかし今装着のビルシュタインネジ式車高調では既にギリギリ寄りまで下げられています。
実際の挙動的にはヘルパーの活用領域を減らしてフロントバネをもっと効かせたい…という事で、
去年2回目の作業の時には逆にフロントの車高を上げましたが、この車高を上げるというのは結果なってしまう話で、自分が本当にやりたいのは今よりプリロード掛けたい、でも車高は下げたい~なんですが、それが出来ないのがネジ式車高調の苦しいところ。
それと、このリジカラ補強が入った事でやたらと顕著になったのが衝撃の入り方。
FFなので重量だけならフロントヘビーではありますが、今現在の荷重の掛かり方が大分リア軸寄りでリアから盛大にガツンガツン衝撃が集中して入ってくるし。
これ、過去にセッティングしてきた何よりも硬いです。
バネレートとかの問題じゃない。
自分はこれが硬くてきついって感じるんだな…と、しばらく試乗してて判断。
どちらにせよやろうと思ってたリアの車高調整なのでこの要素の緩和調整も加味します。
って事で今回の作業はー
・再1G締め
・前回アライメント作業時のデータシートより判断でフロントキャンバーの左右差を微調整
・リア車高アップ
調整出来る範囲で全体を整えます。
フロント車高調のシートはこの様な状態。

この写真自体は23年時のこちらで調整する前の状態で、24年にはここから上げる方向で微調整しました。
こんな感じでウェイトブラケットがロックシートに干渉してしまうので、ネジ分までの全下げが出来ません。
ここを加工すればもう何mmか下げられはするけど…
重心バランスを変えるのが目的なのでフロントを下げる事に固執せずリア調整で行きます。
足周り測定して、前回と変わりない事を確認。
再1G締め施工。
そのついでにフロントキャンバーの微調整。
左右共現状目いっぱいストラットを倒す形で装着されていてアライメントデータで右が多く寝ているので、

左に合わせて右を微調整で起こす方向にしました。
微調整しか出来ないので左右ぴったり!!にはならないんですが、値を左右近づけるというのは大事。
やれることはやる!のスタンス。
フロント周りチェックもしますが左は、

お約束のやつーw
何でしょうね?BLアクセラ左インナーフェンダー下側クリップ潜ってる個体多い。
クリップ居なくなってる個体もあるけど、これはインナー裏側に潜っちゃってただけなので

クリップ付け直しで対処。
右は~

おいおいおい!?

オイ!!

染み出してるぞ!?

ここからパネルの間のシールを通ってる

キャップの間からだだ漏れになってますがな…
匂いですぐに分かったけどブレーキフルードが盛大に飛び散って流れてますね。
ちょっと前に車検やったっていう業者!!どういうことだ!!
とりあえずホースが切れてるとか、ブリーダープラグが緩んでいるとかの類ではなかったです。
腹立たしい…
人間だからミスはあろうが、よりによってブレーキ周りって。
ちなみにキャップが斜めに無理に締められていて、ちゃんとシール出来ておらず走行振動でキャップの隙間から零れたってのが原因っぽいです。
作業者、ちゃんと見ろよ。マジで。
処置するだけ処置して、リアの作業へ移ります。
さて次はリア車高の調整作業になるので、リアバネアジャスターに手を出します!
ビルシュタイン車高調のリアバネアジャスターは、一般的なメンバー側アジャスタータイプです。
ロアアームのボルト切り離した状態にしてアジャスター緩められればラッキー…だけど、ま、無理でしたw
面倒がらず億劫がらず~が逆に最短の道!
リアダンパー、ロアアーム、スタビリンク切り離してアームをフルストロークできる様にしてバネごと摘出。

こんな構成。
特にビルシュタインだからーみたいな事はなく一般的なメンバー側皿当てゴムに、アジャスター、バネです。

フロントはヘルパースプリングありですが、リアはありません。
専用のテーパーバネは車高を下げる為でしょうね、ダウンサスでも見かける様な巻き方です。
そう考えるとフロントと合わさって意外とバネレートはちょっとだけ硬いのかもしれません。
以前取り付け説明書を拝見させていただいてましたので、このアジャスター本体にある

切り欠きに

メンバー溶接部を入れ込んで逃げさせる…というのを覚えていたんですが現物取り外したらズレてましたね。
組んだ当初は合ってたんだけどズレたのか、それとも説明を大して読まずにそれっぽく組んだのか分かりませんが。

メンバー側の当てゴムは結構なくたびれ感があり、癖とヒビ切れが出来てしまっています。
何とか今までより良い感じに当たる様にしつつ、アジャスターはちゃんと切り欠きが溶接部をかわす様に

合いマークを書いてセットセンター位置が分かる様にして、アジャスター高さもきちんとセンター基準で左右共揃えてセット。
神経質に組んでいきます。

良い感じに当たってますね!
切り欠きに合わせて分かる様に合いマークを打ったセンターもズレていません。
これは最初に組んだ人、ロアアームに入れて組む時にズレたのかもしれないなー
リアバネはそれなりに入れるのにコツがあるので、アクセラの足の経験があんまりないとやりづらくてしょうがないかもしれない。
自分はそりゃもう何度やったやらなので慣れてますが。

リア足も完成!!
このEFWもこれで3年目ですが、何気に今までリア車高調は触っていませんでした。
これでフル調整ですね。
お楽しみのテスト走行ですがー
狙い通りに車高のバランスを変えられたことで、嫌に背中側、リア寄りにガツンガツン振動入って来てた感じがドライバー中央へ寄ってきました。
この感覚がまずちゃんと出せた事が一安心。
舵を入れて姿勢が変わり出してからアンダー…アンダー!って感じだったのが、落ち着きましたw
BLアクセラの軽量ボンネット仕様の場合、思ってるよりも前重心に設定してやらないとダメなんです。
この、思ってるよりも、ってのが掴めるまでなかなか時間が掛かりましたが、今ではこの辺りの設定値だといいぞってのが出せる様になったと思います。
軽量ボンネットの影響ってのは大きいですね!
軽けりゃいいわけでもないってほーんと身に染みて勉強になります。
舵を入れたら曲がる、当たり前のフィーリングになりました。
専用セッティングになって、かなり走りやすい。
ただ、どうあっても常にリジカラの強衝撃があるので乗り心地は正直、悪い方です…w
こればかりはリジカラが密着して、力が逃げない様にしてるからしょうがないんだけど。
とはいえ走行に関しては運転エンジョイ指向が強まったのでいいんじゃないでしょうか!
特に今年は、毎年年末恒例になってきている作手サーキットの走行会オフ、走行枠で初参加(見学では参加済み)ですから、サーキットでの運転をより安全に楽しめるんじゃないかなと思います。
いつも見学サポート枠で行っている自分も、外から眺めるのが楽しみですね。
次のブログ更新内容は、またもBLNAアクセラの足セッティング。
毎度お馴染みの、MFCT参戦のBL5FWアクセラの足セッティングになります!
なんだかんだで毎年、特にメインでアタックしているSUGOにてタイム更新が続いていますが、さて今回のセットで2026年の結果に繋がる様な成果は出せるのでしょうか。