※携帯電話でアクセスしていただいている方へ。
今回から試験的に本文中の写真をスライドショー動画で公開しています。
「関連情報URL」よりご覧ください。
今回で777本目のブログとなりました。
みんカラデビュー以来6年7ヶ月目、その間にペーパードライバーとなり、今では旅ネタ、酒ネタ、カメラネタばかりですが、今後ともお付き合いいただければ幸いです。
…と言うことで、今回はB777の画像を用意してみました。
ちなみにこのANAのB777は、この「アイスランド&グリーンランドの旅」の最後、成田→伊丹で利用したときの写真です。
相変わらずのマイペースなので、この「旅の報告」が成田まで帰り着くのは何時になるやら…(汗
気長にお付き合いいただければ幸いです。
※今回、前半はグリーンランド旅行のプランニングについてクドクド書いているので、面倒な方は読み飛ばしてください。
※
「アイスランド&グリーンランド旅の報告」のバックナンバーはこちら
● グリーンランド行きのプランニング
アイスランドとグリーンランドの位置関係
いよいよアイスランドからグリーンランドへと出発するわけだが、グリーンランドは日本の5.7倍の面積を持つ世界最大の島。
とは言え、グリーンランドの人口は5.7万人。人の住んでいる街の数も知れている。

(地図はCIAのWorld Factbookを素材とし、パブリックドメインのものに、NEOCAが一部補足を行っている。)
このうち軍事あるいは気象観測などの基地を除くと、首都ヌークを含む西グリーンランド、南グリーンランド、そして東グリーンランドに分けられる。
今回はアイスランドからのアクセスと言うこともあり、地理的にも近く、しかも西グリーンランドと比べて秘境度の高い東グリーンランドをターゲットにすることとした。
上の地図では東グリーンランドにイトコルトルミット(Ittoqqortoormiit)とタシーラク(Tasiilaq)の2つの街が見られるが、ハッキリ言ってしまえば「東グリーンランドの街はこの2つだけ」なのである。
なおタシーラクはアンマサリク(Ammassalik)とも呼ばれており、現地でも専ら「アンマサリク」と呼ばれていることから、今回の旅行記では「アンマサリク」で統一することにしたい。
最もアンマサリクに限らず、グリーンランドの地名は「イヌイットが名付けた地名」と「デンマーク人が名付けた地名」の2種類が存在している。
長らく「デンマーク人が名付けた地名」が使われてきたのだが、近年グリーンランドの自治権の拡大やデンマークからの独立を探る動きなどもあり、「イヌイットが名付けた地名」を正式名称として使用するようになった。
アンマサリクもこの流れの中で、正式名称をタシーラクとしたのだが、長年親しんだ地名ということもあり、「アンマサリク」が一般的に使われているようだ。
(もしかすると東西グリーンランドで独立に対する温度差があるのかも知れない…が、これはあくまで私の推測)
なお一言で「イトコルトルミット」「アンマサリク」と言っているが、実はそれぞれの周辺に、衛星的な村が数村存在しており、「イトコルトルミット」「アンマサリク」はそれぞれの中心的な街、という位置づけである。
そして面白いのはイトコルトルミットとアンマサリクはともに“空港を持たない村”であり、周辺の衛星的な村の1つが空港(滑走路を持ち飛行機が離発着できる)を持ちハブの役割を果たし、そこからヘリコプターが近隣の村を結んでいる。
そしてイトコルトルミットとアンマサリクもそのヘリで結ばれる村の一つに過ぎないのである。
例えばアンマサリクを例にすると…

(クルスク空港の案内板より)
もちろんこの地域の中心となる村は人口2000人程のアンマサリクなのだが、アイスランドや首都ヌークから飛行機で到着するのは、人口は300人程だが空港が存在しているクルスク(Kulusuk)村となる。
そしてクルスクからヘリコプターに乗り継ぎ、アンマサリクへと向かうこととなる。
また近隣のIsortoq(人口100人弱)、Kuummiit(350人強)、Sermiligaaq(200人強)、Tiniteqilaaq(130人強)といった村へもヘリコプターが運航されている。
但しアンマサリクを除くこれらの村々への便は、便数が非常に限られるため、運航日も含め、十分に気をつける必要がある。
そしてイトコルトルミットに関しても、空港のあるNerlerit Inaatからヘリコプターでのアクセスと言うことになる。
なおグリーンランドではこうした近隣の集落間の道路すら、まず整備されておらず、公共交通としてはヘリコプターが実質的唯一の移動手段となっている。
(もちろん東グリーンランドと西グリーンランドを結ぶ道など、一切存在しない)
これは深いフィヨルドが多いといった地形的条件もあるのだろうが、想定される通行量が少ない、維持管理の難しさ…といった事情もあるのだろうと推測する。
もちろん夏ならボート、冬なら犬ぞり、といった移動手段も存在するが、一般旅行者向けの移動手段で無いことは確かだろう
と、言うことで嫌でもヘリコプターのお世話になることになるのだが、ココに厄介な問題が存在している。
ここグリーンランドでヘリコプターを運航しているのは、フラッグシップキャリアである「エア・グリーンランド」(Air Greenland)なのだが、アイスランドからの国際線を運行しているのは一昨日利用したアイスランド航空(IcelandAir)グループの「エア・アイスランド」(Air Iceland)なのである。(エア・アイスランドについては以前にこの「旅の報告」で書いているので省略する)
両社ともネット経由で予約が可能なので、日本からでも手配できるのだが、別々の会社の便を空席を確認しながら、乗り継ぎを考えて手配しなくてはいけない。
更にヘリコプターの場合、座席数が限られることもあり、コレが実に面倒なのである。
しかも万が一、天候等で変更やキャンセルが必要になった場合、両社に手配しなければならず、しかも「通しの航空券」で発券していないと、補償等も受けられず、新たに買い直しといった事態も想定される。まあコレまた実に面倒。
(但し実はエア・アイスランド、エア・グリーンランドともに、日本国内に代理店を持っており、しかも両社の代理店を受託している会社が同じ会社。なのでどうしてもと言うことであれば、代理店に相談した方が良いと思われる。)
…と、あれこれ頭を抱えていても、東グリーンランド訪問でヘリコプターを避けることは難しそうなので、先に目的地を決めてしまうことにしたい。
(実はウルトラC的に、“空港のある”クルスク村を訪問先に決めてしまう、という手もあるのだが)
ここはヘリの便数や、宿泊施設といった現実的な条件を考えて「イトコルトルミット」か「アンマサリク」の二者択一となった。
実はIsortoq、Kuummiitといった村にもゲストハウスがあり、どうしても行きたければ行けなくはない(ツーリスト向けの詳細なパンフレットも存在している)のだが、冒険家でもない素人がグリーンランドで動ける範囲は限られており、最低限でも現地ツアーや観光施設の存在が確認できている「イトコルトルミット」か「アンマサリク」にしておいた方が無難だろう。
ここはやはり「イトコルトルミット」の方が面白そうである。
人口500人弱だが、北極圏に位置しており、立派な教会など多少の見所もあることのこと。更にあまり日本人が行っていなさそうというのもポイント大である。
日本語での情報はまず見つからず、英語の情報なのだが、以下のようなサイト見つかった。
・東グリーンランド公式ツーリズムサイト(アンマサリクの情報もあり)→http://www.eastgreenland.com/
・NANU Travel(イトコルトルミットで現地ツアーやゲストハウスを運営) →http://www.nanutravel.dk/
しかしNANU Travelのサイトを見ていると、例えば2時間の村内ガイドがDKK800(≒\12800)…と言った具合に驚くような価格なのである。しかも価格欄が「要問い合わせ」になっている項目が多いのもちょっと怖い。
それに夏場は冬場と違い犬ぞりと言ったわかりやすいお楽しみもなく、かといって狩猟をしたいとも思わないので、正直「手間」と「お金」に見合わないように思い始めた。
今回のグリーンランド行きには、「グリーンランドへ行くことに意義がある」あるいは「北極圏へ行くことに意義がある」といった側面もあり、これだけのために過剰な「手間」と「お金」は掛けるというのはちょっと考え物である。
更に飛行機も毎日運行というわけではなく、どうしても日程が制約され、現地での滞在日数が長くなって滞在費も嵩むことも考えると、イトコルトルミットに拘るのは良くないだろう。
そんなこんなで比較的観光開発もされており、飛行機も毎日運行のアンマサリクにターゲットを変更。「グリーンランドへ行くことに意義がある」ならこれで十分だろう。
また「北極圏へ行くことに意義がある」については、アイスランドでもごく一部北極圏に入る地域があるので、そちらを訪問することで埋め合わせることとした。
そしてアンマサリクや近隣のクルスクについては、手配の面でも非常に簡便なのである。
レイキャビック-クルスク間の国際線を運行しているエア・アイスランドが「
Action Packed Daytours」というツアーを催行しており、レイキャビックから日帰りでアイスランド各地やクルスクへの飛行機利用の日帰りツアーを催行しており、その中の
クルスクツアーを利用すると、時期によるがEUR444~500(≒\47000~\53000/9/16のユーロ相場による目安、以下ユーロに関しては同じ)でクルスクへガイド付きで日帰りすることができる。
「グリーンランドへ行くことに意義がある」だけならば極端な話これだけでも良いのだろう。
…しかしグリーンランドへ日帰り」というのは少し味気なさ過ぎる。
しかしAction Packed Daytoursのラインナップ中に「
A different World」という宿泊ツアーがあり、アンマサリクまでの「飛行機+ヘリコプター+ホテル+全食事+空港税+サーチャージ等」一切合切含んだ2泊3日のコースが設定されている。(Daytoursじゃないの??と突っ込みたくなるが^^;)
しかもガイド無しのフリープランなので、要は「面倒な交通やホテルの手配を全部やってくれる」という有り難い話なのである。
それに2泊3日なら、多少なりとも自分の足でグリーンランドを散策することも可能だろう。
逆にこれ以上長くなると、特に目立った観光施設の無いグリーンランドでは、時間を持て余してしまうような気もしなくはない。
出発日の6/11はまだショルダーシーズン(ハイシーズンは6/15から)なので、料金はEUR958にシングルチャージEUR44追加で合計EUR1002(≒\106000)である。
(但しシーズンや、バストイレの有無などの料金変動の幅が大きいので、参考程度に。それに当時はもっとユーロが高かった…)
なお他のツアー会社などでも、アンマサリクへのフリープランを扱っているところがある。
エア・アイスランドより若干低価格に見えるのだが、空港税やサーチャージなどが別途加算されるケースがほとんどで、最終的にはエア・アイスランドが(私が調べた範囲・条件で)トータルで一番安くなった。(しかも全てコミコミなので、極端な話、追加費用0で2泊3日過ごして帰って来ることが出来る。)
結局、エア・アイスランドのこのツアーを利用してのグリーンランド行きに決定。エア・アイスランドのホームページから申し込みを行った。
予約そのものはリクエスト予約方式であり、オペレーターと以下のメールのやりとりを経てあっけなく予約完了。
「ホームページのフォームから申し込み(リクエスト予約なので書式に拘らず、要はわかればいい)」→「オペレーターが空席・空室を確認し返信」→「正式に申し込み」→「カード決済URL送信」→「URLからカード情報入力&メールで最終確認の返信」→「添付ファイルでクーポン送付」
アンマサリクでの延泊はもちろん、クルスクの日帰りツアーの延泊なども受け付けているようだ。
リクエスト予約なので、もしかするとアンマサリク+クルスクといった組み合わせでも相談できるのかも知れない。
ただちょっと不親切だと感じた点もあって、何と送られてくるクーポンがエア・グリーンランドの書式で「クルスク-アンマサリク」のヘリコプターのもの1枚だけ。
しかしよく見るとその紙にさりげなくエア・アイスランド(レイキャビック-クルスク)の予約番号も書かれている。
但しエア・アイスランドの予約番号など“有って無い”のだが。(名前で管理しているので、名前を言えばOK。逆に番号を言っても「名前で…」と)
従って「旅程案内」のようなものもなく、もちろんツアーの受付場所についての案内も無し。結果論から言うと、ここの会社のデイツアーは、空港で勝手にチェックインして、個別に現地へと向かう。
そして現地空港で、現地スタッフが出迎えるのだが、その現地スタッフというのが、実は現地の定期観光バスが空港に寄ってピックアップするだけだったり、当日面食らいそうな設定になっていたりする。
このあたり知らないと困ることなのに、何も案内がないのである。
そんなこんなで、何とかグリーンランドの旅の段取りも終了。
やたら長くなってしまったが、ここで話を旅の本編へと戻したい。
#最後はこんなに簡単な方法で手配したにもかかわらず、どうしてここまでの経緯をクドクド書いたかというと、今後アイスランド&グリーンランド(特にイトコルトルミット)への旅を計画される方の参考になれば…と思ったからであり、純粋に「旅行記」として読んでくださっている方には、関係のない部分がかなり長くなってしまい、ちょっと申し訳なく思っております。
● レイキャビック(Domestic)空港から出発
グリーンランドへ出発の朝、宿泊先のヒルトンノルディカホテルで朝食を取り、スーツケースをホテルに預けてから出発。今回は2泊3日の行程なので、身の回りの品だけで身軽に出掛けることにする。
そしてグリーンランド行きの出発するレイキャビック(国内線)空港へと向かうわけだが、この空港は昨日分のブログでもわかるように、市街地からほど近い。
しかし空港ターミナルが市街地の反対側を向いて設けられており、更にヒルトンホテル自体が街の中心から離れているので、歩いて行くにはちょっと厳しい。
このレイキャビック国内線空港に関しては、リムジンバスの類は運行されておらず、市内バスの中でも「15系統」だけがこの国内線空港を経由する。
幸いなことにこの「15系統」はヒルトンホテル前のバス停に停車するので、今回はこの市内バスで向かうことにする。
ホテル前のバス停
なおこの市内バス利用に関して、注意すべき事項が1点だけある。
それは「クレジットカードが使えない」ということ。
しかも両替機や釣り銭の用意もないので、運賃(ISK350≒\245)をちょうど用意しておく必要がある。
ヒルトンホテルのフロントで両替をお願いすると、見透かしたように「バスに乗るのですか?」と良いながら50クローナコインを取り混ぜて小銭を用意してくれた。
「小銭を必要とするのはバス」と一瞬で判断し、適切な額面のコインを用意してくれるあたり流石は一流ホテルのフロントスタッフである。
クレジットカード社会のアイスランドでカードが使えないというのは非常にレアケース。
少なくとも私の経験した範囲では、このレイキャビックの市内バスだけなのである。
何せワンマン長距離バスや、「ババヘラ」的なアイスクリーム屋台に至るまで、携帯用カード決済機(?)を備えている程のカード社会なのである。
市内バスさえ乗らなければ、アイスランドクローネの現金が無くても旅できそう(というか、今回の私の旅では問題ない)な国なのである。
バスは前乗り後ろ降り。運賃は前払いである。

(写真は後日撮影。逆方向の便)
バス車内
車内放送はアイスランド語だが、次の停留所名がLEDで表示されるので、そちらに注意を払っていれば問題ない。
15分程で「flugvöllur」(アイスランド語で空港の意)停留所へ到着。
ただどうも空港最寄りの停留所っぽくなく、ちょっと不安になる。
しかし昨日の市内散策でおよその地理は把握できており、どちらが空港敷地かはわかる。
空港敷地でそれらしき建物を探せば、旅客ターミナルビルを容易に発見できた。
但し「それらしき建物」に該当する建物としては貨物ターミナルもあり、非常に紛らわしいので要注意である。
駐車場の中を通り抜けて、ようやく空港ターミナルビルへ到達。
先ずはチェックイン
少し早めに到着したせいか、係員の男性も眠そう。しかも口の周りに歯磨き粉の髭を生やしながらお仕事。うっかりさんなのだろうか。
まあこの国は全体的に「朝に弱い」感が漂っていて、この後も色々な笑い話を経験することになるのだが。
そして搭乗券はスカイマークのようなレシート方式。
そして時間を見てセキュリティチェックへ。今回は国際線搭乗口方面へ。
日本の空港でもありそうなセキュリティチェックを受け、同時にパスポートもチェックされる。
但しジェンゲン協定域内なので、所謂パスポートコントロールは無く、顔写真との目視照合だけである。当然スタンプなどは一切押されない。
そして国際線搭乗待合室へ。
国際線らしく、免税店もあったので、グリーンランドで飲む分くらいのアルコールを調達しておく。
何せアイスランドでお酒は「税金の塊」市価が異様に高いので、免税店は有り難い。
実は後日、この空港から国内線を利用して気付いたのだが…
そう国内線も国際線も同じ搭乗待合室なのである。
国際線側の入口からはいるとセキュリティーチェックを経て、搭乗待合室へと至るのだが、国内線側のの入口から入るとダイレクトに搭乗待合室。要は入口が違うだけなのである。
ちなみにアイスランド国内線はセキュリティーチェック無し。実に緩いのである。
そして国際線の離発着の時だけ免税店がオープンし、セキュリティーチェックと免税店を備えた立派な(?)国際線ターミナルに変身するという仕掛けなのである。
● フォッカー50に搭乗
搭乗案内に従って、ゲートを通過すると、いきなり外へ出てしまう。
このまま外通路を歩いて、目的の飛行機が駐機しているスポットまで歩いていき、タラップで乗り込むという、実に簡便な空港。
なお今回の機材は日本の空からは既に姿を消してしまった、オランダ製プロペラ機・フォッカー50(F50)である。
フォッカー50の機内
そして座った座席は翼の真横。但し翼は窓より上部にあるので、下方向の視界を遮られることはない。
そして1/3くらいの搭乗率でグリーンランドへ向けて離陸。
飛行機はレイキャビックの市内上空を通過。
昨日訪問したハットルグリムス教会も見える。
そしてオールドハーバー東側の高層ビル街(?)
おそらく海沿いのこのエリアがアイスランドで一番高層ビルが建ち並ぶ近代的なエリア。
そして飛行機はグリーンランドへ向けて洋上飛行に入る。
ここでドリンクサービス。
国内線と共通で、水・コーヒー・紅茶が用意される。アイスランドではコーヒーにチョコレートが標準で付いてくる。これは飛行機でもヒルトンホテルでも同じ。
そして国際線限定で缶飲料もサーブされる。
コーラ、スプライトなど一般的なソフトドリンクが用意されている。
ちなみにこの缶には「Made in GB」と書かれており、GBがグレートブリテン、つまりイギリスだと思いつくまで、かなり考え込んでしまったのはナイショ(笑
そして予想だにしなかった機内食が登場。
中身はクロワッサンサンド。
シンプルな軽食なので評価が難しいが、大きな欠点もなく、中の上と言ったところだろう。
そして「旅の報告」シリーズのお約束で、帰りの機内食も一緒に紹介。
何と…
これまた予想もしなかった本格的な機内食。
コールドミールの軽食ではあるが、サッパリと、それでもパサパサにはなっていない絶妙な加減の鶏肉がナカナカ美味しい。
あくまで軽食なので、他の機内食と比べるのはナンセンスだと思うが、それでもこれはなかなか高いレベルのメニューだと思う。
チキンは大満足なのだが…正直なところ、もう少しガッツリ炭水化物も食べたいかなぁ…
オマケ:フォッカー50のギャレー
● グリーンランドの光景に興奮
レイキャビックを出発してから45分ほどで、遠くに白い山脈が見えてくる。
右の窓から…ということは、北回りであることを考えてもグリーンランドで間違いないだろう。
そして更に30分程経過すると、眼下に流氷の海が広がってくる。
グリーンランドから流れ出した氷河が流氷となり海に浮かんでいる。
これは後から聞いた話なのだが、グリーンランドの東海岸はこうして流氷で覆われてしまうので、船はほとんど使い物にならないのだとか。
そのため東グリーンランドでは物資は夏場の限られた時期にしか運べないなどの苦労があるとのこと。
西グリーンランドに比べて、東グリーンランドの人口が希薄なのはこうした理由もあるのだろう。(全人口57000万人に対し、東グリーンランドで最大の人口を持つアンマサリクですら2000人弱。他の村も精々数百人)
(参考:空中写真)

赤ピンがクルスク空港
もうこの頃から機内のテンションが明らかに上がってくる。機内の乗客のほとんどが観光客なのだろう。
そしてグリーンランドが見えてくると、機内のテンションが目に見えるように上昇。
更にクルスクへの着陸に向けて高度を下げていくと、ますますテンションが上がり、沸騰寸前。
私もここでコンデジからデジイチへバトンタッチ。コンデジでは被写界深度が深すぎて窓の汚れまで写り混んでしまうのだ。
飛行機は更に高度を下げ、まるで遊覧飛行のような雰囲気。
客室乗務員が「着陸態勢に入りますので、ベルトをお締めください」とアナウンスを入れるものの、沸騰寸前の機内には全く届かず。
結局、自ら歩き回って、一人一人になだめるようにベルト着用を促してまわっている。
そして飛行機はグリーンランドへ接近。
海と氷河と山が一体化しており、切れ目がわからない。おそらく機内の誰もがこのような光景を見るのは初めてなのだろう。
急峻な氷河地形が見られる。
そして更に高度を下げていく
流氷の海を間近に見て
いよいよグリーンランド、クルスク空港へ着陸。
何と未舗装の滑走路
こうして興奮冷めやらぬまま、グリーンランド上陸。
こぢんまりとした空港ターミナル
トロッコの模様(?)が顔のように見えてかわいらしい。
こんな感じで荷物を輸送
しかし機内で沸騰寸前に高まったテンションは飛行機を降りても冷めることなく…
しばらくはこの調子で記念撮影タイムが続くことに。
結局、係員に促されてようやくターミナル内へ移動しはじめたのだった。
<つづく>
撮影機材
・SONY α200 + SONY CarlZeiss T* Vario-Sonnar 3.5-4.5/16-80(24-120)[SAL1680Z] and SIGMA 10-20(15-30)mm F4-5.6 EX DC and TAMRON SP AF 18-250mm Di II LD Aspherical [IF] Macro [Model A18]
・SONY CyberShot DSC-TX5 (CarlZeiss T* Vario-Tessar 3.5-4.6/4.43-17.7(25-100))
・MINOLTA αsweet II + MINOLTA AF 24-105mm F3.5-4.5 + FUJICHROME PROVIA 100F or VELVIA 100F
※なおグリーンランドに関しては、日本語で書かれた資料も少なく、今回の旅行記の執筆にあたっても、断片的な情報から判断していたり、また資料や現地で見聞きした英語を私の拙い英語力で解釈しているものが多くあります。
当然のように正確さを欠いていたり、間違いもあることが予想されます。
地名などのカタカナ表記はWikipedia等を参照しておりますが、日本語での統一的な記載が定まっていないうえ、私自身がデンマーク語やカラーリット語が読めるわけでもなく、正確さを欠いている可能性があります。
また文中で“旧市街”“新市街”“流氷の見える丘”といった日本語の呼称を用いていますが、当然現地にこのような日本語訳が存在している訳はなく、私の理解に基づいて、あくまで便宜的に名付けたものにすぎません。
以上、ご了解のうえ、あくまで“無責任な素人の日記”としてお読みください。
間違ってもこのいい加減な旅行記を根拠にした論などなさらないようにお願いいたします。
また何か間違いがあっても当方では一切責任を持ちません。(ご指摘やご教授は歓迎いたします)