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2012年02月28日 イイね!

欧州最大の氷河ヴァトナヨークトルへ②氷河ウォーク編 [アイスランド&グリーンランドの旅報告No.19]

「アイスランド&グリーンランド旅の報告」のバックナンバーはこちら



● ヴァトナヨークトルへ向けて出発


さて首都レイキャビックから三百数十キロ、約4時間半の道程を経て、ヨーロッパ最大の氷河であるヴァトナヨークトルへのゲートウエイであるスカフタフェットル国立公園へと到着。



まさに登山口と言った雰囲気のところである。


先にヴァトナヨークトルの氷舌も見えているのだが、一月ほど前に火山噴火が起きたばかりであり、氷河の上にも灰が積もってしまい、氷河がグレーの保護色になっているため、目を凝らさないとよく解らない。


さて、ここでツアー主催会社であるアイスランドエクスカージョンIceland Excursions社のドライバー氏と別れ、ここからは氷河ウォークなどを中心にしている現地のツアー会社がオペレーターとなる。

一人勤務で日帰り往復700km程の運転を担当するドライバー氏はしばしの休息。
そして現地でのツアーを利用しない、シャトルバスだけの利用者ともここで一旦お別れ。シャトルバス利用客8人のうち、2人が自由行動となった。


残る6人は現地のオペレーターへ引き継ぎされ、レンタル品(アイゼンとピッケル)のサイズあわせを行った後、ビジターセンター内の食堂へと案内される。(レンタル品も昼食もツアー代金に含まれている。)

ビジターセンター



用意されたランチは、日替わりスープ(アスパラガス)とサンドウィッチ。


サンドウィッチは各自で好みのものを選べたので、アイスランドらしく(?)サーモンをチョイス。

外側の程よい歯ごたえと、中身のもちもち感が絶妙なパンに、サーモンとシャキシャキの野菜が挟まれており、食感・味共になかなか。


なお、サンドウィッチの他にパンも付いているのは、スープの付け合わせのパン。

この辺りは国によって違ってくるのだが、アイスランドの場合、基本的にスープをオーダーするとパンが含まれており、他にサンドウィッチなどを注文しても、しっかりと“スープ付属のパン”も一緒にサーブされる。

そして「スープ」そのものがアイスランドの名物料理であり、大概どこの店でも「アイスランドの伝統的ミートスープ」と「(野菜中心の)日替わりスープ」の2種類を置いている。

「日替わりスープ」はまろやかなクリームスープに、具材となる野菜の味が見事にとけ込んでいて、これがなかなか美味しい。
(「伝統的ミートスープ」については、また後日登場予定。)

アスパラガススープは、昨日ブルーラグーンへ行く前にバスターミナル内のレストランで食べたばかりではあるのだが、どちらもアスパラの旨みを見事に引き出しており、すっかり虜になってしまった。

ただ、どこの店も「日替わりスープ」扱いなので、具材の指定は出来ず、「アスパラガスのスープ」を指名することができないのが難点と言えば難点なのだが、、、それでも逆に言えば、多様な具材が見事に活かされたスープを楽しみ事が出来、アスパラに限らず、すっかり「“スープ”にハマってしまっていた」とも言えるだろう。


こうして腹ごしらえも出来たところで、今度は現地ツアー会社の車(フォード)で出発。

(後刻撮影)




途中でダイハツ車を発見。


どう見ても軽自動車。もしかすると排気量などアップした現地仕様なのかも知れないが、アイスランド、ましてやこの近辺の地理的条件を考えると、どうしてもロングドライブが必須で、なおかつ狭路があるわけではないので、日本とは違い「小排気量&コンパクト」のメリットはあまり無いように思うのだが。



● モレーンを抜けて氷河へアプローチ


ほんの数分のドライブを終え、車を止めて、ここから先は徒歩でヨーロッパ最大の氷河であるヴァトナヨークトルへのアプローチを開始。


実は先ほどのビジターセンターから見えていた氷舌なので、そこから歩いてアプローチすることも可能だったのだろうが、時間の関係もあってか、敢えて車で行けるところまで行ったという印象。
(但し徒歩ならほぼ直線にアプローチできるところ、車なら四角形の三辺を迂回する形になってしまうのだが。)


苔だらけのエリアを抜けると、いよいよ氷河…と思いきや、氷河手前にもう一段階、荒涼としたエリアが存在する。



何だか石切場のような雰囲気のエリアで、例えるなら石原プロ制作の刑事ドラマの派手な爆発シーンや、「影の軍団」シリーズの殺陣が行われそうな雰囲気の場所である。


ここでガイドさんの説明があり…


要はこれが地理の教科書などで習った「モレーン」。


教科書的に書くと…(Wikipediaより引用)

モレーン(moraine、堆石)とは、氷河が谷を削りながら時間をかけて流れる時、削り取られた岩石・岩屑や土砂などが土手のように堆積した地形。地形学上の定義では土手状の地形を指す。堆積物に注目した場合、モレーンという用語がモレーン堆積物を指す場合もあったが、最近では区別のためにそれらはデブリやティルと呼ばれる傾向がある。こうしたモレーン堆積物はシルト状のものから巨礫まで幅広く含まれ、通常淘汰が悪い。


「土手のように」と聞かされていたので、川の土手のような「頑丈」なイメージを持ってしまっていたのだが、こうして実際に現地で眺めてみると「土砂」「土石」のような印象で、思っていたよりも“脆そうな”印象である。

しかも予想以上に荒涼としていて、やはり百聞は一見にしかず。
教科書的なでいくら知っているつもりになっていても、現地で実際に見てみないことには、なかなかイメージも湧きにくいものである。


そしてモレーンの先の氷河へとアプローチ開始。


火山灰を被っているため、周囲と比べて“やや薄いグレーの部分”程度にしか思えないのだが、これが歴としたヨークルスアゥルロゥンの氷舌。


そしていよいよ氷河へと上っていく。



適当な場所に来ると、ガイドの指示で、アイゼンを装着し、氷河ウォーキングの準備を開始。

(別の場所で撮影したもの)



ツアー会社のホームページでは、それなりの装備(防水・防寒)を用意するようにとの事で、防水ウインドブレーカーや、登山用のズボンなどを用意してきていた。

しかし靴に関しては荷物になるので「現地でレンタル可能(有料)」との記載をみて、レンタルするつもりでいたのだが、先ほど事務所でアイゼンのサイズ合わせをしたときにその旨を申し出たところ、履いているスニーカーを見て「大丈夫よ、それで。」とのこと。
(基本的に私の旅用シューズは長年「Nike AirForce1」を指名買い。町歩きが多いので、クッション性など歩きやすさと、脱着の簡便さを重視。逆に登山靴を履いてくると街中で不便なので。)

今回はまあほんの2時間程度のお試しウォーキングなので、そこまで装備にうるさくは言わないようだ。
実際、同じツアーのオランダ人など、ズボンはGパンで、シャツも綿製品で、完全に「近所の公園を散歩するおじさん」状態なのだが、そのままの格好でOKとなっていた。

但し今回は霧雨の中を歩くことになったので、最低限で良いので水をはじく素材にしておくべきだったのではないかと思う。
流石に「近所の公園を散歩するおじさん」状態では、後から随分と寒い思いをしたのではないかと思うのだが…。



● 黒い氷河をウォーキング


そして、アイゼン装着時の注意事項(「歩き方を間違えるとズボンを破くよ!」と強く言われた)や、ピッケルの使用法について説明を聞いた後、いよいよ氷河ウォークの開始。



遠目で見ると“薄いグレー”なのだが、近くで見ると結構色の濃淡がある。


ちなみに上の写真、大規模な穴があり、下を覗いたりしていたのだが、臆病な私はこれ以上近づけず。(いや高いところはどうも…しかもなれない装備なもので--;)


そして先ほど通り抜けてきたモレーンゾーンをふり返りつつ、高度を上げていく。


こうして上からモレーンの出来方を見ると、地球温暖化による氷河の後退が手に取るようにわかる。


そして氷河の上に乗ってしまえば…


一面の黒い平原が広がっている。しかもお天気がお天気だけに、更なるモノクロの世界になってしまっている。

あまりに氷河らしくないといえば氷河らしくないのだが、火山噴火の直後に噴火が起きた氷河の上を歩くという貴重な経験とも言えるだろう。
逆に“ただの氷河ウォーク”なら、NZでも南米でも、どこででも経験する機会があるだろうし、今回は“黒い氷河”を体験できてラッキーと言えるだろう。


ちなみに足下の氷を見てみると…


氷河の上に、黒い火山灰の層が一層できており、更にここ一ヶ月の降雨によるのか、あるいは火山灰の持つ熱で氷河の表面が融解→再凍結したのか、火山灰の上にもう一層氷の層が出来ている。

そのため、表面近くに火山灰があるように見えてはいるのだが、ピッケルで削ってみても氷の表層があるため、なかなか火山灰を削ぎ落とすことは出来なかった。
そして氷河の表面を削ってみたところで、削り滓は完全に透明である。火山灰は氷によって強固にコーティングされているのである。


そして氷河ウォークは続いていく。


しかし写真では分かり難いのだが、氷の上で霧雨が降る中のウォーキングであり、結構寒く、意外にハードである。

今回、私は防水コンデジ(ソニーDSC-TX5)を持っていたので、何の躊躇もなく写真撮影が出来るのだが、先ほどの完全にお散歩スタイルのオランダ人など、デジイチなので服で覆いながら歩いたり、露を拭き取ったりと結構神経を使っている様子。


そしてこんなモノクロな光景が広がっているように思うのだが…


足下をよく見てみると


氷河の上に落下した石が、氷河の水分で苔生したもの。そして丸い石ほど氷河上を転がるので、氷河に接する面だけでなく、全方向に苔が生えているとのこと。


そして所々に見られるムーラン(氷河上の流水により出来た管状の穴)などをのぞき込むと、氷河本来のブルーが見えていたりする。



ムーランの成因をはじめ、色々と解説を聞きながらツアーは進行。




パッと見では「黒い平原」なのだが、こうして近くで見てみると、確かに氷河なのである。


(まあ足下の具合は完全に氷河なので、実際に歩いている限り疑うことは何もないのだが、写真だけ見ていても、どうもピンと来なさそうなので…)


そして小規模ながらクレバスも存在している。



やはりこうして跨いでみたくなるものなのだろうか。


こうして貴重な“黒い氷河ウォーキング”体験を終え、下山(下氷?)開始。




再びモレーンのエリアへと戻ってくる。


実質、氷河の上にいたのは約1時間半程度(モレーンエリアを通り抜けてのアプローチを含めて往復2時間半程度)と、もう少しゆっくりしたかった気もしなくはないのだが、それでも一通りの見所は押さえてあり、「無理なく、しかししっかりと」と言った具合である。

ただ、これ以上時間だけ長くなっても、単調な景色と体力の消耗でテンションが下がってしまったかも知れず、程よく腹八分といったところだろうか。



● 氷洞で雨宿り


そしてアイゼンを外した後、今度は氷洞へ案内してくれるとのことで、再び氷河の直下へと接近。



これまた火山灰の影響で、上の写真では分かり難いが、近くで見ると確かに氷河。



そして内部へと進入。



写真で見ると、天井が低そうにも思えるのだが、実際はがっちりとした欧米人男性が立っていても、全然余裕の高さ。



で、雨脚が強くなってきたこともあり、少々雨宿り。



そして小降りになってきたタイミングを見計らって、氷洞を脱出。

水たまりでアイゼンの泥を落とす。



こうして氷河ウォークを終えて、車へと戻るのだが、途中で再び雨脚が強くなってきたので、少し急いで車へと向かう。

そして車に到着した…と思いきや…


何とガイド氏がインキーをしてしまったというオチ。


しばらく途方に暮れた後、今度はリアハッチの鍵のかけ忘れという更なるミスが発覚。

しかしまあこのミスのお陰で、何とかガイド氏が車に潜り込むことが出来、座席や荷物、装備などを乗り越えて運転席へ回り込んで、ドアを解錠することができ事なきを得たのだが。


そしてようやく車に落ち着いたかと思いきや、早々に出発。後の行程が押しているのである。

体から立ち上る蒸気で、車内の湿度が上がりムンムンとしている。



<つづく>


撮影機材
・SONY α200 + SONY CarlZeiss T* Vario-Sonnar 3.5-4.5/16-80(24-120)[SAL1680Z] and SIGMA 10-20(15-30)mm F4-5.6 EX DC
・SONY CyberShot DSC-TX5 (CarlZeiss T* Vario-Tessar 3.5-4.6/4.43-17.7(25-100))
Posted at 2012/02/28 23:56:51 | コメント(4) | トラックバック(0) | 旅のまとめ(2011年) | 日記
2012年02月20日 イイね!

欧州最大の氷河ヴァトナヨークトルへ①往路南海岸編 [アイスランド&グリーンランドの旅報告No.18]

「アイスランド&グリーンランド旅の報告」のバックナンバーはこちら

※ようやく日数的な旅の折り返しまで話が進んできました。(ストップオーバーを除く)
※この旅の報告は全部で本編32編+番外編4編程度となる見込みです。(完結できれば、、、の話ですが)




● ツアーの選定


今回のアイスランド訪問では、やはり火山や氷河は外せないテーマであり、旅7日目は氷河へ行くツアーに参加することにしたい。ツアーばかりと思われてしまうかも知れないが、やはり氷河に関しては専門的なガイドの同行は必須だろう。

アイスランドの地理的な事情から、氷河はレイキャビック近郊でもいくつか見られ、前の日に参加したゴールデンサークルツアーに+αする形で、そうした近場の氷河でのトレッキングや雪上車による観光を取り入れているツアーも見られる。

そうしたお手軽型のツアーでも良かったのだが、今回は敢えてレイキャビックから片道三百数十キロ離れたヨーロッパ最大の氷河であるヴァトナヨークトルまで足を伸ばしてみることにしたい。

もちろん近くの町で宿泊してヴァトナヨークトルへ行った方が良いことは確かなのだが、今回は敢えてレイキャビックから往復700km程の行程を日帰りするという強行軍での訪問とした。

交通の不便なアイスランドを限られた日程で訪問するという条件である以上、やはり何かしら無理をしなければいけない場面が出てきて当然だろう。
それにアイスランド南東部の見所と言えば、実質的にこのヨークルスアゥルロゥンだけであるということに加え、「欧州最大の氷河に足を記す」という目的さえ達成できれば満足であろうという判断もある。もちろんアドベンチャー好きならもっとじっくり訪問すれば楽しめることだろう。


で、レイキャビックからの日帰りツアーを探してみたところ、昨日ゴールデンサークルツアーやブルーラグーンへのシャトルバスでお世話になった最大手のレイキャビックエクスカージョンReykjavik Excursion社はこうしたニッチなツアーは扱っておらず、二番手とされるアイスランドエクスカージョンIceland Excursion社がツアーを催行していることがわかった。

往々にして、最大手のレイキャビックエクスカージョン社が至って定番コースに徹しているのに対し、二番手のアイスランドエクスカージョン社はこうしたマイナーなコースや、半日単位で好きなコースを組み合わせられるコンビネーションツアーなど、ニッチに徹している印象がある。
そして私の性格的にも、アイスランドエクスカージョン社のツアーの方が合いそうな予感がする。


で、具体的なツアーなのだが、ヴァトナヨークトルへの日帰りコースとしては、ヴァトナヨークトルの玄関口であるスカフタフェットル国立公園までのシャトルバス(ガイド無し)の運行があり、それに現地でのオプションツアーを組み合わせた形になっている。(シャトルバスのみの利用も可能。またオプションツアーは現地ツアー会社のガイドが担当。)

今回は氷河ウォーキングと、氷河湖(氷河が形成されるときに削られた地表が氷河末端に天然の堤を形成し、その後の氷河の後退により湖と化したもの)での水陸両用車によるクルージングがセットになっているコースに申し込んだ。

ちなみにシャトルバスから全て含めた価格はISK29900(≒\21500)とかなり高額ではあるが、行程や内容(往復シャトルバスに氷河ウォーク、水陸両用車、更には装備レンタル、昼食・軽食まで込み)を考えると必ずしも高くはないのだろう。なお今回はインターネット経由の直接申込特典でここから5%の割引の割引となった。



● アイスランド南海岸を走る


先ずは今回のツアーコースをプロット。

※今回の目的地であるヴァトナヨークトルだけでなく、それ以外の氷河についても薄青色で描いている。


ツアー出発は7:30なのだが、ホテルへのピックアップは7:00。
今回は4組だけの乗客と言うこともあり、送迎車によるピックアップではなく、運転手が直接ホテルまでお出迎え。

そして一旦アイスランドエクスカージョン社のオフィスに立ち寄って手続き。


…の、筈だったのだが、ここのオフィスの営業時間は7:30から。

私は事前に決済していたものの、まだツアー代金を決済していないグループもおり、寒い中をしばらく待ちぼうけ。

しかしこのオフィス、レイキャビックのど真ん中の一等地にある広場に面しており、何度も登場してくる首相官邸の目の前。(写真左端)


しかし朝7時を過ぎているというのに閑散としている。更にその中にポツンとあまりに無防備に首相官邸があるというのだから、この国の長閑さは相当なものである。

更にこの国の人は往々にして寝坊助であり、7:30オープンと言っても、実際のところそれはスタッフが出勤してくる時間。
さらに出勤してきたスタッフのあまりに不機嫌そうな態度には…最早笑うしかない。
今回に限らず、この国の朝は全てにおいてこういう調子で…まあ、お国柄なのだろうか。


そしてようやく出発。

今日の車は20人乗りほどのマイクロバス…というか、大型のワゴン車。(ベンツ製)


参加者は私のほかに、オランダから来た夫婦と息子、南欧系と思われる2人グループ×2組の合計8名。
バスの座席にもゆとりがあり、ゆったりと過ごせるうえ、至って相合とした雰囲気でまるでドライブ気分である。

ちなみにドライバーはR氏という中年男性で、ガイドではなくあくまで「ドライバー」という位置付け。
しかし親しみやすいキャラクターで車内の雰囲気作りにも気を遣いつつ、「皆さん、南海岸へ行かれたことはありますか?」「そうですか皆さんはじめてですか。私はあくまで『ドライバー』なので専門的な説明は出来ませんが、途中にある海岸や滝などの見所を車窓からとはなりますが簡単にご案内させていただきますね。」と言った具合。

至ってフレンドリーな雰囲気の方で、他の参加者を含め、今回は大当たりな予感。
往復700km、ピックアップが7:00で最終的なホテルへの到着予定時刻が23:00という、超強行軍なツアーだけに、こうしたアタリ要素は嬉しいところ。
もし昨日のゴールデンサークルツアーのような感じの悪いツアーだと、こんな長丁場は耐えられなかったことだろう。
(ちなみに往復700kmというのは、札幌-網走をの往復距離とほぼ同じで、例えるなら札幌から網走まで日帰り流氷を見に行くようなものである。)


そしていよいよ出発。(ちなみに写真右下に見えている町は昨日訪れたセルフォスの街)



地熱発電所など、レイキャビック郊外を抜け…



車窓には至って雄大かつ牧歌的な光景が広がってくる。例えるなら北海道の宗谷本線沿いを走っているような雰囲気である。




しかもR氏は気持ちよく飛ばしていくので、それこそまるで道北をドライブしているような気分なのである。


そして時々、街がポッと現れる。これもやや道北的ではあるのだが、やはり建物だけは北欧風。


また街中の交差点は必ずと言っていいほどロータリーになっていて欧州的。


そして給油。中途半端なサイズの車と言うこともあり、航続距離はあまり長くはないようだ。


ちなみにこの国のガソリンスタンドは、必ずと言っていいほどコンビニ兼ファーストフード店と一体化しており、しかも寂れていることがないので、気持ちよく利用することが出来る。


そして更に走り続けていく




そして車窓に滝が現れる。



「セーリャラントスフォス」という有名な観光地とのこと。今回の行程には入っておらず車窓からの見学となるが、実際に下車観光すると滝の裏へ回ることが出来るとのこと。日本で言う「裏見の滝」なのである。


ちなみにこの辺りは右手に崖を見て走ることになるので、有名無名問わず、多くの滝が見られる。


なおこの崖はかつての海岸崖とのことで、現在道路が通っている場所は磯だった場所ということになるのだろうか。


しかし数ある滝の中で、メジャーな観光地になっている滝はそれなりの付加価値があるわけで…

今度は大規模で迫力のあるスコゥガルという滝。


やはり有名どころだけあって、遠目で見ても相当な迫力である。


そして更に進むと…


お分かりだろうか…


氷河の氷舌の部分が見えてくる。

但しこれらはお目当てのヴァトナヨークトルではなく、随分手前に位置するミールダルスヨークトルという氷河である。
レイキャビックからの日帰り氷河ツアーでは比較的近場のこの辺りの氷河でウォーキングなどを実施していることが多い。

しかしながら、今回はまだ目的地までの半分も来ていないのである。


そしてようやく海岸線が見えてくる。


今回「アイスランド南海岸を走っていく」とは言うものの、幹線道路はやや内陸を走っていることが多く、実際に海岸が見えるのは行程のほぼ中間にあたるヴィークという街の近辺だけなのである。

ミールダルスヨークトル氷河が存在することで、この近辺のみ道路を海岸近くまで迂回させている格好になっている。

またこの辺りの海岸は写真でわかるように真っ黒であり「ブラックサンドビーチ」と呼ばれている。ビーチとはいうものの、実はアイスランドから吹き出している玄武岩質の溶岩そのものなのである。


海岸が見えてくれば、直ぐに今回の行程のほぼ中間点であるヴィークの街が見えてくる。


南海岸の主要都市とのことで、大きな街をイメージしていたのだが、実際はビックリするほどこぢんまりとした街。

それこそ北海道に例えれば、市町村役場のある町の規模ではなく、本当に小さな集落(道北なら中頓別どころか敏音知レベル)である。


そしてヴィークの街中にあるGS兼ドライブインで休憩。


今回のシャトルバスは、特に路線バスというわけではないので、休憩場所はドライバーが乗客のリクエストも聞きつつ決定している。
とは言っても、乗客から格別のリクエストがあるわけではなく、ドライバーの決定を追認しているだけで、実際のところは“ドライバーの寄りたい場所”での休憩となる。

但し沿道を熟知しているプロのドライバーだけに、そのチョイスには然るべき理由があるのだが…(詳しくは帰路で)


店内の様子


小規模なお店ながら、飲物やお菓子などはもちろん、日用品からカー用品、そしてキャンプ用品まで備え、更にカウンターでホットドッグの販売まで行っている。

そしてドライバー氏はホットドッグとコーヒーで朝食タイム。
よくよく考えてみると、ドライバー氏はここのホットドッグが食べたくて立ち寄ったのではなかろうか。


多くの乗客もそれに習うが、私は朝食を済ませていたので、周囲をブラブラと歩いてみることにする。
(ホテルの朝食はピックアップ時刻と同じ7:00からだが、少しフライングでレストランへ入って、バイキング朝食を口に押し込むような感じで食べてきた。今思えば何と下品な…)


先ずはドライブインから道路を挟んだ反対側。


ヴィークのシンボル(?)と思われる丘の上の教会、そしてその下にある立派な建物は「エッダEDDA」というホテル。この地まで来て日の丸が掲揚されているのを見ると嬉しいものである。

ちなみにこのエッダというホテルチェーン、アイスランド各地に点在しているのだが、基本的に夏期のみの営業。
普段は学生の寄宿舎として使用され、夏休み期間に学生が帰省している間、宿泊施設として使用されるというユニークなシステム。

しかしここヴィークも含め、驚くほど辺鄙なところにあり「こんなところに学校があるのか?」と思ってしまうほど。
まあ自然豊かで誘惑のない環境とも言えるので、勉学に励むには良いのかも知れない。

(日本でも全寮制の学校を中心に、教養部を全寮制にした東京理科大学の長万部キャンパスや、野球部で有名な高知の明徳義塾高校、教師による暴力事件や生徒の死亡事件などを繰り返した悪名高き日生学園高校など、トンでもない場所にある学校って多々あるように思う。)

なおここヴィークではないのだが、今後の行程でこのホテルエッダを利用する機会があるので、内部の様子などはその際に紹介することにしたい。(おそらくNo.22で紹介することになるかと。)


そしてドライブイン建物の裏手から海岸方向。


植生があるので、少し分かり難いが、やはりブラックサンドビーチ。

そして沖に見える不思議な形をした岩は「レイニスドラゥンガル」という舌を噛みそうな名前で、最高66mもの高さがあり、「2匹の妖精が3本マストの船を引っ張っていたところ、そのまま固まってしまった。」という伝説があるのだとか。



こうしているうちに休憩時間も終わり、バスは再び出発。

まあ相変わらずで、写真だけ見ていると飽きてしまいそうなのだが…

川を渡り


氷舌を眺め


相変わらず崖の下の道路を走り続ける


牧歌的な景観を眺め



芝屋根が印象的なアイスランドの伝統的な家屋も見えてくる。



これはカモフラージュを意図したものではなく、半地下のような構造で冬場の保温性を高めることが目的の建物である。
なお今回は車窓から簡単に眺めただけであるが、後日保存家屋を見学する機会があったので、また改めて紹介することにしたい。(おそらくNo.31で紹介予定。)


そしてこれまた相変わらず、多数の滝が見られる。




こうしてどんどんバスは東へと進んでいくのだが、周りの風景がだんだんと月のような火星のような雰囲気になってくる。




こうした光景を活かして、アイスランドはSF映画などのロケも頻繁に行われているのだとか。


そしれ更にバスは進んでいくのだが、心配していた事が起きてしまった…


そう雨が降ってきているのである。

しかも一気に強く降りだして、今後の行程が心配になってくる。


しかしバスは何事もなかったように走り続ける。雨天時の扱いについては確認していなかったが、あまり荒れるようなら、当然中止というパターンも有り得るのだろう。
しかし片道5時間も掛けて出掛けて、現地で中止と言わたらあまりに悲しい。


そんな心配をしていたのだが、スカフタフェットル国立公園に近づくにつれ、幸い雨は小雨となってきた。

そしてスカフタフェットル国立公園到着直前に長い長い橋を渡る。


見ての通り、片方が大型車だと行き違いも出来ないような質素な造り。
アイスランドの道路は国道1号線とは言え、交通量の少ないエリアは橋などの建造物が簡略化して建設されており、更には道路そのものも未舗装となる区間すら存在している。

よく言えば、交通量を踏まえて合理的な道路建設がなされていると言える。
しかし道路建設などの公共事業には雇用対策や地域経済の活性化といった側面もあるので、“合理的であること”が全て正しいなどと言うつもりも毛頭無いのだが。


そしてこの川こそ、ヴァトナヨークトル氷河の下流に当たる川。

ヨークルスアゥルロゥンはヨーロッパ最大の氷河なのだが、アイスランドという地理的条件もあり、氷の下に多くの活火山が潜んでいる。
そして氷河の中でも、活火山の火口の部分だけは、熱により氷が溶け、グリムスヴォトンと呼ばれる湖となっている。

ところが、火山活動が活発化すると、そのエネルギーにより、周囲の氷までとけてしまい、それにより生じた水がグリムスヴォトンに流れ込み、湖を決壊させてしまい大洪水が発生してしまう。

1986年の噴火では、こうしたメカニズムにより大洪水が発生し、現在走行している国道1号線の橋脚を破壊し、道路を寸断するに至ってしまった。


その際に破壊された橋脚の一部が、川岸に保存され、ちょっとした観光地になっている。



こうした現象はアイスランドでは多々発生しており、道路などの寸断などの災害はもちろん、土石流で浅瀬が埋まり陸地面積が増えるなど、色々な現象が現在進行形で起きている国なのである。

先ほど“道路が質素”と言っていたのだが、もしかするとこれは“破壊されることを前提にした造り”とも解釈出来るのかも知れない。


なおこの旅の一月ほど前にも、ここヴァトナヨークトルの氷の下で火山爆発が起こり、欧州の航空便に大きな影響を与えたことは日本でも大きな話題となっていた。

しかも私の場合は、アイスランドへの旅の直前と言うこともあり、相当気をもむことになったのだが、噴煙は相当立ち上ったとのことだが、それ以外の被害が少なかったとのことで、こうして何とかアイスランドまで来ることが出来た。

レイキャビックなどの街中も火山灰が相当積もったとのことだが、今ではすっかり片付けられている。
しかしお気づきかも知れないが、郊外の道路の脇には未だに火山灰が積もっており、ドライバー氏は「これは“ブランニューアッシュ”だよ。eBayで売れるかもね!」などと冗談を飛ばしていた。
(まあ実際にこの灰をeBayに出品していた商魂逞しい出品者も居たみたいだが)


しかしこの旅で私の行く手を阻むモノは決して「火山灰」などではなく、もっと違った“敵”に苦しめられることになる。
そしてその一報がこのバスの中で掛かってきた電話だったのだが…


こうしてアイスランド南海岸のドライブを終え、ヴァトナヨークトル観光の拠点であるスカフタフェットル国立公園のビジターセンターへと到着。


駐車場に面して、ビジターセンター(売店や食堂もあり)と、2軒のツアー会社の事務所があるだけの必要最小限の雰囲気で、日本で言うと月山弥陀ヶ原など“登山の拠点となる場所”のような雰囲気。

そしていよいよヨーロッパ最大の氷河ヴァトナヨークトル訪問のスタートである。



<つづく>


撮影機材
・SONY α200 + SONY CarlZeiss T* Vario-Sonnar 3.5-4.5/16-80(24-120)[SAL1680Z] and SIGMA 10-20(15-30)mm F4-5.6 EX DC
・SONY CyberShot DSC-TX5 (CarlZeiss T* Vario-Tessar 3.5-4.6/4.43-17.7(25-100))
Posted at 2012/02/20 22:50:05 | コメント(7) | トラックバック(0) | 旅のまとめ(2011年) | 日記
2012年02月09日 イイね!

世界最大の露天風呂・ブルーラグーンへ [アイスランド&グリーンランドの旅報告No.17]

「アイスランド&グリーンランド旅の報告」のバックナンバーはこちら


● BSIバスターミナル内の食堂で腹ごしらえ


ゴールデンサークルツアーを終えて、BSIバスターミナルへと到着。



ホテルへは戻らず、このまま同じレイキャビックエクスカージョン社の「ブルーラグーンエクスプレス」というシャトルバスを利用して、世界最大の露天風呂「ブルーラグーン」を訪問することにしたい。

元々、今日訪問する予定ではなかったのだが、ゴールデンサークルツアーで温泉に入りそびれたことや、温泉にはいるつもりで用意をしていたので、カバンの中に水着やタオルといった温泉道具が入っていたので、このままBSIバスターミナルで乗り換えてブルーラグーンへ行くことにした次第。


前回のブログでアレコレ書いたものの、Reykjavik Excursions社は何だかんだ言っても最大手。シャトルバスの本数も多く、こういう意味では利用しやすい。

細かいことを言えば、やはりここの会社は料金がやや高いので、一度ホテルに戻って、違うツアー会社のバスでピックアップを頼んだ方が安く上がるのだが、ツアー中に別のツアー会社へツアー申し込みをするのも面倒で(というか、英語で電話を掛けるのが嫌だった)、しかもBSIバスターミナルなら、その場でチケットを買い、バスを乗り継げ、なおかつバスターミナル内に簡単なファーストフード的な食堂があることも朝に確認していたので、待ち時間で夕食を食べてしまおうという計算もあった。

ブルーラグーンにもレストランはあるのだが、それなりに高級な店で高くつき、しかも18:00のバスで出発すると、ブルーラグーン到着は18:45。
ブルーラグーンの閉館&レイキャビック行きの最終バスが21:00なので、レストランで食事+入浴というのは少しタイトすぎるだろう。

ただアテが外れたのが、ゴールデンサークルツアーの帰路、バスがそのまま市内のホテルを回ってお客を降ろす方式だったこと。
BSIでの乗り継ぎであれば、いの一番に到着するので、定刻通りなら17:00着。そしてブルーラグーン行きが18:00発で、約1時間の休憩時間を確保できる見込みであった。


しかし結局BSIバスターミナルに到着したのは17:40。

とりあえずシャトルバスのチケットを購入。レイキャビックからブルーラグーンまでは片道ISK1600×2=ISK3200なのだが、ブルーラグーン入浴料(EUR30相当)込みでISK6300(≒\4540)という割引チケットがあったのでそちらをチョイス。


で、昼食が軽めだったこともあり、お腹も空いているので、食堂に駆け込んで慌ただしく食事。


飲物やサンドイッチはセルフサービスで選び、メインやスープはカウンターに並ぶ大皿料理から選んで、係員に盛りつけて貰う方式。


今回は係員オススメの「アイスランドの伝統料理」というフィッシュフライをチョイス。


よく考えると、昼食と同じメインだが…ただ昼のものはカラッとしたファーストフード的な揚げ方で、今回はどちらかというとしっとり感の残した家庭的な揚げ方。

ただアイスランドでいつも出てくる“濃厚なマヨネーズにハーブを混ぜたような”ソースだけはどうも苦手なのだが…(アイスランド人はマヨネーズ大好き)


またアスパラガスのスープを注文すると、サラダバーが付いてきて、写真に取り忘れたのだが、パスタ類も充実しており、なかなかの品揃え。

飲物は以前にも登場した、アイスランドのご当地ヨーグルト「スキールSkyl」のドリンク版。
ややチーズっぽい味ではあるが、お手軽なご当地飲料としてアイスランド滞在中に何度となく口にしている。


メインもサラダもなかなかで、充実したサラダバーを付けても、比較的安価で(但しアイスランド価格としては…であり、やはり\1000は下らない…)実は穴場の食事処かも知れない。
ただ残念なのは実質的に10分強ほどしか持ち時間が無く、慌ただしく掻き込むことになってしまったことだろうか。



● ブルーラグーンエクスプレスで出発


こうして慌ただしい夕食を終え、18:00発のブルーラグーンエクスプレスバスに乗車。

ブルーラグーン行きの最終便と言うこともあり、お客は疎ら。



そしてブルーラグーンへと向かうわけだが、ブルーラグーンはコペンハーゲンからの国際線でも利用したケプラヴィーク国際空港近くに位置しており、レイキャビック市内からだと約40km、所要45分程である。


ちなみにケプラヴィーク国際空港からのバスもあり、こちらは約15分。

アイスランドへの到着直後、あるいは出発直前にブルーラグーンに立ち寄るというパターンが多いようだが、今回は深夜着・早朝発という飛行機だったので、こうした利用方法は叶わなかった。


バスはレイキャビック郊外を抜け


港に泊まる客船を眺め


荒涼とした単調な大地をひたすら走り



地熱発電所を眺めて



いい加減飽きてきた頃に、ようやくブルーラグーンが見えてくる



そして駐車場内のバス停へと到着。

ここに何カ国かの国旗が掲揚されているのだが…


あら嬉しや、日の丸も上がっているではないか!!
そんなに日本人が沢山来る場所でもないのに、こうして日の丸を掲げてくれているとは、本当に嬉しいものである。


そして駐車場から、鬼押出しのような歩道を歩いて


ようやくブルーラグーンへと到着。




● 世界最大の露天風呂を満喫


早速ロビーから脱衣場へと進んでいく。


脱衣場で水着に着替え、シャワーへと進むのだが…日本とは違い「下足箱」というものが無く、土間のような場所で着替えることになり、どうも清潔感が無い。サンダルを持ってくれば良かったと後悔。まあこれは欧州の温泉ではよくある話なのだが…。


そしてシャワーを経て、ようやく浴場へと到達。




いよいよ世界最大の露天風呂へ。


ちなみにここの施設は写真撮影OK。
まあ全員水着着用で、それに水が濁っているので、水中では何も写らないので問題はないのだろう。

参考までに水中でシャッターを押してみると…



脱衣場やレストランのある建物



ちなみにこのブルーラグーンの水は、先ほどバスの中からも眺めてきたスヴァルスエインギ地熱発電所で地中から汲み上げた地下熱水の排水。
このブルーラグーンは温浴施設としてではなく、元々は廃水地として作られた施設なのである。

こういう経緯から、天然温泉と言えるかどうか微妙なところだが、地下熱水が豊富なミネラルを含んでいるため効能は高く、湯治目当ての客も多いとのこと。


ブルーラグーンから眺めるスヴァルスエインギ地熱発電所



ここの湯は特にシリカを豊富に含んでおり、水中はとにかくドロドロ。


水の濁りや、遠くから青く見える(そのため「ブルーラグーン」の名称が付いている)のもこのシリカの影響。


そしてパック用にキレイなシリカを詰めた箱があり、こちらから自由に掬い取って顔などにパックをすることが出来る。


私も体験したのだが…あまりに醜い顔なので、写真は省略(苦笑


そしてサウナなども完備。


ただサウナのあるウッドデッキから、浴槽内へは階段など設けられておらず、プールのように急に深くなっている。

気をつけて出入りしていたのだが、一瞬気を許して浴槽にドバーンと落下。
横でシリカパックをしていたマダムに思いっきりスプラッシュを浴びせてしまい、「ソーリー、ソーリー」と謝り倒す羽目になってしまった。


そして浴槽内から利用できるドリンクバーも存在。


アルコール類も扱っており、その場でカクテルまで作ってくれるという本格派。


その名も「ブルーラグーン」というカクテルがあったので、そちらを注文。


ISK1000(≒\720)と分量の割に少し高めの価格設定だが、場所や雰囲気込みの価格と思うしかないのだろう。
本当はもう少し飲みたかったのだが、値段が値段だけに1杯だけでガマン。

ちなみにお会計はロッカーキーで行い、チェックアウト時に精算する方式。


またプールサイドにもカフェが存在。


更には本格的なレストランやバー(こちらは水着不可)、そしてホテルまである総合リゾートなのだが、お値段はかなり立派。私には入浴+カクテル1杯がいいところだろう…。


そしてこのブルーラグーン…“風呂”として考えると、ちょっと水温が低め。少し暖かな温水プールといった感じだろうか。

ただ建物近くへ行くと、温水が出ているところがあり、こちらはそれなりに“風呂”として楽しめる。



ただ欧米人には熱すぎるのか、ほとんど人がおらず、しかも湯上がりの休憩所から丸見えの位置ということもあり、何となく落ち着かない。


こうした2時間程の入浴を楽しみ、バスの時間に合わせて施設を後にする。

ちなみに建物の横にもブルーラグーンが続いている。


こちらは浴場ではなく、単なる廃水地。

廃水地として整備された5000平方メートルのうち、浴場として使用しているのは半分ほどの2400平方メートルのみ。それでも世界最大なのである。


ついつい「日本にもっと広い浴場があるのではないか」と思ってしまい、帰国後に調べてみたのだが…

日本最大の露天風呂は和歌山県の川湯温泉露天風呂で最大750平方メートル。(河原の露天風呂のため、大きさは若干変化する。)

その他、いわきスパリゾートハワイアンズの「江戸情話与市」の男女合計で1000平方メートル、群馬県の宝川温泉が全浴槽を合わせて740平方メートル。

…と、あまりにスケールが違うのである。


さてレイキャビック行きのバスに乗り込むと、最終便ということもあり、ほぼ満席。

辛うじて1席だけ空席を見つけて着席。私が最後の乗客で、ちょうど満席で出発することに。
まあ1日乗っているツアーとは異なり、あくまでシャトルバスなので、乗れたのだから文句はない。ただもし満席で積み残しが発生した場合はどうなるのだろう…という気もしてならないが。


そんな事よりも、1席だけの空席に座ると、隣にいるのは先ほど思いっきりスプラッシュを浴びせてしまったマダム。

何となく「気まずいなぁ…」と思っていると、空気を察したのか、マダムの方から「どうだった?楽しめた?」と話しかけてきてくれた。

先ほどはスプラッシュを浴びせられたこともあって、やや不機嫌であったが、今度は別人のように饒舌で「どこから来たの?」「何日いるの?」「他に何処へ行ったの?」としゃべるしゃべる。

逆にこちらからもマダムに「どちらから来られたのですか?」「アメリカのどちらですか?」と話しかけたのだが、その返答が「アメリカからよ。でも生まれはフランスなの。」「ウィスコンシン州よ。わかる?シカゴの隣。でも元々はパリなの。」…と言った具合に、常に“フランス人”であることを強調している。

そこで今度はフランス語で話しかけてみると、ますますテンションが上がり、ひたすら楽しそうに話し続け、大いに盛り上がり楽しいひとときになった。


そしてバスはレイキャビック市内へと入り、そのままそれぞれの乗客が滞在するホテルを回っていく。

そのうち私の滞在するホテルに到着し、マダムともお別れ。上機嫌なマダムにカタコトの日本語で「アリガトー サヨナラ」と見送られ、ホテルへと戻ったのだった。


時間は22時前。明日は7時に出発と随分早いスケジュールなので、早々に眠ることにする。



<つづく>


撮影機材
・SONY α200 + SONY CarlZeiss T* Vario-Sonnar 3.5-4.5/16-80(24-120)[SAL1680Z] and SIGMA 10-20(15-30)mm F4-5.6 EX DC
・SONY CyberShot DSC-TX5 (CarlZeiss T* Vario-Tessar 3.5-4.6/4.43-17.7(25-100))
Posted at 2012/02/09 20:25:44 | コメント(6) | トラックバック(0) | 旅のまとめ(2011年) | 日記
2012年02月08日 イイね!

定番のゴールデンサークルツアーへ [アイスランド&グリーンランドの旅報告No.16]

「アイスランド&グリーンランド旅の報告」のバックナンバーはこちら

#グリーンランド編から間が空いてしまいましたが、まだまだアイスランド編が続きます。
#今回は前半がやたら長文のうえ、写真51枚+地図1枚+動画1本の長編なので覚悟してお読みください^^;


● ツアーの選定


グリーンランドへの旅を終えて、再びアイスランドの旅を再開。

グリーンランドへ出発する前に1日だけレイキャビック市内を散策しているものの、実質的にはトランジットのような気分だったので、これから本格的なアイスランドの旅らしくなってくるだろう。


まず最初に、首都レイキャビック近郊のシンクヴァトラヴァトン湖周辺に点在する、世界的に珍しいスポットを巡る「ゴールデンサークル」ツアーに参加してみることにする。
その名の通り、定番中の定番コースで、なおかつ1日でアイスランドらしい火山や地球の割れ目といった自然を満喫できるという、良いところ取りのツアーである。


ただ結論から言うと、欧米人にとっては、火山現象そのものが珍しいということもあって人気なのかも知れないが、日本人から見るとやや違った感想になってくる。
また「もし今後、人に勧めるなら…」という観点で考えると、色々コメントはあるのだが、それはその都度書いていくことにしたい。


それはさておき、先ずはツアー会社の選定。

ゴールデンサークルツアーに関しては、定番中の定番ということもあり、各社が多様なコースを催行している。更にゴールデンサークルそのものは1日で十分余裕をもって回れる行程ということもあり、少し寄り道する形で、氷河ウォークやハイキングに乗馬といったプラスα的な内容を組み合わせたツアーも多い。

ただ氷河に関しては、今後の行程で丸一日掛けて、欧州最大の氷河であるヴァトナヨークトル氷河まで足を伸ばすことにしているので、今回は見送り。
しかし乗馬やハイキングといった内容にはピンと来ず、かといって定番のゴールデンサークルのみのツアーに行くとなると、面白みがないうえ、結構混雑しそうな予感がして気が乗らない。


こうして悩んでいるうちに、空港からのリムジンバスで利用したReykjavik Excursion社が「The Golden Circle & Fontana Steam Bath」というツアーを催行していることに気がついた。

定番のゴールデンサークルツアー+1時間という行程で温泉まで足を伸ばすというのは、やや強行軍のような気もしなくはないが、それでも交通の便の悪いアイスランドでは個人で郊外を動くことは難しいので、こうした便利なコンビネーションツアーを利用するのも一計だろう。
(結論から言うと、ゴールデンサークルツアーそのものが時間を持て余す感じなので、トータルで+1時間といっても、ゴールデンサークルツアー内での無駄な時間を省いて行動するので実際はもう少し余裕のある行程になるものと思われる。)

グリーンランドから戻った夜、翌日のツアーを滞在しているホテルのフロントを通して申し込み。
フロント係員は、その場でツアー会社に電話を掛けてアイスランド語で何かを話し(当然内容は聞こえない)、「OK。明日の朝8:30にピックアップが来るから。」と申し込み完了。

ツアーそのものは9:00出発のなのだが、その30分前から手分けして市内の各ホテルをピックアップに回り、Reykjavik Excursion社のハブであるBSIバスターミナルに一度集合し、そこから9:00に出発するという段取りである。
ちょうどアイスランド到着日の空港からのバスの逆パターンになる。(空港からBSIバスターミナルまで移動した乗客は、そこで行き先のホテルごとに小型バスに振り分けられ、ホテルへと送られた。)



● トラブル発生で予定変更


そして翌朝、朝食と準備を済ませ、8:20頃ロビーへと降りる。

そしてロビーでピックアップを待っていると、昨日ツアー申し込みを頼んだ係員が寄ってきて信じられない事を伝えられる。

何と「Fontana Steam Bathがまだ開業していないので、ツアーはまだ催行していない。他のツアーへの振替をお願いしたい。」との事。

昨日、申し込みをした段階でツアー会社に電話連絡しており、つまりツアー会社が何か勘違いをしていたということなのだろう。しかしツアー会社のあまりに初歩的なミスに唖然としてしまう。
しかしそれでもツアー申し込み時に部屋番号などメモしているはずなので、事態が判明次第すぐに客室へ電話することも出来たはずである。いくら何でも出発10分前の告知というのはあまりにも酷いのではないだろうか。

まあ後から考えると、アイスランドという国は、北欧の先進国であり社会システムや社会基盤整備の充実度はかなり高いこともあり、ついつい「何でもしっかりしている」と思ってしまうのだが、国民性はと言うと至ってアバウト極まりないので、この程度のトラブルは日常茶飯事なのである。
(まあ東南アジアと比べれば、まだマシな程度だろうか…日本はもちろん、ドイツや台湾とも比べて考えてはダメ。)


とは言え、出発直前となると他社ツアーへの変更は難しく、変更するなら同じReykjavik Excursions社のオーソドックスなゴールデンサークルツアーしか選択肢は無いだろう。
あるいはツアー参加を止めて、のんびりとレイキャビック市内散策に当てるなどの方法もあるのだが、また旅の序盤であり、今後の行程が詰まってしまっても困るので、行けるところへ行っておくのが得策と判断してオーソドックスなゴールデンサークルツアーへの変更を決断。

係員にその旨伝えると、直ぐに電話を掛け、変更の手続きをしてくれた。
(アイスランドという国は、アバウトさから来るトラブルは多いものの、最低限のフォローはしっかり行い、口頭あるいはメールで然るべき謝罪もある。このあたりは北欧的なのだろうか。しかしこの後もこうした例は幾度となく続くのだが…。)



● すし詰めバスで出発


…と、紆余曲折を経て、ようやくゴールデンサークルツアーに出発。

但し数分後に現れたピックアップバスの運転手の持っていた名簿に私の名前があるわけはなく、事情を説明するところから始まるのだが…。


そして集合場所のBSIバスターミナルへと運ばれる。



ここでチケットを購入することになるのだが、ゴールデンサークルツアーに関しては定番ということもあってか、特に予約名簿との照会もなく、そのまま発券。

そして自分の参加するコースのバスを探して乗り込む。



しかしこのバスが酷い。日本では見かけないような大型バスなのだが、それでもほぼ満席ですし詰め状態。


私の場合、一人なので適当な空席を見つけて座ればよいが、最後に乗ってきた3人グループなど、バスの前方・中程・後方にバラバラに座る羽目になってしまった。
しかし続行便バスまで用意しておきながら、最終的には「ギリギリ乗れるから」とすし詰めにして1台にまとめてしまうのは如何なものだろうか。

効率的な運用、あるいは地球環境への配慮という意味では、必ずしも間違いだとは思わないが、せめてグループがまとまって座れる程度の余裕はあっても良いのではないだろうか。


と、言うのも、このレイキャビックエクスカージョンというツアー会社、航空会社をバックに持つ最大手のツアー会社であり、その集客力は半端ではなく、日本にも取扱店を持つなど圧倒的な企業なのである。

実際アイスランドのツアー会社は、国内からの利用は想定しておらず、海外からの利用客の集客力が全てなのである。
その証拠にツアーは基本的に英語。そしてオプションでフランス語やドイツ語、スペイン語などにも対応するにもかかわらず、アイスランド語での対応は全く行われていないのである。
(ちなみに日本語でのツアーは催行されていないが、日本国内から日本語で申し込みをすることは可能。)


そうなると、最大手であるこの会社はツアー内容やサービスの充実、料金面でのメリットなどを打ち出さなくてもやっていけるのである。

そう、完全なる殿様商売で、他の会社よりも高い料金設定であるにもかかわらず、「とりあえずツアーを催行して客を集め、なおかつ効率的な運用をすればいい。」といった雰囲気がプンプンと漂っているのである。


一方で中小のツアー会社(個人で運営しているものも含む)は、価格を安く設定し、しかも大手の行かないようなB級スポットや良心的な食事処に案内したり、大手のツアーバスの動きを見て行程を臨機応変に組み替え、落ち着いて見学できるよう配慮するなどしているようだ。

ただ難点は、こうしたツアー会社について日本から得られる情報が少ないにも関わらず、人数に限りがあるため予約が必須となってくることだろうか。
あとは個人が1台のバスで経営しているため、予約状況によって催行されるツアーがめまぐるしく変わる(行きたい日に行きたいツアーに行けない)という事も起きてくるようだ。


逆に大手は定番コースに関しては、バスの台数など臨機応変に調節できるので、満席で参加できないというケースは殆ど無いようだ。
しかし一方で、大手ゆえのスケールメリットもあり、自社以外のクルージングやアドベンチャーツアーを催行する会社と連携し、自社ツアー内でこうした要素を取り入れ、変化に富んだコースを構成することもできるというメリットもある。

もしこの旅行記を見て、ゴールデンサークルツアーに参加される方があれば、こうした事情を踏まえてツアー会社を選ばれることをオススメしたい。


朝からのトラブルに加え、すし詰めのバス、更にこうした空気を感じてテンションはがた落ち。

旅行記をまとめるに当たって、改めて資料や写真を整理してみると「お天気も良くて、良い景色なのだけど」とも思うのだが、現地ではそんな気分ではなく、違う部分で印象が悪くなってしまったことは否めないだろう。そして写真を見ていても、あまりに適当なものばかりで、後から苦笑しているのもまた事実である。

ただ欧米人ばかりで、至って紳士/淑女な人ばかりなのがせめてもの救い。これがアジア人中心だと大変なことになってしまいそうな気がしてならない。



● セルフォスで小休止


さて、ここで今日の行程をプロット。(正確さは欠いています)



先ずはレイキャビックを出発し、徐々に郊外へと走ってゆく。


湖に


荒野に


乾いた大地


そして地熱地帯


…と、変化に富んだ景色を楽しめた、、、筈なのだが、すし詰めバスの中でテンションは至って低いままである。


そうしているうちに、バスは峠を越え


最初の下車地に到着


セルフォスSelfossという街で、アイスランド語で「foss」とは滝を意味するので、滝を見られるのかと思いきや、「EDEN」というドライブイン的施設でトイレ休憩+ショッピングタイム。
先に書いたように、ゴールデンサークルツアーは1日で回ると余裕がタップリあるので、やたらにこうした「土産屋へ案内」といった時間が取られているのである。

まあすし詰めバスに乗り続けているよりは、外に出られる方が気が楽なので、停車時間が長い方が嬉しいのだが。


奥に地熱を利用した温室のスペースがあり、少しだけ見学…というか小さい温室なので少ししか見学できないのだが。




ちなみにここのお土産コーナーは比較的リーズナブルな価格設定。店員の対応もフレンドリーで、総合的に考えると悪くは無い店だろう。

実はアイスランドのお土産は、手作りやオリジナルを謳うクラフトショップ的な店は別にして、キーホルダーやTシャツなど定番品は何処へ行っても同じ仕入れ先から入れたと思われる同じ品物が並んでいる。

しかし価格設定は完全にバラバラ。当然立地条件の良い店や観光客の多い店は高くなる傾向にあるのだが、このようなひょんな所で安く売っている店に出くわしたりするのである。
またレイキャビック市内など、土産物を扱う店が並んでいる場合は、すぐ隣の店とも値段が全然違ったりするので、何軒か覗いてみるのが良いだろう。

但し酒類だけは空港の免税店が安いので、それだけは意識しておいた方が良いだろう。(アイスランドで酒類は税金の塊…)



● 古都(?)スカゥルホルトへ


そしてバスは再びアイスランドの大地を走っていく。



そしてスカゥルホルトという街の教会へと到着。


ここスカゥルホルトは、1056年に司教管区がおかれて以来、アイスランドの中心として栄えた街であったが、18世紀末に地震や火山噴火などにより司教管区がレイキャビックへと移され、街としては寂れてしまったものの、現在ではそうした歴史的な重要性が見直され、教会なども再建されているとのこと。


教会内部


油絵(ペンキ絵?)のキリスト像が珍しい。



そして教会の地下には簡単な遺物展示室が設けられている。




更に往時に掘られたトンネルも現存しており、展示室から直接外へ出ることも出来る。



そして周囲の景色はと言うと…


とてもアイスランドの中心として栄えたとは思えない長閑さである。



● グトルフォスの大滝を散策


そして再び走り出したバスの社葬から、2010年に大噴火を起こし、欧州を中心に航空便に甚大な影響を与えたヘクラ火山の姿が見えてくる。


火山の国アイスランドでは、ここ何年か毎年のように火山噴火を起こして欧州の航空便に甚大な影響が出ている。実際この旅の一月前にも火山が噴火し、旅の決行すら危ぶまれたものである。


そして次の目的地、グトルフォスGullfossへと到着。「foss」と付くだけあって滝が目玉となる。


レイキャビックから近く、ゴールデンサークルの一角に数えられることから訪問客も多いとのこと。

まず駐車場で、各社のツアーバスが鉢合わせ。


そして遊歩道を観光客がゾロゾロと歩く。


中小のツアー会社の場合、こうした混雑を避けて、スケジュールを組み替えるなどして臨機応変に対応してくれるとのことだが、大手は至って杓子定規に行程をこなしている。
そして複数の大手ツアー会社がほぼ同じペースでツアーを行っているので、何処へ行っても大混雑なのである。


そして肝心のグトルフォスであるが、全長70m、落差は30mという巨大な滝。


単純な流水で出来た地形ではなく、プレートが生成される「地球の割れ目」というアイスランドの特性から、随分と不思議な形の滝になっている。

そして何より、滝壺から巻き上がる水しぶきが凄く、上の写真のような距離まで飛沫が飛んでくるのである。(超広角かつ絞り込んでいるので、水滴がハッキリわかる)


少し角度を変えてみると…



要は滝壺の目の前に崖があり、それが壁になって、飛沫が一気に巻き上げられているのである。

ちなみに正面の崖の上から見ると、巻き上げられてきた飛沫がカーテンのように見える。



時間ギリギリまで散策や写真撮影を楽しみ、後ろ髪を引かれる思いで、駐車場(レストハウス)へと戻る。


ちなみにツアー以外でこの滝を訪れようとすると、夏期のみ1日1往復の路線バスを利用するか、レンタカーを運転してくるしかないとのこと。



● ゲイシールで間欠泉を見学


そしてバスは元来た道を少し戻り、先ほども車窓から眺めて来たゲイシールGeysirエリアへと到着。ここでは昼食休憩も含め、眺めの停車時間が確保されている。


ここゲイシールエリアは、日本で言うところの「温泉地獄」と言った感じの場所であるが、火山や温泉に慣れていない欧米人にはとてつもなく珍しいもののようで、やたらテンションが高い。
まあ日本人からすると「ああ、地獄ね」といった感じなのだが。






地獄の中心にやたら人だかりの出来ているエリアが…



人の輪の中にはこんな穴が…



で、しばらく様子を見ていると…




見事な間欠泉。ただ風が強いので、風下に立っているとびしょ濡れになってしまう。


5~10分毎に吹き出すと言うことだが、いつ吹き出すかわからないので延々と動画を撮っていたのだが、5分以上撮り続けて、ようやく吹き出してきたものの、ややこぢんまりとした吹き出し方。


ただ風が強くじっとしていると寒いうえ、腕も痛くなってくるのでコレで断念。
再生後にYouTubeの関連動画が表示されるので、立派に吹き出している様子はそちらで…(何と投げやりな^^;)


そして昼食を取ろうと、レストハウスへ歩き始めた途端、大規模な噴出が…



そしてレストハウスへ入っては見たものの、小綺麗な土産物屋に、如何にも観光地な感じのレストランで、何となく気乗りがせず。


先ずはレストハウス内に設けられているマルチメディア資料館(Multimedia Museum)を覗いてみることに。



なかなかお洒落な地学系の展示室と、レトロな雰囲気の民俗系の展示室があり、なかなか面白い。
ただ展示のボリュームはそこまで大きくなく、あっという間に見終わってしまう。

レイキャビックエクスカージョン社のツアー参加者には、入館料無料のクーポンが配布されているが、普通に入館するとISK1000(≒\720)とやや高めで、値段ほどの価値があるかと聞かれれば、正直「?」である。


そして如何にも観光地なレストランを避け、コンビニ兼ファーストフードのような店で、フィッシュフライで簡単に昼食を済ませる。


ただ流石はアイスランドだけあって、ファーストフードのフィッシュフライもなかなか美味しく、意外に満足感があった。ちなみにペットボトル1本付きでISK1140(≒\820)

ただ各社のツアーが同時に昼食休憩に入っているので、その混雑ぶりたるや相当なものなのだが…。



● プレートの境界・シンクヴェトリル国立公園


そして長い昼食休憩を終え、バスは再び発車。

しばらく走ったところで、「ギャウ」と呼ばれる地球の割れ目が見える場所に停車。


こここそがまさにプレートが生成されている場所である。(プレートテクトニクスについて説明し出すときりがなくなりそうなので、詳細な説明は割愛する。)

厳密に言うとこの割れ目は「北大西洋中央海嶺」の一部であり、大半が海中にある海嶺の一部が地上に現れている島こそがアイスランドなのである。
この割れ目を境に「ユーラシアプレート」と「北米プレート」に分かれており、今まさにバスはプレートの境目を通過したことになる。

ここで生まれた二つのプレートは、徐々に押されながら地球を半周。最終的に日本の太平洋沖でぶつかり、地中へと沈み込んでいく。
日本が地震大国なのはこの2つのプレートが衝突しひずみを生じるという事情からであり、日本人からすると他人事とは思えないスポットである。

ただガイドの女性が「ようこそ!アメリカへ!!」などとテンションを挙げて案内しているものの、車内の雰囲気はそこまで感動的と言うわけでもなく、どちらかと言えば、やや白けムードなのだが。


そしてバスはしばらく走り、この「ギャウ」が観光地化された「シンクヴェトリル国立公園」に停車。このプレートの境界を間近に歩くことが出来る。




ギャウ内部へと続く遊歩道。


ちなみにこのシンクヴェトリルのギャウ内は、両側に壁があり、声がよく響く音響効果があることから、930年に世界初と言われる民主議会(アルシング)が開催されたという歴史的な場所でもある。

日本で言えば平安時代にあたる時期であり、そのような時代から民主的な議会が立法と司法の役割を担っていたということは、アイスランド人にとっての誇りであるとのこと。
現在でもアイスランド共和国の国会を指して「アルシング」と呼ぶなど、民主主義への誇りがヒシヒシと伝わってくる。


プレートを横断する橋


プレートの生成に伴い、この割れ目は毎年2~3cmほど広がっているとのことだが、こんな場所に橋を造って大丈夫なのかと、ちょっと心配にもなってくる。


公園からの眺め



こうしてゴールデンサークルツアーの全行程が終了。

何度も書いているが、ゴールデンサークルツアーというのは丸一日掛けるには余裕タップリのコースである。

実は最初に立ち寄ったスカゥルホルトを省略し、グトルフォスとゲイシールの2カ所、あるいはシンクヴェトリルを加えた3カ所にフォーカスした短縮版のツアーも行われており、午後から、あるいは遅いツアーだと19:00出発(!)などというコースが存在している。(Iceland Excursion社は19:00出発→24:00帰着の行程で、グトルフォス+ゲイシール+シンクヴェトリルを回るツアーを催行。白夜で明るいので問題は無いのだろう。但し体力面は考慮しなくてはならないだろうが。)

丸一日費やさなくても、夜からの時間だけでいいとこ取りが出来るわけであり、正直な感想として、ゴールデンサークルはこうした短縮版で十分ではないかと思う。
午前中なり、日中なりの時間をレイキャビック市内散策や、別のツアーに充てれば、貴重な旅先での時間を有効活用できるだろう。
それにこうしたイレギュラーな行程のツアーのほうが、混雑を避けられそうな気もする。(日中の1日ツアーは各社がほぼ同行程で動いているので、何処へ行っても大混雑…)


そんな事を考えているうちに、レイキャビック市内へと帰着。


市内へはいる前に、ガイドが下車希望地を聞いて回っている。普通は滞在しているホテルへの送りを希望するのだろうが、今回は思うところがあり、ハブであるBSIバスターミナルでの下車を申告。

但し若干目論見が外れた部分があり、往路や空港からのバスのように「ハブであるBSIバスターミナルで、ホテル毎の小型バスに振り分ける」というシステムではなく、大型バスがそのまま市内をぐるぐると回り、各ホテルに寄って乗客を降ろしていくというシステム。
そのためBSIバスターミナルは本当に最後の最後になり、ツアー終了の17:00を大幅に越えた17:40頃の到着になってしまった。


但しレイキャビック市内を走り回ったお陰で、色々と車窓を楽しめたのだが。

オペラハウス


首相官邸



で、何故BSIバスターミナルまで行くことにしたかというと、これから夜の時間にもう一カ所訪問してみたい場所があったからなのだが…



<つづく>


撮影機材
・SONY α200 + SONY CarlZeiss T* Vario-Sonnar 3.5-4.5/16-80(24-120)[SAL1680Z] and SIGMA 10-20(15-30)mm F4-5.6 EX DC
・SONY CyberShot DSC-TX5 (CarlZeiss T* Vario-Tessar 3.5-4.6/4.43-17.7(25-100))
・MINOLTA αsweet II + MINOLTA AF 24-105mm F3.5-4.5 + FUJICHROME PROVIA 100F or VELVIA 100F
Posted at 2012/02/08 14:17:47 | コメント(5) | トラックバック(0) | 旅のまとめ(2011年) | 日記
2012年02月02日 イイね!

高雄・蓮池潭を散策 [台湾一周・鉄道文化を訪ねる旅 報告 No.10]

※バックナンバーはこちらから。

#今回は鉄道ネタはほとんど登場しません。

#通貨について:この旅行記では、ニュー台湾ドル(新台幣)を“元”、日本円を“円”と表記しています。なおこの旅の段階での為替は1元≒2.6円を目安にしてください。




● 蓮池潭の龍虎塔へ


製糖鉄道「五分車」トロッコ乗車体験を終え、台湾南部の中心都市・高雄を少し観光してみることにしたい。
南台湾は初めての訪問ということもあり、鉄道をメインに据えつつも、可能な範囲でメジャーなスポットも押さえておきたい。


橋頭糖廠駅からMRT(地下鉄)で生態園区駅へと移動。

生態園区駅



駅の案内に従って、蓮池潭行きのバス乗り場へと移動。

時刻表によると、バスは合計で毎時数本運転されているものの、実際は運行がかなり乱れているようで、30分近く待つ羽目になってしまった。
しかもお天気が良く、日差しが容赦なく照りつけてくる。簡単な屋根の付いた待合所はあるものの、道路からの照り返しが強く、正直効果の程は?である。


道ゆく車を眺めていると、移動式公衆便所車(?)が通過。



そしてようやくやって来たマイクロバスに乗り込む。


支払いはICカードでパッと済み、小銭もいらない。現金だとお釣りが出ないので難儀なのである。ちなみに料金は系統別の設定。
また右手の柱に付けられた印は、子供料金(半額or無料)の対象となる身長を示したもので、二本のラインの間に入っていれば半額、それ以下なら無料というシステムである。
年齢ではなく身長での区別になっているが、小柄な大人がどういう扱いになるのかはよくわからない。


バスは台鐵左営駅(高鐵左営駅とは別の駅)を眺めつつ、8分で蓮池潭のバス停へ到着。


台湾のバスは、事前に行き先を申告して料金を支払うシステムだが、言葉はわからずとも、行き先のメモを見せれば、料金を指さしなどで教えてくれ、なおかつ目的地への到着時に声を掛けてくれる。と言っても、言葉は通じないので、殆どアイコンタクトなのだが。


そしてバス停の目の前が目的地である蓮池潭風景区であり、周囲5km、水域面積75haの淡水池を中心とした公園になっている。


しかしその入口に、何か物々しいポスターが貼られている。


どうやら中華人民共和国の人権問題を提起するポスターのようで、簡体字(中華人民共和国が制定した簡略化された漢字)が使われていることから、中華人民共和国からの観光客へ向けてのアピールのようだ。
2008年、三通(大陸-台湾の「通商」「通航」「通郵」の解禁)の開始以来、ここ台湾にも中華人民共和国からの観光客が押し寄せている様子で、こうした観光客へ向けてのPRなのだろう。
ただ文化大革命時の残忍な写真なども掲載されており、気分が沈んでしまいそうなポスターでもある。


そしていよいよ湖岸へ。


池の中に何やら2つの塔が建ち、岸からジグザグの橋が架かっている。


これが蓮池潭のシンボルでもある「龍虎塔」


その名の通り、龍と虎が口を開けており、塔への出入り口になっている。

但しどちらから入っても良いというわけではなく、台湾では「一番良い動物=龍、一番悪い動物=虎」とされているので、龍の口から入り虎の口へと出て行くのが正規の順路。この順路を守ることで災いが消え、吉が増すとされているとのこと。

大阪あたりの人からは異論が出て、逆に名古屋辺りの人には喜ばれそうな感じであるが…まあ私は龍でも虎でもなく“燕”なので、何も気にすることはないのだが。

なおこの塔へ至る橋がジグザグなのは「悪魔は直進しかできないから、悪魔が入れない」ようにとの考えなのだとか。


ということで、龍の口へと進入。ちょうど龍の喉あたりの写真。


そして「10元を目安としたお賽銭」をして、先ずは龍側のタワーへと登る。

エレベーター等はなく、螺旋階段を6階まで歩いて登ることになるのだが、暑い台湾の日中で、なかなかハードな運動である。



そして上層部からの光景。


右手に新しいビル群が並ぶとともに、池(蓮池潭)の中には龍虎塔だけでなく、色々な形をした構造物が作られている。この後、湖畔を歩きながら、これらも間近で見てみることにしたい。


そして反対側の塔(虎側の塔)


二つの塔の間には渡り廊下など無く、一度地上階まで戻って登り直しとなる。そのため流石に両方の塔に登ろうという観光客は少ないようで、龍側はそれなりに登っている人がいるものの、虎側は閑散としている。(年配の方など、龍側すら上層部まで登らず、途中階で折り返す人も多い)


が、しかし何を思ったか、虎側の塔へも登り、龍側の塔を撮影。


流石に両方の塔に登ると、かなり疲労してしまう。


そして虎の食道を逆流(?)し、出口を目指す。





● 台湾の寺院をハシゴ


こうして龍虎塔でヘロヘロになりつつも、そのまま向かいにある慈済宮という寺院へ参拝。こちらは医術の神を祀っているのだとか。


龍虎塔から見下ろした慈済宮



龍虎塔の真向かいということもあり、完全に観光地の雰囲気。



そして実に細かな細工の施された外壁と、眩いばかりの内部。




しかしこの慈済宮はまだ小振りな寺院。直ぐ近くにある啓明殿という寺院も覗いてみると、その規模に圧倒される。

啓明殿



こちらは各階に様々な神様が祀られており、このような案内まで貼られている。



内部の様子



中国的な神様ばかりかと思えば、脇に仏像が同居していたりもする。





これらの写真は全て同じ寺院の中の写真。誰かが「(台湾の寺院は)神様のデパートの様だ!」と称していたが、何と巧い表現なのだろうか…


そして中庭(?)には鯉も。


餌の自動販売機



そして寺院向かいの湖面には…(こちらは外観のみ見学)



蓮池潭の周囲には、こうした寺院が百メートルも離れずに何軒も並んでいる。
しかし一つ一つ参拝していては時間も掛かるうえ、正直飽きてしまいそうなので、これで打ち止めとすることにする。
まあ元々、中国の神様に対して信心があるわけでなく、どちらかと言えば“興味本位での見学”なのだが。


ちなみにこうした派手な寺院に関して、後日知り合った台湾人のお婆さん(昭和5年生まれの80歳の方)によると「寺院の建造費は全て寄付で賄われている。ちょっと成功した人は直ぐに寺院に寄付してしまう。別に悪いとは言わないが、もう少し違った使い方があるような気がする。少なくとも子供の頃“大和撫子”を美徳として教えられ、“日本人”として育てられた私には到底信じられない。理解できない。」…と話しておられた。



● 湖岸を散策


こうして寺院参拝(見学?)を終え、引き続き湖畔を散策することに。

遊歩道も整備され、木陰もあるので、気持ちよく散策できる。





そして何やら派手な構造物が湖上に現れる。



一つ一つ寄り道するつもりは無かったのだが、駐車場や出店などで賑わっているので、ちょっと覗いてみることにする。

これは北極亭玄天上帝神像という道教の神様を象った構造物なのだとか。


池の真ん中にポッと現れる人型の巨大な構造物なので、とにかく目立つ。ちなみに建造は1995年とごく最近。


内部を覗くと、建物とほぼ同じ形の北極亭玄天上帝神像が鎮座していた。


ここは湖岸へと降りる階段も整備され、釣り人や、散歩と思しきお年寄り、更には若い人のグループまで多くの人が訪れている。
ただ龍虎塔が完全に観光地化して、中華人民共和国からと思われる観光客で賑わっていたのに対し、こちらは地元の人中心の散歩コースといった雰囲気。


そして昼下がりを思い思いに過ごす人で賑わう湖岸を更に歩いていく。


そして聞き覚えのある曲が聞こえると思えば、道端でカラオケ大会。しかも日本の演歌。



更に歩いていくと、高雄孔子廟へと到着。台湾で一番規模の大きな孔子廟なのだとか。



ただ孔子廟は彰化でも詳細に紹介しているので、今回は写真だけ…




特に入場料は不要だが、係員が受付でパンフレットを渡してくれる。
しかも「無料で願い事が出来ますので、宜しければ…」と黄色い紙を一緒に渡してくれた。日本で言うところの絵馬のようなもので、願い事を記載し所定の場所に結びつければ良いとのこと。そして願い事は日本語でも大丈夫とのこと。

簡単な英語が通じるようなので、左営駅までの道順を尋ねると、丁寧に外まで連れ出して目印など教えてくれた。


こうして池を半周ほど散策し、更に15分ほど歩いて、昨日台湾高速鐵道(高鐵/台湾新幹線)で降り立った左営駅へと到着。


以前にも触れたのだが高鐵では左営駅だが、台湾鉄路管理局(台鐵)の新左営駅、更にMRT(地下鉄)の左営/高鐵駅と路線によりバラバラな名称の駅が併設されている。(台鐵の左営駅は全く別の場所に存在している)

高鐵開業に合わせてオープンした新しいターミナル駅と言うこともあり、郊外の周囲がガランとした中に、近代的な大きな駅がドンと立っており、日本で言うところの新青森駅のような雰囲気。
車でアクセスする人も多いようで、大規模な駐車場も整備され、パークアンドライドに対応しているようだ。

ただ駅は見えているのに、周辺に未整備ゾーンが多く、通り抜けできない場所が多いため、大幅に迂回を余儀なくされ、かなり時間を称してしまった。
それに歩道の整備なども不十分であり、駐車場利用者や乗り継ぎ客がメインで、正直あまり“歩いて駅へ来る人”を想定していないのかも知れないという印象を受けた。


そしてヘロヘロになりながら駅のコンコースへと上ると、SLを象った駅弁屋が目に入ってきた。


なかなか凝った造りで、見ていて楽しい。今度来る機会があれば、ここで駅弁を買って、湖岸で食べるのも良いかも知れない。しかし今回は眺めるだけでスルーすることに。


更に高鐵側にも駅弁販売コーナーが存在しており、こちらは「弁当」と完全に日本語の暖簾が掛かっている。(台湾では「便當」と表記する)


しかしこの店は以前にも「鉄な売店」として紹介した「台鐵本舗」。
高鐵(新幹線を運営する企業)とはライバル関係にあるはずの台鐵(在来線を運営する国営組織)によって運営されている売店ということになる。
またこの店舗には「タイワンテツドウブンカサンギョウホンポ」とカタカナ表記もされており、台鐵本舗の日本語での正式名称なのかも知れない。



<つづく>
Posted at 2012/02/02 01:24:37 | コメント(2) | トラックバック(0) | 旅のまとめ(2011年) | 日記

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