この記事は2007年9月にアップし、後に諸般の事情により公開中止していた『「四国の旅」報告』シリーズを再編集したものです。
地図など終了したサービスへのリンクの削除、個人情報保護への対応、一部の文の書き直し、補足事項の追加、フォトギャラリーを記事に統合、など行っています。
道の駅での車中泊など、時代の変化で何かと議論されるようになった内容も含まれますが、あくまで2007年当時の話として軽く聞き流してください。また今の基準から見るとかなり荒い画像も多いですがご容赦ください。
四国の旅2日目の報告です。
1日目はこちら
仮眠していたネットカフェをパック料金の切れ目の時間(6時間)で退出。時間は早朝4時過ぎ。
しかし少し早すぎるので、朝の散歩に津嶋神社を見に行くことに。
但しこの神社…離島に位置しており、渡って参拝できるのは年に1回、8月の2日間行われる大祭の時だけ。(その2日間の為だけにJRの臨時駅まであるという由緒ある神社でもある。)
通常は島へ繋がる橋の橋板は外されており、対岸から眺めるだけという形になってしまう。
誰もいない気持ちの良い早朝、海岸から島の神社を遠く望む
そして朝食なのだが…昨日散々食べたにも関わらず、引き続き讃岐うどん店巡りをすることに。
先ずは豊中の上杉食品からスタートです。ちなみに既に3回目の訪問というお気に入りの店
(※この旅のあと、一時は玉売り専門になり店内では食べられなくなっていたとの情報もあったのだが、現在では再び店内で食べられるようになっているとのこと。)
ここは讃岐うどんの有名店の中の有名店…しかし基本的には町の何でも屋で、近所の人がゴボウとか普通に買いに来ているような雰囲気の店。
そんな何でも屋が早朝だけ店内でうどん出しているという不思議なお店。
うどんは早朝のみという事もあってか、落ち着いた雰囲気で食べられるのも嬉しいところ。
(※当時の感想であって、今どのような雰囲気になっているのかは不明です。)
そして肝心のうどんは、中(2玉)の醤油に、納豆をトッピング
弾力のある麺にドロドロした納豆や醤油が絡みついてなかなか濃いお味。生卵があったらもっと美味しいかも。
麺は太めの弾力麺。個人的には弾力系の麺ではここが最高の店ではないかと。
そして次は観音寺市内へ移動し、早朝5時から営業している岩田屋へ
(※ネット上で調べてみたところ、2008年頃を最後に営業しているとの報告は見当たらず)
こちらも初めての店では無く、二回目の訪店。しかし駐車場があるにはあるらしいのだが、それを探し当てられず仕舞い。
ここの店は基本的に製麺所で、その一角に机を置いてその場で食べられるようにした感じ。しかし座席数が全く足りておらず、製麺所の事務机や軒先のベンチなど様々なところにお客さんが座って食べている有様。
そしてここでも2玉を注文(朝から合計4玉)
ここは基本的に製麺所なのでトッピングの類は無く、選択肢はサイズのみ。(生姜はおろし金が置いてあって自由に食べられる。)
見ての通りの細麺なのだが、実際に食べてみると弾力が凄い。
先の上杉食品もかなり弾力のある麺なのだが、こちらは細麺にも関わらずこれだけの弾力を感じると言うことは、物理的には相当な弾力の麺かと。
それにしても、弾力系ばかり4玉も食べ続けていると顎が疲れてくる…
そんなわけで、顎もお腹も苦しくなってきたので、朝の散歩第二弾へ。
やはり観音寺といえば琴弾公園
個人的にはコレ、銭形平次のオープニングのイメージなのだが…実は江戸時代に作られた歴とした史跡。
駐車場で新型ノアを発見!
(※この当時はまだ珍しかった)
と、そんな事をしているうちに、時刻は8時を過ぎたところ。
少しお腹も落ち着いてきたところで、今日最後の…いやこの旅最後の讃岐うどんを食べに行くことに。既に昨日から6件の店で合計9玉も食べていて、まだ食べるのかと我ながら呆れてしまいそうなのだが、やはりローカル色が強く店毎の個性の強い讃岐うどんだけに、少しでも色々な店へ足を運んでみたいという欲求に駆られてしまうのである。
そして本日3軒目は国道沿いの「かなくま餅」というお店
(※現在でも変わらず営業されている様子です)
その名の通り、本業はお餅屋さんで、餅・大福・おはぎ・赤飯などを製造・販売・提供するお店。
そんな訳でセルフや製麺所系が多い讃岐うどん店とは毛色が異なり、関西に多い力餅食堂系のような一般店で、お店の方がテーブルまで注文を取りに来て、配膳もしてくれるタイプのお店。しかも国道沿いにあってお店も綺麗。(逆に讃岐うどん店巡りをしていると、こういう普通のお店に戸惑ってしまう…)
で、「折角、餅屋に来たのだから」…と力うどん(餅入りうどん)を注文
それにしても凄い炭水化物コンビ…。しかも朝8時過ぎにして既に3軒目・5玉目のうどん…
ここの麺もどちらかと言えば弾力系。しかし先の2軒と比べると少し柔らかめ。
それよりも、この店で特筆すべきは、うどんよりも出汁や具。
香り高く上品な出汁は、例えるなら料亭で出てくるお吸い物の様な香ばしさ。そして具の野菜やキノコも出汁が染みて良い感じに仕上がっている。そしてもちろん餅屋なので、言うまでも無くつきたて感のあるお餅もグッド。
かなりのボリュームにも関わらず、出汁が聞いていることもあってか、量を感じさせない食べやすさがある魔性のお店…(本日5玉目、昨日から10玉も食べているにも関わらず、こういう評価が出来るところが凄いお店の証拠かと)
そんなわけで、味も良く、店も綺麗で、店員さんも家庭的で親切、国道沿いで場所も良く、駐車場も広い…総合的に見てもかなりレベルの高いお店で、実はここも何度かリピートしているお気に入りのお店。
(結局、今朝から訪れた3件は全てリピートしているお店ばかりで新規開拓を全くしていない…)
そして帰りに「餅は餅屋」と、持ち帰り用の大福やら赤飯やらを昼食&おやつとして買い求めることに。しかしこんなに炭水化物ばかり本当に入るのか…(最終的には完食しましたよ!)
さすがにもう満腹で少しゆっくりして出発したいところだったのだが…実は9時までに高速道路に入り、通勤割引の恩恵に預かりたいという事情もあって、休憩もそこそこに車を出発させ、なんとか8時55分にインターを通過。
そのまま一気に石鎚のサービスエリアまで走ってから一休み。
晴れてたら景色も最高だっただろうに…
そして一気に今治まで走行。
今治でのお目当ては焼き肉のタレなどで有名な日本食研の食文化博物館。
早速、訪れて入場しようとしたものの…守衛さんに門前払いされてしまう。何でもこの博物館の見学は日本食研の工場見学との抱き合わせになっており、その工場見学のスケジュールの関係で1日1回11時からのみ
(※これは当時の話。現在は2タイプの見学ルートがあり、合計3回のスタート時間が設定されているとの事)。しかも完全予約制とのこと。そんなわけで事前の情報収集不足もあり、無駄足となってしまう。
仕方が無いので、気を取り直して近場のスポット探し。朝倉のタオル美術館なるスポットが面白そうなのでそちらへ向かうことに。
外観
庭園
タオルに関する資料館的なものかと思いきや、そういう社会見学的要素は少なく、その名の通り美術館のテイストが強いスポット。そして直営ショップも充実している。
(※今でこそ「タオル美術館」ブランドで、今治タオルの製造・卸・販売として知られるようになっているが、当時はまだタオル業者としてのブランド力は弱く、純粋に美術館としての色合いが濃かった印象。逆に今では軸足が完全に製造・販売に移ってしまった印象。)
家族連れやカップルにも人気の様子でかなり賑わっている。
美術館としても見応えのある施設なのだが、残念ながらほとんどのエリアで撮影禁止なので、写真で紹介できるのは撮影許可されていたタオル動物園だけ。(これだけ見ると子ども向けの施設かと思ってしまいそうなのだが、実際は大人でも楽しめるような施設になっている)
そしてタオル美術館を出たのは、夕暮れも近づく頃。温泉へ向かうことにして出発
途中、波方の波止浜で小休止&お散歩タイム。しばし時を忘れて瀬戸内海の夕暮れを満喫。
波止浜
大角鼻から瀬戸内海を望む(クリックで拡大)
そして温泉へ向かうことに。今日のターゲットは伊予三名湯に数えられる鈍川温泉。
とりあえず日帰り温泉施設の駐車場に到着したものの…駐車場から溢れて路駐している車があるほどの混雑ぶり。しかも山間の温泉地のイメージに似合わない近代的な建物で正直風情に欠ける。もう少し落ち着いて入浴したいと思い、温泉街方面へ車を進めてみることに。
鈍川温泉ホテルという昭和の香りのするホテルに「日帰り歓迎」の看板が出ていたので、こちらで入浴してみることに。
車を止め、玄関を入ろうとすると…
あまりに自由に闊歩しているので、一瞬野生かとも思ったのだが…
フロントの女性に尋ねると「うちで飼ってるんですよ。放し飼いですけど。」とのこと。
流石に天然のクジャクなんて、そう簡単に拝めるわけがないだろう…
館内には「大浴場」と「岩風呂」があり、大浴場には川を望む木造りの露天風呂が備えられており、ゆっくりと温泉に浸かる事が出来る。
但し「大浴場」と「岩風呂」相互間は一度着衣して移動せねばならず、ちょっと面倒。
しかし「岩風呂」がなかなか個性的で…(詳しくは写真右上に合成した由来を参照)
自然の渓谷を活かして作られた風情ある浴場で、しかも食事時に当たったせいか私一人の貸切。のんびりと温泉に浸かり、旅の疲れをすっかり癒やすことができた。大混雑の日帰り施設を避けてここのホテルでの入浴を選択して大正解。
温泉で疲れを癒やしたあとは、今治市内の宿に投宿。仕事の人がメインの食事(家庭料理的なもの)付きの安いビジネスホテルだったのだが、夕食に出てきたおいしい鰹のたたきを肴に地元の日本酒を満喫。温泉効果に加え、この旅唯一の地上泊で、良い旅の中休みとなったのだった。
<つづく>
オリジナルの記事に頂戴していたコメントを転載します。
モン吉 (≧∇≦) さん
2007/09/08 00:21:58
去年同じく訪れました(^^
前に川が望めて、なかなか良かったです☆
コメントへの返答
2007/09/08 20:54:35
モン吉 (≧∇≦)さんも訪問されていましたか!
そうですよね、川を眺めながらのんびり入れて…ホント良い感じでしたね。
妙延寺 さん
2007/09/08 03:42:40
(・。・)朝は納豆うどんですね?いいかも、この組み合わせ。
力持ちうどんは一見、正月の雑煮 地域版ってかんじですね。
鈍川温泉ホテルですか、このネオン管が怪しくて誘蛾灯のように引きつけられますね?
早起きすると沢山回れますからいいですね、実生活では逆なんですが
(´▽`;アセアセ
コメントへの返答
2007/09/08 20:53:05
ここのおばちゃんがやたら納豆を勧めてくるので…
でもこの組み合わせ、かなり美味しかったです。
正月の雑煮…まさにそんな感じでしたね。ここのうどんは本当に美味しかったです。
実は私も朝は苦手な方で…よく車中泊で寝過ごして蒸し風呂地獄になってようやく目が覚めるというパターンが…(´▽`;