今回は以前にアップした記事の<中略>にあたる部分のお話です。
台北・桃園空港に到着後、入国審査を経て、無事に台湾の土を踏むことに。
そして空港から送迎バスでホテルへと移動。
まあ移動と言っても、空港敷地内、しかも二本の滑走路に挟まれているという、凄い場所にあるホテルなのだが…
今回はこの「ノボテル台北桃園国際空港」に滞在。
まあ滞在と言っても飛行機の乗り継ぎにプラスαしただけの日程なので、わずか2泊だけ。
しかもチェックイン日は午後着、更に最終日は早朝発なので、あくまで「ちょっと寄り道」程度の滞在。
ちなみにここのホテル…空港敷地内にありながら、ターミナルから徒歩での到達は不可能と、やや微妙なロケーションで陸の孤島のような場所。
但し空港からの無料送迎バスが利用できるほか、事前の申告制ながら、高鉄(台湾新幹線)の桃園駅から空港へ向かう路線バスや、一部の空港行きリムジンバスがここのホテルでの下車を取り扱ってくれるなど、比較的利便性は高いのではないだろうか。
ここのホテル、斜め向かいはエバー航空の本社、そして隣は中華航空の本社という、明らかに空港の業務用スペースと言った場所に立地しているのだが…
実は中国語での表記は「台北諾富特華航桃園國際機場飯店」と書かれており、その名の通り、仏アコーホテルズの1ブランドであるノボテル(諾富特)と、中華航空(華航)の共同運営によるホテルなのである。
日本的に言えば、「ANAクラウンプラザホテル」みたいな感じだろうか。
個人的にノボテルやイビスと言った、アコーホテルズのホテルは「安心して泊まれる」という印象を持っており、また中華航空も好きな航空会社の一つなので、ここのホテルには期待したいところ。
先ずはロビーでチェックイン
流暢な英語と、洗練された対応で、チェックインはもちろん、チェックアウト後の送迎バスの予約まで、テキパキと処理してくれる。
そして部屋はこんな感じ
広く清潔な良い部屋ではあるのだが…
まあ1万円を越える価格なので、このくらいのクオリティはあって当然というのも正直な感想。
但し日本で1万円なら「こんなモノでしょう」と納得できそうな感じだが、ここは台湾。物価を考えると、相当に高価なホテルなのである。
そしてバスルーム
バスルームが、部屋からガラス越しに丸見えなのは如何なものか…とも思ったのだが、これは885系の運転室と同じで、マジックガラスで一瞬にして曇りガラスに変化するという仕掛けが組み込まれている。
そして海外ブランドながら、洗浄機付きのトイレも嬉しいところで…まあINAXの一番安いモデル並の洗浄感で、褒められたクオリティではないのだが、まあ最低限の合格ラインだけはクリアしているといった印象。
こうしてホテルに荷物を置いてから、出発。
とは言え、もう夕方近くなので、遠出をするわけではなく、ホテル前の公園(?)を通り抜けて、向かいの建物へ。
DC3がお出迎え
その他、民間・軍用問わず多くの飛行機に囲まれたココは、航空科学館。
ココも空港敷地内ではあるのだが、ホテルと一緒に陸の孤島状態の立地条件。(但しホテル-航空科学館は徒歩で行き来可能)
空港からの無料巡回バスがあるにはあるのだが、本数も限られ、意外に不便なため…ずっと気になっていたにも関わらず、今日まで訪れることの無かったスポットである。
そして館内へはいると、この方がお出迎え
まあ少し前までは、どこの施設にもこの方の銅像があったようなのだが…
民主化が進み、今では随分と数を減らしてしまったようで、こうして現役の銅像を見る機会も少ないのかも知れない。
(そして、あちこちで撤去された銅像がどこへ行くかというと…
以前のブログで紹介したスポットなのである。)
大きな改装もされておらず、二昔前の面影を濃厚に残したような展示スペースは、
成田にある同様の施設を思い起こさせられる風情。
そして旅客機に関する展示は、中華航空とエバー航空がほぼ同じボリュームになるように取り扱われており、色々と配慮が働いていることが感じられる。
エバー航空の機内模型
不気味な客室乗務員人形
そして日本人客室乗務員が居ることもしっかりPRされている。
この安藤さんが実在の客室乗務員をモデルにしているかは不明…
と言うか、日本語はおろか、英語の説明すら不十分なため、基本的に漢字の意味で推測するしか無く、細かいことは全く解らないのである(汗
時代を感じさせる衛星電話
そして飛行機のパーツやメカニック的な展示もあるのだが、中国語の説明しか無いことに加え、私自身が「自分の乗れる乗り物」にしか興味がないため、殆ど素通り(汗
これまた台湾人には似ても似つかないマネキン…これは中華民国空軍の制服なのだとか。
そして中華民国を軸に、世界大戦時の航空機についての話題も
ココ台湾は、“国家として”は中華民国なのだと言うことを意識させられる。
そしてゼロ戦も
更に航空の延長で、宇宙に関する展示も
他にはモデルプレーンのコレクションもなかなかのボリューム。(旅客機であれば、一応私の守備範囲なので…)
しかも日本のエアラインのものも多く、思わず見入ってしまう。
但しあまり入れ替えは行われていないようで、なかなか懐かしい飛行機が多い。
そしてこれらの飛行機も懐かしの飛行機になりつつあるのだろうか…
更には、今は無きエアラインの飛行機も
カンタスばかり乗っていて、結局乗らず仕舞いだったアンセット
そして初めて見る、カムリの全面広告機体(台湾国内線で飛んでいたのだろう)
その他、こんなコーナーもあり、家族連れで賑わっている
こうして館内展示を見学し、次は展望塔へ。
ホテルと同様、二本の滑走路に挟まれた立地なので、飛行機を眺めるには良いかと思いきや…
凄い混雑
そして最後は売店コーナーへ
モデルプレーン等も扱っており、お土産コーナーとしての機能も持たせてはいるものの、基本的にはイートインコーナーを備えたコンビニといった風情。
しかし今日は行動範囲が空港内だけに限られていることもあり、品揃え的にも価格的にもコンビニがあるのは有り難く、色々と買い物をしておくことに。
とは言え、小銭を持って居らず、1000元札(≒\3300、但し物価の違いを考えると、それ以上に高額紙幣)を出したところ、「えっ!?」という顔をされてしまい、そこで英語で「ゴメンね。小銭が無くて…」と言うと、ようやく日本人だと認識されたようで、カタコトながら日本語で「オツリ、ダイジョウブネ!」「ニホンジン、デスカ?ヨウコソ!」と笑顔で返してくれる。
とは言え、日本のコンビニとは違い、夕食を買うほど充実しているわけでは無く…
かといって、送迎バスを利用して、市内や空港ターミナルまで食べに行くのも面倒なため、夕食はホテル内のレストランを利用することに。
まず最初に入口で「バイキングorアラカルト」を尋ねられ、バイキングを選択。席へと案内される。
ちなみにバイキング1人前が780元(≒\2580)、台湾ビールの生が250元(≒\830)、更にサービス料も加算され…
日本的に考えると「ホテルの夕食バイキングとしては良心的かも」と言った感じかも知れないが、台湾的に考えると目玉が飛び出そうなビックリ価格である。
まあ他に選択肢が無く、競争相手が無いとは言え…もう少し何とかならないのだろうかと感じてしまう料金である。
しかも席とビールを用意して貰い、最初の一皿を取りに行っている間に…東アジア系グループが現れて、用意されていた私のカトラリー類やビールを勝手に他の席へポイッとどけて、ズカズカと席を占領してしまう。
私が席へ戻って来た時には、係員とオバサン達が英語(中国語ではない)で言い合いをしている真っ最中。
しかしそのグループは「何だ従業員のクセに偉そうに客に指図しあがって」と言った感じの鼻についた態度で、一歩も譲る気配はなく…
困り果てた顔をしている若い係員を見ていると、これ以上のバトルを強要するのは可愛そうな気がして、そのグループに気付かれないようにそっと目配せして、新しく別の席を用意して貰うことに。
(ここでは詳細は書かないが、この後ホテル側からきちんとした対応がなされた。)
高い価格に、不快な客…と、すっかりケチがついてしまったのだが、実際に食事をスタートすると、和洋中取りそろえたバラエティ豊かな献立に加え、日本人の口にも合う味、更には係員が細かく目配りをして料理に気を配るなど、満足度は高い。
刺身や天麩羅など、「所詮は海外の日本食だろ?」と思っていたのだが、良い意味で裏切られることに。
あと「うどん」は「饂飩」ではなく、「烏龍」と当て字を使うとの事。
メニューには「烏龍麺」と記載されているが、決して“烏龍茶を練り込んだ麺”あるいは“烏龍茶スープに入った麺”などではなく、ごく普通の日本的な饂飩である。
(そういえば以前に某みん友さんから「烏龍茶だとおもってオーダーしたら、饂飩だった」というエピソードを伺ったことがあります。)
何でも「うどん」と発音しようとしても、「濁音が苦手」と「巻き舌」で、「うろん」と訛ってしまうのだとか。
またバーベキューコーナーや鍋(?)コーナーもあり、具材やソースを選んで盛ってコックに渡すと、その場で火を通してくれる。
なお上の洗濯鋏はコックに渡す際の目印となるもので、各テーブルに備えられている。
但しこのシステムに関する英語での説明が不足しており、ちょっと困惑したのも事実なのだが…
そしてデザートもガッツリと。
まあもう少し安ければ嬉しいのだが、料理の味やクオリティには満足。
あと客層は…まあ空港内のホテルなので、世界各国から色々なゲストが来ていて当然なのだろう。
こうして台湾1日目は終了。明日は丸一日台湾で過ごすことになるので、ちょっと遠出をすることにしてみたい。
<つづく>