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NEOCAのブログ一覧

2024年08月02日 イイね!

瀬戸内の離島で懐かしいトラックを見かけた話

予告していた鶴岡編でも韓国編続編でも安芸高田編でもなく、今回は大竹編になりました。悪しからず


大竹市・・・広島県の西端に位置し、山口県岩国市とも隣接した街


、そんな大竹市の山陽本線大竹駅から話がスタート

※写真を撮り忘れていたため、夜の写真で代用(大汗


こいこいバスというコミュニティバスで移動


ほぼ山陽本線と平行して走るバスなのだが、JR駅のないエリアに小まめに停車して乗客を拾っており、立ち客が出るほどの盛況
朝から夕方過ぎまで40分毎に運行、¥200均一という使いやすさも盛況の理由だろうか
(つまりそれだけ自治体が経済的に恵まれているという事なのだろうか)

あと「こいこい」って「来い来い」かと勝手に思っていたのだが、後で写真を見直してみると「カープカープ」だったのね・・・





十数分の乗車時間で埋め立て地のような場所にあるフェリー乗り場へと到着


今回はこのフェリー乗り場から、瀬戸内海に浮かぶ離島・阿多田島を訪れることになる


立派な待合室があるが、発券業務は行っていない


あと待合室内に通学児童用のロッカーがあるのがユニークなところだろうか


切符も買わなくて良いので、直接フェリー「悠風」(はるかぜ)へと乗船することとなる




船内では郵便車が島宛ての郵便物の積み下ろし中


なおこの郵便車はこのまま下船してしまい、郵便物だけが島へ運ばれていく様子


そして船内のこんな券売機で乗船券を購入


往復券を買ったのだが、同じ片道券が2枚出てきて・・・ボタン上は「往復券」だが、事実上は「2枚売り」という設定になっている様子
なお切符は下船時に船員が回収するシステム

こんな感じで営業的な内容は全て船内だけで取り扱われており、港のオペレーション業務はシルバー人材センターが受託している様子
コスト面はともかく、制度の趣旨から考えると・・・炎天下でのロープワークや給水、乗船誘導など、少々ハードすぎる気も





そして定刻よりも1~2分フライングで出港


実は一本遅いコミュニティーバスが出港1分前に港に着くスケジュールになっており、「もしかすると連絡してるかも」などとも思ったのだが・・・
やはりバスと船の連絡など全く気にしていない様子(早めのバスで到着して正解だった)


あと船内には通学生優先席という座席も設けられているが、時間帯的に児童・生徒の姿は見えず
乗客は用務客(工事関係が中心)と釣り客が半々で、それに島民らしき人や、私のような単純な旅行者が紛れ込んでいるような感じ


宮島の裏側の眺めつつ



30分程で阿多田島が見えてくる



接岸







そして島内散策を開始


但し散策とは言っても、今回は既にお目当ての場所が決まっており、しかも事前に予約までしてある状況なので、いつもの「気軽にぶらぶら」といった雰囲気ではない


港の景色を眺めながら



島の細い路地を通り抜け



神社前の広場(?)へ到達


皇太子殿下ご夫妻(今の上皇陛下ご夫妻)のご来訪記念碑などもあり、折角なのでお参りして行こうかと思ったのだが・・・石段のところでスズメバチがハンティング中(冷汗)


スッとその場を離れて向かいの郵便局に避難


とは言え、冷やかしというのも気が引けるので・・・折角なので、記念に葉書を買って風景印を押して貰うことに

しかし郵趣の人の中には小煩い人が多いようで、局員さんが恐る恐る「あの・・・実は・・・ちょっとココの文字が少し欠けてしまっていて・・・あの・・・それでも宜しいでしょうか・・・本当にすみません・・・」と戦々恐々・平身低頭な対応
(特に離島などでは風景印が数少ない記念品になるのは確かだが、このように郵便局員さんを恐縮させてしまう事がわかっているので、風景印収集は滅多としない私・・・しかも平日に旅先にいるケースも滅多と無く・・・何だかんだで10年ぶりくらいかも)

しかし局員さんに「コレクションではなく、旅の記念でクオリティには拘っていない」旨を伝えると、一気に緊張が解け、雑談がてら島の散策情報なども聞かせてただいたりと、和やかな雰囲気に
お陰でちょっと一息つくことが出来、本当にありがたい限り(冷房も効いてるし)





局員さんに「お暑いので気をつけて行ってらしてくださいね」と送り出していただき、島内散策を再開

目的地へ向けて坂を上り


集落を抜け


更に標高を上げて


集落を見下ろし


・・・と、写真を並べるだけなら簡単なのだが、実際は炎天下の上り坂でかなり過酷
しかもちょっと立ち止まると虫にブンブン纏わり付かれるので小休止もままならない有様で・・・





途中で島の最高所や観音山と呼ばれる展望スポットへ続く登山口があるものの



流石に真夏の日中に一人で行くような場所では無いだろう


そしてこんな分岐路を左に折れて



今度は下り坂


しかし木陰も無いわ、しかも帰りに同じ道を登らなければいけない憂鬱さもあるわで、あまり気分は上がらず


そして行き止まりに、小さな島には似つかわしくない大きく近代的な建物が見えてくる


大竹市の管理する「海の家あたた」という合宿所的な宿泊所で、5名以上なら宿泊もできるとのこと





実は今回のお目当てはこの海の家の付属施設

なので受付で待機してくれていた管理人さんにその旨を伝えると、更に坂を下ってお目当ての施設へと案内してくれる


この施設は、元々明治末期に建てられた灯台守の事務所兼宿舎だったのだが、合理化に伴い無人化され、現在は大竹市の管理下で「阿多田島灯台資料館」として一般公開されている



しかしこの施設は常時公開されている訳では無く、事前予約が必要
市の教育委員会(これまた大変親切)に連絡すると、海の家の管理人さんと日程を調整して解錠してくれるというシステム
そして先ほど立ち寄った郵便局でもこの点を心配してくださっていて、やはり時々突撃で来てしまう人もいるのかも知れない
(たまたま当日でも見学出来たというケースもあるのかも知れないが・・・別に嫌な顔もされないので、事前連絡はしましょう)

なおこの日は海の家の利用者もいない中、わざわざ私一人のために管理人さんご夫妻が待機してくれているという、とてつもなく有り難いシチュエーションになっているのである(しかも入館無料)





管理人さんの奥様に誘導していただき、館内を見学


見た目は石造りだが、内部は妙に和風


内部の展示物





そして灯台守の居住スペースも







そして奥様から「下へ降りられますか?門を開けておきますね」との案内があったので、下(つまり海辺)へ降りてみることに

こんな門を抜け


急な階段を下り



美しい海辺へと到着


綺麗なビーチもあり、海の家に宿泊すると贅沢なプライベートビーチとして使えるのかも知れない



手の届きそうな場所に魚影も見え



多くの釣り人がフェリーでこの島を目指していた理由がわかったような気がする


で、ついつい美しい海に目を奪われがちなのだが


植物に纏わり付かれ、しかも逆光という状況なのだが・・・


実は奥様が「下へ降りますか」と聞いていたのは、海が美しいからではなく、もう一つ「油庫」という建造物が海辺に存在していたからなのである

とは言え、この状況では藪の中に赤煉瓦が少し確認出来る程度にしか見えておらず、どちらかというと美しい海を眺めてのんびりしていたというのが正しいのだが



そして心臓破りの階段を昇り


展望台的スペースからも海を眺め



しかし日差しが強すぎるので、一旦資料館へ戻って(避難して)一休み




そして管理人さんご夫妻に挨拶をして、船の時間を見計らいながら、少し余裕を持って元の道を集落へと戻ることに






港のある集落まで戻ってきたところで、ちょっと余裕がある・・・というか中途半端に時間が残っているというか・・・

そこで港の対岸にある猪子島までの橋を渡ってみることに


日陰の無い橋ではあるのだが、人通りが多いのでちょっと安心感がある


そして到着した猪子島は牡蠣加工場なのだろうか白化した牡蠣殻が山積みにされた工場や、いりこ工場なのだろうか独特の匂いが漂う工場など、水産加工の島といった雰囲気



特に見所があったわけでは無いのだが、倉庫代わりなのか某みん友さんのブログで話題になっていた懐かしのフットワークエクスプレスのトラックが置かれている






そして船の時間を見計らって港へと戻っていくのだが、港の近くには生け簀釣り堀のような施設が点在し、釣り客で賑わっている



そして船に乗り込むと、猪子島の水産加工工場からの出荷品を積んだトラックがそのまま乗船中



船からも魚影を確認出来るほど豊かな海なのだが・・・

※スマホカメラの無理矢理なデジタルズーム

釣り人だけで無く、鳥もフィッシングに精を出している


こうして阿多田島での半日が終了





船は海辺に工場の建ち並ぶ大竹へと戻っていく



そしてケチャップを買いに近くのスーパーへ



<つづく>続編は「広島でケチャップを買えなかった話?」の予定です(予定は未定)
Posted at 2024/08/02 18:40:41 | コメント(0) | トラックバック(0) | 旅(2024年) | 日記
2024年07月20日 イイね!

仁賀保を訪れた話

九州編や韓国編の続きは一旦保留にして、また別の話を・・・




気持ちよい初夏の日、秋田県南部の仁賀保探訪の旅へ出発

秋田駅から普通列車で南下



仁賀保駅に到着



ここからはレンタカー利用なのだが・・・
送迎も無いとのことで、こんな道を十数分歩いて営業所へ向かう






ピックアップしたレンタカー(トヨタヤリス1.5ℓHV車)でこんな道へ分け入り



山の中の最初の目的地に到着


「院内油田資料館」というネーミングだが、説明展示は最低限で、専ら残存する施設や設備をそのまま見学するというスタイル
この建物は昔のポンピングパワー棟で、要は汲み上げ用の動力を変換する装置が格納されている建物

詳しい説明は画像で(手抜き)


建物内はこんな感じ


数少ない国内油田関連の遺産であり、是非とも来てみたかったのだが、しかし熊も怖い・・・なので、今回レンタカーを利用した次第(汗


熊を恐れてスマホで音楽を流しながら、数十m歩くと



油田の櫓が残されている


こちらの説明も画像で(また手抜き)


駐車スペースというほどのものは無いが、方向転換がてら一時停止するくらいのスペースはあるので、車で間近まで付けても良かったかも知れない


そして車に戻りもう少し進むが



中世の遺跡があるものの、車を置いて山の中へ入らなければならず・・・熊が怖いのでオミット(汗




油田手前から山道をショートカットし、仁賀保高原を駆け抜ける県道32号線へと合流


高森眺望台なる展望所で停止


仁賀保方面を見下ろす






そのまま仁賀保高原方面へ進んでみるものの・・・



霧で鳥海山の眺望は全く望めず


仕方が無いので「高原の駅」を謳う土田牧場で小休止



平成初期の香り漂う山小屋風の店内で一休み


売店兼軽食コーナーがオープンしており、粗挽きフランクフルト(本当に粗い)とコーヒー味の飲むヨーグルトという変わり種ドリンクを試してみる



店内や商品にあれこれ口上が書かれており、哲学を持って理想的な畜産を追い求めている事が理解できた
しかしここの牧場、ただ肉や乳を自家生産するだけでなく、協力工場なども上手に使って色々と商品化するアイデアも持ち合わせ、更に牧場にレストランを設け、ちょっとしたテーマパーク的な場所に仕立てるなど、生産に留まらないセンスも持ち合わせているようだ
実際、この店舗は客が切れることが無い程度に賑わっている

ただ現金しか使えないので、今回は少量だけ味見程度に、レトルトのコンビーフなどを商品を買い求めて帰ることに


ただブームは去ったのか、動物とのふれあいコーナーや、搾乳体験人形などのコーナーなどは静まりかえっている




そして鳥海山や風車を眺める絶景スポットとして名高いひばり荘に到着するが・・・


こんな状況なので、仁賀保高原は諦め、早々に下山することに





そのまま県道32号線を走り抜け、南方の象潟方面へと下っていく



ここ象潟は、昔はその名の通りラグーン(潟湖)となっており、ラグーン内に九十九島と呼ばれる小島が点在し、「東の松島、西の象潟」と呼ばれた風光明媚な地だったとのこと
しかし土砂の流入が続き、最後は1804年の象潟地震による地盤隆起で完全に陸地化し、今では取り残された小島が小山のような形で平野部に点在する不思議な光景となっている


折角なので、そんな旧小島の近くまで行ってみることにする

地図を頼りにあぜ道のような道を進んでいくのだが、轍の間に草が伸び、それを押し分けて走るような格好になり、軽トラならともかくヤリスで進んで良いのか悩みつつも、平野部で視界が開け、目的地も視認できていることから、なんとか進んでいく

そして九十九島の一つ旧「葭島」へと到着


かなり際どい場所に石があるが、実際はほぼ平坦なので問題なし
それよりも松の根元を踏まぬように考えると、どうしてもこの位置で停車・方向転換せざるを得ないのである


特に観光地化されている訳では無いのだが、他の車の迷惑にならない範囲で、周辺の(旧)島々を歩いてみることに






そして今度は海沿いの道の駅へと向かうことに



ここの道の駅には展望室が設けられており、九十九島の様子を見下ろすことが出来る



そして反対側の海沿いの景色なども眺めて小休止(天気が良ければ男鹿半島まで見えるとか)







しかし相変わらずお天気はすっきりしない
折角レンタカーを借りては居るのだが・・・鳥海山の絶景など望めそうもないので、ミュージアム系施設を巡ってみることに


まずは海沿いを少し北上し、金浦地区の白瀬南極探検隊記念館へ



極地系のミュージアムかと思いきや、白瀬矗中尉の行跡を中心にした南極探検史的な内容がメイン

実際に乗り込むことも出来る開南丸のレプリカカットモデル(?)




定番の南極の氷体験コーナー



南極探検用雪上車



そして最後はオーロラシアター・・・といいつつ、動物の紹介なども取り入れた内容豊富な映像を見て終了





更にかつての島々と思われる小山の間を走り抜けて北上し仁賀保の市街地へと戻っていく


そして仁賀保の市街地にある「TDK歴史みらい館」へと到着


TDKの企業ミュージアムであり、TDKの歴史や、主要製品であるフェライト磁石とは何かと言った展示から始まるのだが・・・工学系出身でない私にはなかなか難解


どちらかというと、TDKの技術や部品を含有する電化製品の展示が懐かしく面白い







中には整備され実際にゲームなどをプレイできるコーナーも



この時代の電気仕掛けの製品がきちんとした形で作動するだけでも希少なはずで、訪問者が実際に触れるほどのコンディションとなると、全国にもそんなに台数が残っていないのでは無いだろうか

Machintosh Classic・・・エントリーモデルでしかもモノクロ画面・・・これが25万もした時代を知っている私はもうすっかりオジさん
しかしWindows3.0すら無かった時代に、あのマシンパワーであれだけ高品位なGUIを実現していたAppleって、今思えば凄まじい企業だったのかも

TDKといえばフロッピーやカセットテープなど磁性体製品の会社のイメージが強かったのだが、それはTDKのほんの一部の側面に過ぎなかったということがよくわかる
もちろんフロッピーやカセットテープに関する展示もあり、係員さんとハイポジションやメタルポジションなどという単語で盛り上がっていた私は・・・やっぱりオジさん(苦笑





そしてレンタカーを返却し(今回は6h利用)、駅へと戻っていくのだが・・・

途中にかつて島だったのでは無いかと思われる小山があり、登ってみることに



このあたりは象潟の内部では無さそうではあるのだが、地形や雰囲気が只の里山とも思えず、かつての島だったのではと勝手に思っているのだが・・・
なお小山の上は神社があり、土俵なども設けられ、お祭りなどの時はきっと賑わっているのだろう





そして仁賀保駅から電車に乗り



金浦駅へと移動


実は先ほど訪れた白瀬南極探検隊記念館の最寄り駅でもあり、駅前には皇帝ペンギンの実物大像(かなり大きい)が置かれている



ここで宿の送迎車と落ち合い、今宵の温泉宿へと向かう
(宿の送迎車ではレンタカー営業所最寄りの仁賀保駅への送迎ができないため、レンタカー返却→先ほど訪れた金浦まで電車移動という妙な行程になってしまったのである)





そして10分程で今宵の宿へと到着

※写真は翌朝撮影したもの

「金浦温泉 学校の栖」という施設で、昭和後期まで小学校があった敷地にオープンした温泉宿


学校をイメージしてかこんな像も



そして客室



何と露天風呂付きの客室
予約した段階でこの部屋しか残っておらず、それでも今時の温泉旅館としては普通の価格だったので、違和感なく「こんなものか」と予約した次第
(実は現地に着くまで、普通の客室の存在を知らなかったのだが・・・大汗)

施設は新しく綺麗で、しかも素足で問題なく過ごせるレベルで掃除も行き届いており、恐ろしいほどに快適
正直クオリティを考えると、お値段が良心的過ぎて申し訳ないほど


大浴場は21時まで外来入浴で賑わっているとのことだったので、先ずは部屋の温泉(源泉掛け流し)を満喫することに
元々ここは温度の低い鉱泉なのだが、それゆえ源泉の温度にとらわれず、源泉(鉱泉)と加温源泉の組み合わせで好みの温度に調製することが可能なところが嬉しい





そして夕食はお食事処で半個室で用意される

先ずは秋田の地酒を



そして食事開始


この後も色々と運ばれてくる




・・・と、まあ何とも凄まじいボリューム

正直なところ、元々「泊まれる日帰り温泉」程度に思っていたので、一般開放されている共済組合保養所程度のクオリティを予想していたため、良い意味で見事に裏切られる事に


夕食後は一休みしてから、日帰り客の居ない大浴場へ
ただ少し熱めの設定になっており、自分で調節できる部屋のお風呂の方が快適かも知れない
ただ客室にはない二股ラジウム温泉の鉱石による合成温泉もあり、2種類の温泉を楽しめるのがポイント大だろうか


そして翌朝の朝食はこんな感じ


事前に用意された弁当に、ご飯と味噌汁を自分で盛ってくる感じ

ただ朝食会場はお食事処ではなく、日帰り温泉の休息施設を使用しているので、ちょっと雰囲気に欠けることと、座席配置が部屋のグレードでは無くレディファーストで設定されるようで、女性の一人客が広いテーブルに設定される反面、男性の一人客は窓際の狭いカウンター席に並べられており、どうも追いやられたようで落ち着かないのが残念なところ


ちなみに今回は利用しなかったのだが、ランチ営業もあり、学校給食をイメージした献立となっている様子






そしてチェックアウトギリギリまで朝風呂を楽しみ、送迎車で今度は象潟駅へ(送迎は金浦・象潟の2駅に対応)


ここから直接次の目的地に向かっても良かったのだが、チェックアウトや送迎の時間との兼ね合いで待ち時間が生じてしまったため、ちょっとお目当てがあり、反対方向の電車で仁賀保まで2駅戻ることに

またまた都会的(?)な電車で移動



仁賀保駅からは風景を眺めながら歩く

途中にあった医院であったという味のある建物






こんな場所へと到着


個人的にお気に入りの日本酒を挙げろと言われれば、ほぼトップに出てくる「飛良泉」(ひらいずみ)の蔵元


内部の見学は出来ないものの、直売コーナー近辺のみ一般客でも覗いてみることが出来る



親切でフレンドリーなおばさまと飛良泉談義をしながら、お土産用のお酒を選定
定番品のほか、蔵元限定酒(普通の飛良泉と違って芳醇な甘口)などもあり、宅配箱のサイズを考えながら、あれこれ購入(試飲無し、クレジットカードOK)
ただ残念なのは、昨今の原材料高騰の煽りを受け、飛良泉のシンボルだった角瓶が廃止され在庫限りになっていることだろうか・・・





お土産の発送を終え、仁賀保駅へと戻ると

待合室内に駅そば屋がオープンしているのを発見


時間もあったので、少し早い昼食にすることに


味の方は、まあ過度な期待はしていなかったのだが・・・実際良くも悪くも冷凍麺を使った立ち食い蕎麦
個人的にはそんな事よりも、地方のこの規模の駅に駅そばがあるのが驚きで、味云々ではなく、どちらかと言えば応援の気持ちで食べてみた次第

そしてやはりこの規模の駅ゆえか、お客さんはふらっと食べに来る地元の人がメイン
蕎麦は冷凍だったのだが、逆に今回食べなかったおにぎりはその場で炊飯器から握ってくれるシステムで、地元の人が「具はいらないよ。塩むすびで!」とオーダーするなど、ある程度融通の利く地元のお店と言った雰囲気





そして特急「いなほ」に乗り込み


ようやく鳥海山の眺望とご対面


昨日レンタカーを借りていたときに、これくらいお天気が良ければ絶景もいろいろ楽しめたのかもしれないが・・・


そして飛島なども眺めつつ、次の目的地へ向かうことに






最後に今回利用したトヨタヤリス1.5ℓHV車の所感など


・操作系やメーター周りはコンサバティブでそつなく仕上がっており、過不足なく違和感なく運転できるあたり、流石はトヨタと言った感じ
・但し視界確保という意味ではちょっとAピラーが邪魔で今ひとつ(逆にフィットやスバル車が良すぎるだけなのかも知れないが)
・不満のないパワーに加え、Fun to Drive的な意味合いで見ると、一時のトヨタ車とは大違いで、運転の楽しさも考慮された味付けになっていることがよくわかる
・運転支援システム(主にクルコン関係)は標準的、良い意味でそつの無い仕上がり。介入も自然な感じで個人的にホンダセンシングよりは好み
・運転席・助手席はともかく、後部座席やコンパクトなカーゴスペースなど、居住性や積載性は割り切った室内空間
・装備は良くも悪くもこのクラスの車としては標準的かと。しかしライバルのフィットがAVH、4気筒エンジン、4輪ディスクブレーキ・・・と、クラスを超えた装備を奢られており、相対的に不利なことは否めないかも。そういう意味でダウンサイジングでの乗り換え需要にはちょっと物足らないかも知れない

あと非常に個人的な事を言うと、HV車に乗り慣れていないので、イグニッションオンの状態で無音という点の違和感が凄くて・・・
発信前に「イグニッションオンだよね?」と困惑して確かめたり、あるいはイグニッションをオフにせず下車しようとして車に「ピー」っと怒られたりと、常に困惑し続ける羽目に
まあコレは車そのものの評価云々ではなく、個人的な慣れの問題なのだが(苦笑
Posted at 2024/07/23 00:33:16 | コメント(1) | 旅(2024年) | 日記
2022年08月27日 イイね!

正福寺地蔵堂 内部公開

#当時の社会情勢を鑑みてお友達限定としておりましたが、公開範囲を見直しました(令和6年10月)





このご時世、大袈裟な旅も出来ず引きこもりがちなのだが・・・
夏休みのある1日、都内の小さな旅に出発

よく考えると2年半ぶりの新作ブログ・・・(大汗



国分寺駅で西武に乗り換え、東村山駅へ

高架化工事の影響で、なかなか改札にたどり着かず一苦労・・・
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志村けん氏にご挨拶して
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駅近くのうどん店へ
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ゴワゴワとした武蔵野うどん
普通の付けだれとカレーつけだれのあい盛り
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腹ごしらえを終えて、住宅街10分あまり歩き
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八坂神社に到着
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今回の目的地はこの神社と境内を共有しているような格好のこのお寺、正福寺地蔵堂
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説明は東村山市のウエブサイトからの引用で

正福寺について
 北条時宗が鷹狩りの折病気になり、夢枕に黄衣をまとった地蔵菩薩が現れ丸薬をくれた。これを飲み、眠りから覚めたら病が治ったので、地蔵尊を信仰して、弘安元年(1278年)正福寺を開創したと寺伝にあります。しかし、昭和9年改修の際発見された墨書銘により、室町時代の応永14年(1407年)の建立とわかりました。鎌倉の円覚寺舎利殿とともに禅宗様建築の代表的遺構で、国宝建造物として名高いものです。
 なお、国の指定名称は正福寺地蔵堂ですが、堂内に奉納された小地蔵にちなみ、地元では正福寺千体地蔵堂とも呼ばれています。



ちなみにこの地蔵堂、東京都に2つしかない国宝建造物。年に数日しかない内部公開日にあわせて訪問してみた次第。
ちなみに知名度が低いせいか、訪問客は地元客か建築系の方が中心で、人数も多くない。(公開時間帯であっても、訪問客0のタイミングもある。)

なお東京都のもう一つの国宝建造物は以前にブログにアップしている。

内部を参拝
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地蔵菩薩
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天井の構造もなかなか興味深い
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それにしても写真撮影自由、さらにフラッシュ撮影まで自由というのは少し緩すぎる気も・・・

本堂の方はお盆時期の行事があるようで大賑わい
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そして再び長閑な散歩を続け
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下宅部遺跡に立ち寄り
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遺跡そのものは埋め戻され、ただの団地の中の公園といった趣

ようやく西武園駅に到達したかと思いきや・・・
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少し回り込んで坂を上ってようやく駅舎に到着
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行事開催時用なのか妙に広い駅構内
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こんな電車で東村山駅へと戻り
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このまま乗り継いで国分寺へ戻っても良かったのだが、今回はちょっと大回り乗車をしてみることに
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ピンクが往路、赤が復路

無駄に遠回りして、拝島経由で帰宅しようという計画
ルートは西武園→東村山→所沢→東所沢→西武球場前→(レオライナー)→多摩湖→萩山→拝島

それにしても西武の路線は複雑で・・・所沢駅もこの複雑さ
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山口線電車
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山口線レオライナー
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多摩湖駅は同一平面で乗り継ぎ
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そして拝島線の電車はドラえもん号(拝島到着後に撮影)
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こんな感じで国宝&乗り鉄の日帰り旅は修了
Posted at 2022/08/27 22:55:54 | コメント(0) | 旅(2022年) | 日記
2020年03月07日 イイね!

2007年夏「四国の旅」報告[再編集版] その3 今治にて

この記事は2007年9月にアップし、後に諸般の事情により公開中止していた『「四国の旅」報告』シリーズを再編集したものです。

地図など終了したサービスへのリンクの削除、個人情報保護への対応、一部の文の書き直し、補足事項の追加、フォトギャラリーを記事に統合、など行っています。
道の駅での車中泊など、時代の変化で何かと議論されるようになった内容も含まれますが、あくまで2007年当時の話として軽く聞き流してください。また今の基準から見るとかなり荒い画像も多いですがご容赦ください。



四国の旅3日目の報告です。1日目はこちら 2日目はこちら


四国の旅も3日目。早くに目が覚めたので、そうそうにチェックアウトを済ませ、しまなみ街道を眺めることの出来る糸山公園で朝の散歩


少しお天気が心配…

さて今日なのだが、昨日門前払いされた日本食研の食文化博物館…実は門前払いされて直ぐに電話を掛け、本日11時からの見学(工場見学との抱き合わせ)を予約。
なので、それまでの中途半端に時間が余ってしまい、だらだらと市内を散策し、お土産を買い込んだりして時間を潰す羽目に。





そうこうしているうちに予約時間が近づいてきたので、昨日門前払いされた日本食研食文化博物館へと移動。

門前払いされた経緯でも書いたのだが、この食文化博物館は日本食研の工場見学とセットでしか見学出来ないため、先ずは工場見学からスタート。

これが日本食研の工場。何せ「宮殿」ブランドで焼き肉のタレを売り出したりしている会社なので…(苦笑



内部もこんな感じ


工場を宮殿にしてしまうセンスはさておき、この宮殿工場…よくある張りぼての豪華さではなく、かなり真剣に作られており、あまり安っぽさを感じさせないのが凄いところ。何でもウイーンに実在する宮殿がモデルなのだとか。

もちろん最新鋭の設備を備えた工場という側面もあり、これはこれで興味深かったのだが、当然ながら工場内は撮影禁止なので画像はなし。

この宮殿工場の見学を終え、更にハム・ソーセージ工場を見学した後はランチタイム。
有料かつ予約制(見学予約時に同時予約)で敷地内にある「レストラン食文化」なるレストランが利用できるのだが、基本的には社員向けのセルフサービスの社員食堂。しかし見学者には予約席が確保され、ウエイターによる配膳サービスが実施されるなど、社員よりも若干優遇される。

メニューは何種類かの中から選べたのだが、今回は週替わりの「世界料理」(¥840)なるメニューをチョイス。但し事前には週替わりのメニューの中身まではわからず当日のお楽しみとなる。

結局、どんな料理だったかというと…韓国料理


味の方は…基本的には社員食堂。しかし日本食研の社員食堂だけあって味付けなどはそれなりに気合いが入っているような気もする…そんな程度。
しかも世界料理という割には日本でも比較的お馴染みのメニューで、目新しさは特になし。これなら隣の家族連れが食べていたステーキセット(確か金額は同じ)のほうが良かったかも。

昼食を終えると、バンコショップなる売店と中庭の散策が可能。但し売店は基本的には社員向けの購買で、見学者向けに多少のオリジナルグッズ販売がある程度。

ちなみに“バンコ”とは焼き肉のタレ「晩餐館」シリーズのCMに出ている牛のキャラクターの事で、中庭もバンコだらけ。せっかくの立派な宮殿風工場とのミスマッチが何とも…(苦笑




そして午後はようやくお目当ての食文化博物館なのだが…せっかく充実した展示があるにも関わらず、ガイド同伴でサッと通り抜けながら、ごく一部の展示物を説明しただけ。
この充実ぶりなら丸一日でも楽しめそうなボリュームとクオリティにも関わらず、この工場見学との抱き合わせというシステム上、こんな形でしか見学出来ないのが残念な限り。(逆に何のためにこんなに充実した展示を用意しているのかが謎なのかも…)

そしてその後は、日本食研の社史やCMなどを展示した部屋を見学して、見学コースは終了。





日本食研を後に、次に向かうのは「野間馬ハイランド」という施設


日本の在来種の一つである野間馬と触れあえる施設で、乗馬や簡単な遊具などもあり、家族連れをターゲットにしているような様子。まあ今回は時間の関係もあり野間馬をサッと眺めるだけで終わり。


そしてそろそろ日も傾いてきたので、温泉で汗を流すことにして近場の温泉をサーチ。(※この旅は夏の話です)
すると伊予三名湯の一つに数えられる本谷温泉が通り道近くにあることが判り、そちらへ足を運んでみることに。
ちなみに伊予三名湯とは、かの有名な道後温泉と、昨日の鈍川温泉、そしてこの本谷温泉を指すとのことで、これで伊予三名湯全てでの入浴を達成したという事にもなる。

そして今回は本谷温泉館という施設で入浴することに。
※13年の間に、ドメインがhontani.comからhondani.comへ変更になっており、リンクを修正。何かこだわりがあったのだろうか…

本谷温泉館


写真で見てもわかるように、谷を見下ろす高台にあり、天気が良ければかなり遠くまで見通せたのではないかと。(まさか瀬戸内海まで…??)
なおここの施設は本館・新館それぞれに浴室があり両方の浴室を体験してみることに。
本館は内湯のみだがサウナがあり景色が良い、もう一方の新館は露天風呂あり、とそれぞれに特徴があって面白いところ。しかしながら一度着衣しないといけない構造なのがちょっと面倒。

本館浴室


※写真が残っているということは空いていたということで…やはり露天風呂のある新館が人気だったという事なのだろうか。





そして入浴を済ませたあとは、日程的なこともあり日が暮れてしまうまでに少しでも高知方面へ進んでおくことにして南下を開始。
寒風山トンネルを抜けて高知県に入った所にある道の駅「木の香」まで足を進めてから車中泊。
※当時は特に道の駅での車中泊が問題視されるようなご時世ではなかったので、この先は昔話として聞き流してください

道の駅「木の香」横の土手から(翌朝撮影)


車中泊地としては携帯が圏外という点で若干気にはなったものの、ここの道の駅は宿泊施設も併設されているので万が一の場合でも何とかなるだろうという判断。(※13年前で、しかも当時はヴォーダフォンだったので)
しかし標高が高いこともあってか涼しく、しかも道の駅そのものが国道からは川を挟んだ場所にあって静か、と携帯以外はむしろかなりの車中泊好適地。まあ一晩くらい携帯が通じない場所でゆっくり休むのも悪くはないだろう。


そしてココの道の駅は温泉完備…しかしつい先ほどさっき本谷温泉で汗を流したばかりなので、先ずは夕食タイム。
ちなみに(※当時の話です)ここの道の駅は高知市内の某ホテルが運営受託しており、サービスのレベルもかなり高い。


そしてオーダーしたのは「地元産の豆腐のステーキ」


ソースがなかなか美味しく、ボリュームも充分。しかもヘルシー。

そして右上に合成してある塩味のアイスをデザートに頂くことに。
塩味と言っても、塩辛いわけではなく、ほどよく甘みが引き立つ程度の塩加減。甘すぎずしかも柔らかくこれまた美味。

※そしてこのあと温泉に入ったかは…当時の記録が残っておらず不明。しかしWEBの写真などを元に記憶を辿ると、どうも朝風呂を利用したような記憶が…


<つづく>




オリジナルの記事に頂戴していたコメントを転載します。

ぷーある茶 さん
2007/09/08 21:54:50
あんな宮殿建てるとは、日本食研はタレで儲けてるんだぁ( ゚Д゚)。。

・・・と思いましたが、食事の写真とバンコなるキャラの像がたくさん建ってるのを見ると、「伊達と酔狂」で宮殿風にしたんですな(・ω・)

コメントへの返答
2007/09/08 22:35:30
私の場合、宮殿だけ見ると…と思ってしまうのですが、バンコがいっぱい居る様子を見てしまうと、これはこれで微笑ましく思えるから不思議です。

どちらにせよ凄い会社であることだけは間違いないようです。


11111 さん
2007/09/08 22:05:12
はじめまして、日本食研は昔就職試験受けにいったときに、やたらいろんな物くれたり工場見学しました(当時は旧の工場ですが)。しかし社長の趣味でしょうか、凄い会社ですね。

本谷温泉は私も愛媛の西条に転勤になった時に行きました。山奥でゆったりして、庭園と渓谷がみごとでした。

西条にも源泉かけ流しの温泉ありますので、行ってみてくださいね。

コメントへの返答
2007/09/08 22:20:02
どうも。はじめまして。

ここはホント凄い会社で、ここの社長もまた凄い…と感じさせられました。

本谷温泉はホントに良いところだな~と感じました。庭園も結構綺麗に整備されてましたしね。

西条にも源泉かけ流しの温泉が…情報ありがとうございます。次の機会に探してみたいと思います!


妙延寺 さん
2007/09/09 00:57:49
(^0^)どーもー!

確かに日本食研は個性的ですね。
道の駅 木の香は いい感じのロケーションですね、涼しいのは虫も入って来ないでしょうから車中泊に ピッタシω・Vgoo~
夕飯は軽く済ませたんですね?車中泊はダブルホールディングのラゲッジルームで?
身長があるとやや斜めでないと寝られません。

コメントへの返答
2007/09/09 15:03:45
この夕食、写真で見るとボリューム無いように思えるかも知れませんが、豆腐とそれにかかっているソースで相当なボリュームだったですよ…

車中泊はいつもラゲッジルームですね。身長は170弱ですが、寝れなくは無いですね。ただ座面は取り外しておかないとちょっと辛いかもしれません。
Posted at 2020/03/08 20:41:24 | コメント(0) | トラックバック(0) | 旅(~2008年) | 日記
2020年02月26日 イイね!

網走へ流氷を見に行った話(後編)

※現段階で何かと騒がれている時期・場所への旅という事もあり、落ち着くまではお友達限定公開とさせて頂きます。 →2024/8公開範囲を変更しました

時々、正方形の写真が出てきますが…数年ぶりに持ち出したブロニカSQによるものです。





お天気のお陰で、網走到着日に砕氷船に乗っておくことができ、あとは網走とその周辺を気の向くまま動くだけ。


そんな訳で網走駅からこんな列車に乗ってみることに(帯が水色だと、JR四国のキハ54と間違えてしまいそう…)


臨時快速「流氷物語」号という列車で、網走から知床斜里までをシーズン中毎日2往復している列車。
以前はトロッコ列車で運行されていたのだが、現在では通常のディーゼルカー(キハ54系)で運行するようになり、全車自由席となっている。

但し通常のキハ54とは、塗装が変更され、上の写真の青基調のものに加え、もう1両白基調の車両もあり、2両編成で運行されている。


※下の写真は後刻別の駅で撮影したもの

しかしJR北海道の塗装がボロボロになった車両を散々見てきたので、「こんな綺麗にラッピングして大丈夫かな…そんな余裕あるのかな…」などと心配してしまうのも事実。


いざ乗車(整理券発行機などそのまま)



車内は転換クロスシート仕様


内装はシート地やヘッドレストカバーが「流氷物語」号独自のものに変更されているものの、ワンマン設備も含め、基本的にはキハ54そのままなので、通常の列車にも使える合理的で無理しない程度の変更に留まっている様子。


ちなみに普通列車仕様なのか、テーブルは固定され使用不可能



しかしこの転換クロスシート仕様のキハ54…窓と座席の位置が合っておらず、なおかつ流氷の見える進行方向左側の座席となると、意外とアタリ席が少ないのが残念なところ。まあ専用車両による観光列車ではないので、このあたりの細かな部分は致し方ないのだろう。
それゆえよく判っている人は早めに改札口に並んで、早々に良い席を押さえている様子。
私の場合は乗車時間の短さを考えて、そこまで座席には執着しておらず、とりあえず空いていた海側の座席を確保。

最後にツアーの団体が乗り込んでくる。団体客はバスツアーの合間にちょっとだけこの列車に乗って気分転換といったところなのだろうか。

そして車内の座席がさらりと埋まったところで出発。この列車には運転やドア開閉といった業務を担当するJRの乗務員の他に、法被を着た観光協会のスタッフが数人乗車し、車内アナウンスや車内販売などのサービスを担当する形になっている。
比較的若いスタッフが多く、車窓案内のアナウンスも元気よく、なおかつ観光案内等もクオリティが高く、なかなか充実したものになっている。(地方のこの手のイベントはクオリティ云々は気にせず「一応やりました」というアリバイだけで終わっているケースが多いので、こうしてきちんと運営されているのは凄い事だと思う。)
また英語アナウンスもJR東海のカタカナ棒読み英語アナウンスとは違って、ちゃんと英語になっているところが素晴らしい。


列車はほんの数分で網走市内を走り抜け、海沿いを走って行く


海が見えてくると、すぐに流氷が浮かんでおり、乗客も大盛り上がり。


車内では豆菓子の試供品が配られるなど、地元業者とのタイアップしたおもてなしも行われる


もちろんこの豆菓子は車内販売で大袋を購入可能。





網走駅を出発してわずか13分で流氷に一番近い駅として有名な北浜駅に到着


この下り列車はこの駅で10分停車時間が設けられており、乗客は一時下車してホームに設けられた展望台に昇って流氷の海を眺めたり、列車の写真を撮ったりと、それぞれ停車時間を楽しんでいる。
(ちなみに反対方向の上り列車は原生花園駅で停車時間が設けられており、往復で違った駅での途中下車を楽しむことが出来る趣向になっている。)

そしてバスツアーの一行はこの駅で下車し、先回りして待機していたバスへと乗り込んで次なる目的地へ向かう様子。また逆にここの駅から乗車するバスツアーの一行もいて、狭い駅前に何台もバスが出入りするなど、何かとバタバタしている。
(バスツアーの場合、全区間乗車せず、網走ー北浜、あるいは北浜−原生花園(あるいは斜里?)といった単区間だけ乗車するケースが多い様子)


私もどうしようかちょっと悩んでいたのだが、この区間の流氷車窓はまだトロッコ列車(「流氷ノロッコ」号)で運行されていた当時に楽しんだこともあることと、早くも観光列車特有のざわざわ感に疲れてきたこともあって、ここ北浜駅で下車することに決定。
この「流氷物語」号が終点の知床斜里まで行って折り返してくるまでの1時間半ほどここの駅を満喫することにしたい。


列車が再び乗客を乗せて知床斜里へ向けて出発し、ツアーバスも走り去り、落ち着いてきたところで改めて探訪開始


駅舎横の展望台に昇り


北海道のローカル線の風情を楽しみ


流氷の海を眺め


しばし冬景色を満喫。しかし暖冬とはいえ冬の北海道。長時間屋外に居るのはちょっと辛い。

実はここ北浜駅は駅としては無人化されているものの、かつての駅事務室のスペースを改装し、喫茶店「停車場」がオープンしている。
それ故、冬場でも駅舎内で流氷の海を眺めながらコーヒーなど飲みながら列車を待つことが出来ることは判っており、安心して途中下車という選択肢を選ぶことが出来たのである。

実はここの駅は何度か訪れており、ブログでも紹介したことのある駅。(以前のブログでは夏場の写真を掲載しており、今回のブログと同じ角度から撮影した写真もあるので、是非見比べて頂きたいところ。)





そんな訳で駅舎内へ入っていき


名刺や切符で埋め尽くされた待合室を通り抜けて


喫茶店「停車場」のボックス席(実際の客車のパーツを利用して作られている)に落ち着く


何気に十数年前と全く同じ席に座って、全く同じ構図で写真を撮っている私…


こんな景色を眺めながら


ランチタイム


ここのお店はこのロケーションだけに胡座をかくこと無く、元駅事務室とは思えない本格的なキッチンスペースを設けて、本格的な喫茶店として…いやちょっとした洋食屋顔負けのフードメニューを出してくれるのが素晴らしいところ。
(但し「本格的な喫茶店、あるいはちょっとした洋食屋」ではあるのだが、観光客向けのメニューはほとんど無いので、物足りないと思う方も居るかも知れない。また缶のサッポロクラシックを置いているので「純喫茶」の定義には当てはまらない。)


そして食後は列車の時間までのんびりとコーヒータイム






しかし列車の時間が近づいてくると、ツアーバスが立て続けに3台も4台も到着し、ツアー客が駅に溢れてきてガヤガヤしはじめ、急に現実に引き戻されることに。

どうやら私が網走まで戻る折り返しの「流氷物語」号からは、大型バス1台分のツアー客が下車してバスに乗り換え、逆に大型バス2台+小型バス1台分のツアー客がこの駅から乗車する様子。
とは言えここまでの台数が一気に集結することはそうそう無いようで、添乗員は座れるかどうか心配する(というか詰め寄っている)ツアー客をなだめるのに大変な様子。


そうこうしているうちに列車が接近



しかし鉄道車両としてはこぢんまりとしたイメージのあるキハ54も、バスと比べれば相当な収容力。しかも2両編成なので、場所さえ選ばなければどこかには座れるくらいの乗車率。でもまあ網走駅までわずか12分の話なのだが…


そして帰路の列車でも観光協会スタッフによるアナウンスが行われており、ちょうど先日大学生写真を撮ろうとして流氷に乗ってそのまま流された件が話題になり、「絶対に!絶対に!流氷には乗らないでくださいね!」と念押ししている場面で…


この様子を見て、何故か車内で年配のツアー客が激怒しはじめ…しかしコレはちゃんとしたガイドと装備を伴った正規のネイチャーツアー。勝手に流氷に乗って遊んでいるという話では無い。

そんな訳で、この列車はJR北海道の投資を最低限に押さえつつも、観光協会のスタッフの工夫で盛り上げられてなかなか面白い趣向である反面、バスツアーに組み込みやすく、そのガヤガヤ感やドタバタに巻き込まれてしまうのが難点だろうか。
結局のところ、知床斜里まで往復乗り続けずに、北浜駅で下車してコーヒー片手に流氷を眺めるという趣向にして正解だったという事だろう。





流氷編はこれで終わりなのだが、今回もちょっとだけ網走散策編のオマケ

網走市内を見下ろす高台、桂ヶ岡公園へ足を運び

網走神社・網走護国神社に参拝し

(中判カメラを持ち出すと、こういう画を撮りたくなる…)


地図上ではすぐ隣(実際はちょっと遠回りさせられる)の網走郷土博物館へ


赤いドームが印象的な本館建物は田上義也による設計で、昭和11年竣工の味わい深い建造物。郷土の誇りとしてこの博物館を建てた先人の心意気が伝わってきそうである。
そして本館と並んでいると霞んでしまいそうなのだが、右隣の新館(同じ田上による設計で昭和36年竣工)もデザイン性に富んだなかなか小洒落た佇まいである。


そんな訳で展示よりも建物に心奪われてしまい…






ちなみに常設展は考古関係が多く、他にアイヌ関係、生物関係、郷土史・生活史関係なども充実



コンパクトながら地域密着で押さえるべき点はしっかり押さえている印象。
但し展示室が昭和11年当時の設計のままと思われ、展示室内は人工照明ではなく、外光による採光となっており、紫外線のダメージを受けていないかちょっと気にはなるのだが…


そして新館側で行われていた特別展示「網走の街並み展」もなかなか面白い

ノスタルジックな昭和展かと思いきや…


確かに室内中央部はそういう趣向なのだが、外周部のパネル展示は徹底した地域密着型で、町並みや諸施設、商業施設などの変化を細かく取材し、写真や資料による新旧比較を徹底的に紹介しており、地元の人には懐かしく、私のような旅行者でもわかりやすく楽しめる展示となっている。

例えば拓銀やラルズといった一つ一つの施設の新旧を、地図や写真などの資料を示すだけで無く、関連するモノを持ってくることで観覧者の記憶や体験を呼び起こしつつ楽しめる展示構成になっているのがニクいところ。

例えば拓銀に関係するモノとしては…



幅広い層の地元の人(年配の方はもちろん、子供連れの若いお母さんまで)が引っ切りなしに訪れ、食い入るように展示に見入っていることが、この特別展の評価を示しているのではないだろうか。


そして網走の酒事情に関する展示もあり…


網走の地酒「君が袖」も紹介されていたのだが…残念ながら今は網走市内では醸造を行っておらず、新十津川の酒蔵に製造委託されているとのこと。





そんな地酒「君が袖」を片手に、網走の食も満喫



たまたま入った店が大当たりで、美味しい食べ物はもちろん、カウンター席で地元の方と語り合い…結局、開店直後から閉店時間まで居座ってしまうことに…


そんな網走の旅を終え、帰路は女満別空港からひとっ飛び


往路は特急「オホーツク」利用で距離感を味わい、帰路は飛行機で気楽に…やはり味わいがあっても距離感ばかりを感じてしまうと再訪の意欲も失せてしまうので、程々に気軽なくらいの行程が良いのかな、と感じるところ。


<おわり>
Posted at 2020/02/26 06:14:47 | コメント(2) | 旅(2020年) | 日記

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