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イイね!
2020年05月20日

飛べない蝶

飛べない蝶 <<< 蛹&蝶画像アリ注意 >>>


昨年の晩秋に蛹になったまま

我が家でひと冬過ごしたみどりちゃん。

今年のこどもの日に

茶色かったサナギが黒っぽく変化し

ついに羽化の兆候が現れた。


夏日が2日続いて準備ができたのだろう。

アゲハチョウにしては早い羽化だなと思ったけど。。。



羽化の兆候が出てからは、ドキドキして落ち着かなかった(^▽^;

何せ、ひと冬家族として過ごした子。

無事に羽化できるか、ちゃんと飛べるのか、

心配で心配で仕方なかった。


明日か明後日にはもう羽化するかも。。。

そう思って眠りについた翌朝。



え!??

もう羽化しちゃったの!?

しかも!クロアゲハ!!!!!!!


これは想定外でしたわー

幼虫も蛹も、アゲハチョウそのものだったのに。

似てるというのは知っていたけど

まんまと騙された(^▽^;

クロアゲハを育てたのは、初めてだよ。


昆虫人生最大のサプライズに浮かれる気持ちを抑え

玄関でみどりちゃんのケージの蓋を開けた。

羽を乾かしている最中なので、まだ飛べ無いけど

壁に止まるんじゃなくて上から羽を垂らしたいのかな?


ケージの近くにそっと紫陽花の鉢を置くと

よじ登って適当な場所に腰を据え

羽を乾かすことに集中してる様子。





羽化は失敗しなかった、ヨカッタ、とみどりちゃんを見てたら

異常に気がつき心臓が大きく波打った。

みどりちゃん、脚が一本無い。。。。。

ケージを見ると、か細い脚がひとつ落ちてる。


(つд`。)


脱皮の際に旨く抜けなかったのだと思う。

この時点で、みどりちゃんの生存率は大きく下がってしまった。


でも5本の足でも逆さに止まっていられるなら、まだ大丈夫。

飛んで花の蜜を吸うことはできる。

羽だってまっすぐ伸びてるし。


けど、この日は前日までの暑さとは打って変わって

早春のような肌寒い気候だった。

羽を乾かすのに、もう通常の倍の時間がかかってる。

早朝に羽化して、午後遅くにようやく

羽を閉じたり開いたりし始めた。



良かった!良かったよ!

みどりちゃん、ちゃんとおとなになった!\(T▽T)/

夜になる前に、飛んでいくんだよ!



ところが、みどりちゃんは飛ばなかった。

羽を何度もバタつかせ、必死に跳ぼうとしてるのに。

地面を這いつくばるようにバタバタともがき

挙句に草むらに突っ込んでしまった。


どうして。

どうして?

なんで??

予想外すぎて頭がくらくらした。


幼虫の時から、一度も手で直に触ってない。

ケージに移動させる時は、葉っぱや割り箸に昇らせてた。

蛹前も蛹後も、もちろん触ってない。

羽が奇形にならないように細心の注意を払っていた。

現に羽は綺麗に開いている。


草むらに放って置いたら、

みどりちゃんはアリさんのご飯になっちゃう。

なんとか外に誘い出し、ケージですくって中へ入れた。

さっき綺麗に伸びたばかりの羽は

草むらの中でバタバタと暴れたために

ボロボロになっていた。

ショックで泣いた。


ケージに確保して、また家の中へ。

原因を調べて唖然とした。

羽化しても飛べない蝶の多さに。


みどりちゃんはどうやら

羽化の時に羽の付け根を傷めたようだった。

脚の件と関係がありそう。


以前、アゲハチョウは100個の卵を産むけど

羽化して大人になれるのはそのうち1個から2個だと

ブログに書いたことがある。

その時私は、大人になった2匹は必ず羽ばたいて

また子孫を残すのだと思っていた。

でもそうじゃなかった。


1/50の確率で大人になっても、

飛べずにそこで一生を終えてしまう蝶は珍しく無いそうだ。

それって、卵を産んでも全滅ってことじゃん(>_<。)


ケージの中のみどりちゃんは諦めずにバタバタし続けた。

体力を消耗するからと、薄い砂糖水を作って

楊枝でストローを伸ばして吸わせようとするんだけど

食事を取ることよりも何よりも羽ばたこうと必死。

しまいには、片方の羽がもげてしまった。


もういいよ、もういいよ、みどりちゃん。

飛べなかったら私が砂糖水で育ててあげるから。

綺麗な蝶じゃなくても、ボロボロでも、

ちゃんと育ててあげるから。゚(゚´ω`゚)゚。


ポロポロと涙を流す私に、屋根無くんが言った。

この子はもう外では生きていけないよ、

この中で生きるしか無い。


その言葉に、また泣けた。

そんな弱った虫は捨ててこいって、言わなかった。

ボロボロでもおうちに居ていいって言ってくれた。

わかってくれて、ありがとう。

・゜・(つД`)・゜・


みどりちゃんの命が時間の問題だというのはわかっていたけど

それを早めるのがいいのか、伸ばすのがいいのか、

私にはわからなかった。



いきものは、本能に従い電気信号で動いてる。

虫と人間が違うのは、感情があるか無いかだ。

だから人間目線で虫の行動を理解しようとしたらダメだ。

でもさ、ボロボロになってもなお

飛び立とうと羽ばたくことをやめない姿を見てると、

残酷な中でも諦めずもがくように見えて

自分の中の何かが引きちぎられる感じがするんだよ。



翌朝、みどりちゃんは息絶えていた。

最後の最後まで苦闘した姿だった。


みどりちゃんが飛べなかったのは、私のせいなの?

私が家族にしちゃったから?

おうちの中で越冬したから?

調べても調べても、

それらがYesであるという確信は出てこなかった。

ただ、「羽化しても飛べない蝶は珍しくない」のはわかった。




幼虫や蛹の時、鳥に食べられたり寄生されたりするのも、

無事に羽化したのに飛べないまま終わってしまうのも、

蝶であるかぎり避けられない現実で

知識として知っていたけど、目の前で見てしまうと

その残酷さと壮絶さに言葉が出ない。




夏鳥の季節になって、林道でもよくクロアゲハを見かける。

その度にみどりちゃんを思い出して

こんなふうに飛べたら良かったよね。。。って思う。


今年我が家のミカンの木で孵る幼虫たちが

少しでも多く大人になって羽ばたいてくれますように。




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Posted at 2020/05/20 16:18:03

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この記事へのコメント

2020年5月22日 1:44
やはりミドリちゃんはクロアゲハだったのですね。しかし読んでいて涙が出てきましたよ(泣)特に約半年間も越冬中ずっと見守っていた子ですから悲しみも余計だったと思います(泣)でもミドリちゃんはその気持ちが分かって天国で感謝してくれているはずです。
コメントへの返答
2020年5月22日 4:47
はい。
予想外のクロアゲハでした。
飛べなかったことは本当に本当に悲しくて、しばらくブログにかけませんでした。
土に返してあげたけど、埋めた場所には庭の花を添えました。
みどりちゃん、天国では飛べているといいな。。。
2020年5月22日 1:59
画像を改めて確認してみたのですが、ミドリちゃんがサナギになった場所が少し低すぎて、羽化をした直後にふやけた羽が地面と干渉してしまい上手く殻から抜け出せずトラブルが発生したのだと推測されます。なので私も飼育していたナミアゲハで同じような経験があるのですが、ミドリちゃんのように羽化するにはイマイチの場所でサナギになる子がたまにいます。なので今回のケースだと人間が少し手を加えてあげてサナギを固定している段ボール?自体を加工してサナギ本体の位置を少し上に移動させてあげると今回のようなトラブルは減少するかと思います。
コメントへの返答
2020年5月22日 4:51
そうだったのですね。
全く気がつきませんでした。
言われてみれば、過去に羽化したナミアゲハはケージの蓋に近い上の方で蛹になっていました。
気づいていれば、段ボールをずらしてあげたのに、、、もっと深さのあるケージが良かったのかもしれませんね(お魚用の水槽など)。
アドバイス、感謝します。
とてもためになりましたm(_ _)m
2020年5月24日 12:13
お役に立てて光栄です。あと羽化をスムーズに成功させる為に大切なポイントがありまして。仰る通りなるべく大きなケージや水槽で羽化させることです。そして、羽化が始まる前から水槽内をなるべく空っぽにします。そうしないと羽化後に数時間かけて羽を伸ばして乾かした後にしばらく羽をパタパタさせて水槽内を飛行訓練をする際に羽が傷ついてしまい後々トラブルになるからです。参考までに(^.^)
コメントへの返答
2020年5月24日 15:48
水槽、大事なんですね!
今までは羽化が始まったら蓋を外し、ケージに小枝や割り箸を渡して外に置いていました。
でも、みどりちゃんの羽化を見て、色々と考えさせられました。
初めてのクロアゲハだったから余計に悲しかったんだと思います。
強い風にも当たらない方が良いですし、今後はもう少し工夫してあげたいと思います!

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