
最初に前置き。
私、ものすごくB級作品ダイスキ人間なので、ハリウッドの超ヒット映画にあまり興味が湧きません(^^;
いまだに「え~!アレ観た事ないの!?」っていわれるハリウッド大作がいっぱいありますです;;
同じハリウッドでもKILL BILLとか、ある意味B級センサーに引っかかって好んで観に行くものもあるけど(笑)
ディパーテッド(ハリウッドリメイク)には全く反応しないけど、その元ネタ作品のインファナルアフェア(本家・香港ノアール)は物凄く好き。
マトリクス(超大作)よりもリベリオン(どう考えてもB級)が萌えるw
で、本題。昨日のBGV「過去のない男」。
フィンランド映画だそうです。
2002年にカンヌ映画祭で賞を取ってるらしい。
もうね、物凄く淡々としていて地味なわけですよ。
美男美女なんか全く出てこないし、派手なアクションもなければ、物凄い事件が起きるでもなく。
失業率がハンパないフィンランドの片隅での、どうってことないよくある話。
おおかたの人は観たら退屈するんだろうなって感じなので、お勧めはしません(笑)
何が面白いって、まずフィンランド。というかヘルシンキ。
首都だというのに、郊外のこのシミッタレ具合はどうなのよ。
失業し、職にもつけず、かろうじてコンテナを家にして暮らす人々。
でもそこにも「生活」があり、「人生」があり、また無情も愛情も存在する。
その「無情」によって記憶をなくした男を中心に、周囲の人間たちや恋の相手の変化を描いているのだけど、お国柄なのかホント淡々とした演技で味もそっけもなく。
直立不動で会話したり、恋人の口説き方もおもわずひっくり返っちゃうような「え~っ!?」なカンジ(^_^;
だけど、そこがある意味新鮮で。
恋する男女もトウが立って人生も後半にさしかかった様相なのがまた、リアルなんだよなぁ。
そういうのがまた面白くて。
あまり見聞きすることのないフィンランドの底辺層の生活感とか、こんな地味でも映画になっちゃうんだーとか、ツッコミたいとこだらけでイイ!(゚∀゚)
そうだなぁ・・・北野たけし監督の作品につくりが似てるかな。
北野作品はかなり初期から好きなんだけど。
淡々としてて、ブツっとシーンが切り替わる手法とかはかなりソックリ。
いかにもカンヌが好みそうな作品です。
洋画って、アメリカでヒットしてる映画のことだけじゃないんだよね。
こういう作品観ると、「ハリウッド」って、「香港ノアール」とか「Jホラー」みたいに映画ジャンルのひとつに過ぎないんだなぁって思います。
世界は広いねぇ・・・。
いちばんウケたのは、ラスト近くの画像のシーン。
列車の中で何の脈絡もなく寿司を食べる主人公。
監督が日本好きなのか?(^_^;
貧乏人が車内食で食べるようなものではないだろう!とか、なんで箸使えるの?とか。
そしてなにより、このときのBGMがクレイジーKENバンドの「ハワイの夜」だったこと(笑)
意味もなく寿司を食らう主人公のバックで、KENさんの声が「ハワ~イ~ ハワ~イの~~~」ってこぶしきかせててwww
恋人のもとに戻るであろう主人公と哀愁漂う旋律に、感動に向けて気持ちを盛り上げるシーンのはずなのですが・・・・
スイマセン、大爆笑しちゃいましたwwwwwww
ああ。うん。
誰にでもウケてみんなで共通の感想をもてるハリウッド大作よりも、ツッコミどころ満載なB級や地味作品が好きな訳が解った気がする(^_^;;;
観方によって「楽しみ方」を選べる隙があるからだね、きっと。
地味作品といえば、大好きな「北京ヴァイオリン」がドラマ化してたのね~。
あれは映画のほうがイイ。
子役の子が活きてるです。
Posted at 2007/05/18 01:29:37 | |
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B級&地味好き心をくすぐるアレ | 日記