
雨で屋上自主稽古ができないので
リビングのソファを動かして
かろうじて刀を触れる空間を作った。
ギリギリ型の練習もできるので
これでなんとか自粛解除まで頑張れる^^
前に
下緒のお話を書いたので、
今日は柄(つか)のお話。
柄がどの部分かは説明するまでもないと思いますが。
刀を振るとき手で握る部分です。
この中には刀から続いている茎(なかご)という部分が収まっていて
刀はここで固定されています。
この部分、結構いろんなパーツが組み合わさっていて
意匠を凝らす場所でもあり、こだわりが顕著に出る所。
まずは、目釘。
柄の穴と茎の目釘穴は、この木の釘一本で固定されています。
材質は竹なのだそうです。
金属の釘は、刀に力が加わったときの刃折れや
腐食の原因にもなるので、
適度な硬さと弾力を持つ竹が昔から使われてきたのだとか。
刀を振った時に刀身がすっぽ抜けたら大変なことになるのに
木製の釘なんかで大丈夫なの!??と思ったけど
日本人の知恵の賜物だったんですね。
小さな部分なのに感嘆です。
よく、目抜き通りって言葉を聞きますよね。
語源は、刀の目貫(めぬき)からきてるんですよ^^
この金属の飾りみたいなのが目貫。
目貫はもともと、目釘のように
柄と茎を固定する金具だったのですが、
江戸時代になって目釘は竹に、目貫は装飾品になったそうです。
ただの装飾品ということもなくて、
握った時に手のひらがフィットするよう
柄を立体的に形どる役割もあります。
実際、右手も左手も目貫にかかるよう握るのですが、
握りによって好みの目貫のデザインも偏るのかな、と
実際に刀を振るようになって気づきました。
目貫の意匠は数え切れないほどあって、
達人ともなれば個人でオーダーする高価なものも。
私の居合刀は初心者用なので
10種ほどの定番の中から
気に入ったものを選んでつけていただきました。
ちなみに牡丹の模様なのですが、
これ、ちょっと失敗した(>_<)
右端のちょっと見えてる枝のところが指に当たって痛い(T_T)
こういうの、握ってみないとわからないんだよね。
柄巻の加減とか手の大きさや指の長さにもよるから。
目貫を換えたいとか、恐れ多くて師範に言えない(^▽^;
これを換えるの、すごく面倒な作業なので
職人さんに預けて仕立て直しになるし、お代も結構かかる。
「握ると指が痛いんです…」とかシレッと言ってみようかなぁ(^^;
柄の端っこの部分は縁(ふち)。
金属製で細工が施されていたりします。
私のは、花模様。
目貫が牡丹だから花合わせ。
ここの意匠は、頭(かしら)とお揃いなの(*´∇`)
この模様はすごく気に入ってる♪
スタンダードな柄だと、
竹とか籠目とか龍とか模様なしが多いかなぁ?
猛々しいものより、たおやかな模様が良いので
刀を振っていて見えないところだけど、気持ちが落ち着く。
柄の部分の一番下にあるのが鮫皮(さめかわ)。
菱形の隙間から見える、下地の白い凸凹したものね。
鮫皮といってもサメではなく、エイの皮です。
柄を補強するために巻いてありますが、
柄巻(つかまき)がズレないような工夫にもなっています。
握ることで汚れが目立つので、黒皮の方が一般的ですが
私は柄巻が引き立つように白皮にしました^^
その柄巻(つかまき)、ここは私が一番譲れない所です。
ここも、色々なカラーの紐がありますが、
やはり、汚れが目立たない黒を選ぶのが一般的です。
そこを敢えての紺(^▽^;
いちばん目に付く場所なので、
ここを青にしなくてどうする!ですよ!
青は私のトレードマークだから(*´꒳`*)
以前も書いた通り、本当は下緒をこの色と同じにしたかった。
でも師範からいただいた下緒を使い続けようと思います^^
言われや小話を書くと取り止めもなくなるので
今回はこの辺で。
次回は鞘と鍔かな(笑
気が向いたら。
Posted at 2020/05/16 17:25:14 | |
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